2014年1月20日17時30分から、東京電力本店にて原子力定例記者会見が開催された。福島第一原発3号機原子炉建屋一階の床面に漏洩水を発見し、分析の結果、炉内に注水してデブリを冷却した水が漏洩した可能性を認めた。
2014年1月20日17時30分から、東京電力本店にて原子力定例記者会見が開催された。福島第一原発3号機原子炉建屋一階の床面に漏洩水を発見し、分析の結果、炉内に注水してデブリを冷却した水が漏洩した可能性を認めた。
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福島第一原発3号機の原子炉建屋一階床面に、排水口に向かって水が流れていることを発見し、分析の結果、東京電力は炉内へ注水してデブリを冷却した水が漏洩している可能性を認めた。
東京電力の説明によると、1月18日14時40分ごろ、3号機原子炉建屋内のがれき撤去用ロボットのカメラ画像を確認していた作業者が、床面の流水を発見したという。流水は床ドレンファンネルに流れ込み、地下のドレンピットに流れ落ちて滞留しており、建屋外への流出の恐れはないと東電は発表した。
当該流水を分析した結果、立法センチメートル当たり、全ベータが24000Bq、セシウム134が700Bq、セシウム137が1700Bqであったという。すなわち、全ベータ2400万Bq/L、セシウム134は70万Bq/L、セシウム137が170万Bq/Lと、非常に高濃度の汚染水だということが分かった。
この結果を受け、東電はデブリを冷やした水が外に漏洩したきた可能性が高いということを認めた。
漏洩は格納容器に隣接する「主蒸気隔離弁室」の扉付近で発見された。
格納容器には給水、生成した蒸気を導き出すために多数の配管が貫通している。貫通部は漏洩しないように密封してあるが、事故から現在までの間に、何らかの異常により、破損、漏洩した可能性があると東電は考えている。
では、いつから漏洩していたのか、ということが問題になる。東電は、当該場所は線量が高く、人が立ち入れる場所ではなく、がれきの撤去により床面が露見し、発見されたと説明。いつから、どれくらい漏洩したのかは不明である。
また、漏洩箇所が貫通箇所の破損というのは可能性の一つであり、配管の破損や、格納容器そのものの損傷の可能性もゼロではない。
東電は、1月19日19時35分頃、警報により4号機モバイルRO装置から約3.1リットル漏洩したことを確認したと発表。漏洩水は水受けで拡散を防止しつつ水抜きを行い、1月20日19時頃に漏洩が停止したという。
分析の結果、漏洩水は4号機使用済燃料プール水と同程度であることから、過去にモバイルRO装置を運転した時のプール水が残っており、漏洩したと東京電力は判断している。
汚染水を使用し、性能確認であるホット試験を継続しているALPSは、新たな性能改善策を施し、さらにホット試験を継続することが発表された。
東電の説明によると、ALPSが仕様上除去する62核種の内、Co-60、Ru-106、Sb-125、I-129が期待する除去性能を得られず、ラボにて改善試験を行なっていた。その結果、I-129以外は期待する性能が得られたという。
残るI-129については、新たな対策を施し、さらに性能確認を行うホット試験を継続するということだ。
ホット試験の期間がさらに伸びることに対して東電は、「(ALSPを)リリースするに十分な性能が得られるまでホット試験を行う」としており、終了時期についての計画はいまだにない。それでいてALPSで汚染水すべてを今年度中に処理するという計画に変更はないという。
全面マスクを着用して除染作業を行なっていた作業者(50代、男性)が、身体汚染していたことが公表された。
休憩のため休憩所で汚染検査を受けたところ、左頬と口内(舌)に2500cpmの汚染が確認されたという。除染後、WBCを受診し、意思の確認を受ける予定だと東電は発表。会見の時点で、その後の情報はいまだ届いていない。
1月20日12時30分からJヴィレッジで開催された「廃炉・汚染水対策現地調整会議 第5回」で、タンク増設計画の工程前倒しを検討した結果、昨年12月12日の会議で示された計画から、さらに1~2ヶ月前倒しすることが可能という検討結果が公表された。
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2014年1月20日
2014年1月19日
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2014年1月20日
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