「福島第一3号機高濃度汚染水漏洩は緊急対応不要と判断」 ~原子力規制庁定例ブリーフィング 2014.1.21

記事公開日:2014.1.21取材地: テキスト動画
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 2014年1月21日(火)14時から、森本英香原子力規制庁次長の定例ブリーフィングが行われた。1月18日に発見された、東電福島第一原発3号機の格納容器からの汚染水漏洩は、以前から漏れ続けていたため、緊急の対応ではないと判断したことが報告された。

■全編動画

  • 日時 2014年1月21日(火) 14:00~
  • 場所 原子力規制庁(東京都港区)

福島第一3号機漏洩は緊急対応は必要ないと判断

 東京電力福島第一原発3号機にて、建屋内に高濃度の汚染水が漏洩していることが発見され、漏洩源は格納容器の貫通配管部と推測されている。このことに対し規制庁は、建屋外に漏れていないこと、今回新たな漏洩でないことから、緊急の対応ではないと判断したことが報告された。

 この漏洩は昨日の東京電力定例記者会見(福島第一3号機炉内から建屋一階床面に水漏れ~東電定例会見 2014.1.20)でも発表されている。

 東京電力は1月18日14時40分頃に漏洩を確認し、規制庁は同日15時15分に連絡を受けた。その後、規制庁福島第一事故室長まで情報を共有し、現地の保安検査官と連絡を取って状況を確認したという。その結果、調査のためのロボットが入ったことで初めて発見したが、新たな漏洩ではないこと、建屋外へ流出していないことを確認し、緊急の対応がないと判断したと規制庁は発表した。

 規制庁は東京電力に対して、その後の詳細な調査結果を適宜連絡するよう依頼しているが、それ以上の指示はしていない。

 本件に関して森本英香原子力規制庁次長は、「3号炉の今後の対応に非常に重要な情報なので、これについては規制委としても注目していく」との考えを述べた。

汚染水WGは月内に

 昨年の10月24日以来開催されていない「特定原子力施設監視・評価検討会汚染水対策検討ワーキンググループ」(以後 汚染水WG)について、森本英香原子力規制庁次長は月内に開催することを明言した。さらに、「特定原子力施設監視・評価検討会」も月内に開催する意向を示した。

 汚染水WGは、2013年10月24日以降開催されていない。開催しない理由について、これまでのブリーフィングで複数にわたり記者が質問しているが、規制庁は東電が排水路の測定データを提出しないからだという理由で、開催を検討中と答え続けていた。その間にも漏洩や汚染の拡大が続き、待ったなしの状況になりつつある。

 月内ということだが、実質は来週しかない。新規制基準適合性に係る審査会合とどのように調整するのか、規制庁の姿勢を見る意味で注目する所だろう。

リサイクル施設は事務方で審査中

 1月15日にリサイクル燃料貯蔵株式会社から、使用済燃料貯蔵施設についての新規制基準適合性に係る審査申請があった。規制庁によると、これは事務局で審査していくものなので、現状では提出のあったものを事務局で審査に入っている状態だという。

非公開の核セキュリティに関する検討会

 来週、検討チームの会合「第1回核セキュリティに関する検討会 個人の信頼性確認制度に関するワーキンググループ」が開催され、個人のプライバシーにも係わる個人認証などについて検討される予定だという。

 議事要旨や資料は後日公開される。しかし、実際に問題になるのは、PP情報、セキュリティ情報であり、出席者に自由な議論をしてもらう意味で、会議そのものは非公開で行われるという。

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