「自動車業界でアスベストはかなり問題があるんじゃないか」
アスベストによる労務環境の問題で、三菱自動車工業株式会社水島製作所の社員として働いていた河西斎(ひとし)さんが、2010年11月11日に労災死亡した事件について、遺族の河西保夫さんらが2013年11月13日(水)、記者会見を開き、アスベストのリスクに関する情報告知の必要性や、アスベスト災害を引き起こした企業責任を訴えた。
(IWJ 安斎さや香)
「自動車業界でアスベストはかなり問題があるんじゃないか」
アスベストによる労務環境の問題で、三菱自動車工業株式会社水島製作所の社員として働いていた河西斎(ひとし)さんが、2010年11月11日に労災死亡した事件について、遺族の河西保夫さんらが2013年11月13日(水)、記者会見を開き、アスベストのリスクに関する情報告知の必要性や、アスベスト災害を引き起こした企業責任を訴えた。
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河西斎さんには、2011年に政府の労災認定が出ており、分社化前に勤めていた三菱重工業株式会社については、在籍期間に応じた企業補償が実施された。これは、アスベストの企業責任を初めて認めたケースであるという。一方、1970年に三菱重工から独立した本件の被告である三菱自動車は、労災は認めたが、「アスベストと三菱自動車の因果関係はない」という立場を採り、いまだに企業責任を回避している。
会見において、遺族である河西さんは、三菱自動車側から「非公式による解決金を提示するので、ブログやSNSなどによる活動報告の公表を差し控えてほしい」という提案があったことを明かした。さらに、「和解・合意文書を作る上で、(活動報告を)公表することにより三菱自動車側に何らかの損害が出た場合は、『損害賠償しますよ』と予告があった」ことも吐露。「労災死亡の事実は認めるが、それに関する企業責任は認めない。アスベストと三菱自動車の因果関係はない。話し合いの余地はまったくない」と、アスベストの発生状況、事実は認めていながら、企業責任を認めないとする三菱自動車側の主張は「非常識じゃないか」と異議を唱えた。
「公表を差し控えてほしい」という三菱自動車側の提案を河西さんが拒否したことにより、協議は決裂。河西さんは11月7日に東京地裁へ提訴した。河西さんは、「慰謝料の支払い、アスベスト労災災害死亡をした事実を内外に公表し、三菱自動車関係者にアスベストは発病のリスクがあることを周知し、発病の予防告知に努めること、アスベスト労災災害事件に関する活動報告をすることについて、企業活動に影響が出たとしても、損害賠償等の請求をしないこと」を求めている。
三菱自動車側が企業責任を認めない背景として、河西さんは、自動車産業におけるアスベスト被害が報道されていないことに言及。「10年前のクボタショックから2、3年はマスコミでも報道され、アスベストの脅威は世間的に浸透したが、その後、報道が減るとともに、アスベスト事件自体が解決したかのような印象がある」と、「世間的にアスベストは過去のイメージがある」と主張した。また、「自動車業界においては、事例があまりないため、100名以上の労災死亡認定が出ているにもかかわらず、企業の責任が問われてこなかったのではないか」との見解を語った。
三菱自動車水島製作所でのアスベストによる労災死亡は、河西さんの父親で4人目。三菱自動車全社では、11名の犠牲者が出ている。会見では、「アスベストによる健康被害は、中皮腫以外にも肺がんなど、多岐にわたる疾病のリスクがある」として、さらなる犠牲者を出さないためにも、情報を広く周知してほしいと呼びかけた。
岩上様 是非この問題を拡散下さるようお願いします。
石綿健康被害救済法に関してパブリックコメントの募集があり私も稚拙ながら後記の意見を提出いたしました。
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=17320
川田龍平参議院議員による質問主意書も出ており、答弁書が出たばかりです。
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/185/meisai/m185046.htm
アスベストに関する健康被害も一種の内部被ばく問題であると私は考えております。
ちょうどアラファト議長のポロニウム暗殺疑惑も出てきており、関心も高まっている時期ではないかと思います。
http://www.cnn.co.jp/world/35039542.html
アスベスト被害関連団体の皆様が、今回の改正案にご反対いただくとともに、中村教授らのラジウムホットスポット説の通説化の実現に向けご尽力いただきますようお願いいたします。
[意見]
<意見内容>
一般拠出金率を縮小することに反対である。
<理由>
アスベストによる中皮腫、肺がん発症のメカニズムの解明については近年、画期的な手法により高度化されてきている。
とりわけ、ウィキペディア 「肺癌」の項目に掲載されている以下の説は、注目に値する。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%82%BA%E7%99%8C
アスベスト・喫煙による肺がん増加要因の推察[編集]
岡山大学教授の中村栄三は自身の専門である地球化学的手法を適用し、次のように報告している。アスベスト吸入や喫煙によって、肺内で含鉄タンパク質小体が形成される。この含鉄タンパク質が海水中のラジウム(Ra)の100万倍から1000万倍という濃度のラジウムホットスポットを形成する。226Raが崩壊すると222Rnとなるが、フェリチン中のフェリハイドライト構造中で発生したラドン(Rn)は呼気によって体外に逃げないため、222Rn (3.8日), 218Po (3分), 214Po (0.16ミリ秒)といった崩壊系列による連続的なアルファ線を体内で浴びる事になる。[8]。
以下のページに解説がある。
http://pmlgw.misasa.okayama-u.ac.jp/?q=node/119
労災制度によって保護される石綿ばく露作業従事者のみならず、震災がれき除去作業のボランティアや、藤本義一氏のような被災地への積極訪問活動が原因とみられるアスベスト吸引事例こそ本法律が救済対象とすべき被害者である。
福島第一原発事故により放射性物質の混入したアスベストの飛散もあり、上記中村説によれば、α線核種の崩壊によりラジウム、ラドン、ポロニウムといった危険性の高い放射性物質に長期間肺の細胞が攻撃を受け30年、40年後に中皮腫を発症することも十分想定される。また東京オリンピック招致により、今後、7年間は東京都内あるいは首都圏全体において、古いビルの解体が進み、相当な注意をもってアスベスト対策に臨まない限り、一般市民が巻き添えをくうことは必至である。
石綿健康被害救済小委員会にも中村教授のグループの研究者を加えるなどし、さらなる研究検討が必要である。
したがって「救済給付の支給に要する費用をおおむね予測できるようになった」とはいいがたく、現時点で一般拠出金率を下げることは時期尚早であり反対の意見を表明する。