特定秘密保護法、集団的自衛権の行使容認、日本版NSCの創設、敵基地先制攻撃論、防衛大綱の改正。安倍政権が強い意欲を持って推進するこれら外交・安全保障政策の数々は、日本を米軍と一体化させ、米軍とともに戦争を遂行できる「軍事国家」にしようとするものではないか。ジャーナリスト、軍事評論家で、旧日本社会党に政策提言を行っていたことでも知られる前田哲男氏は岩上安身のインタビューに応え、「破局に進んでいる」と安倍政権の外交・安全保障政策に警鐘を鳴らした。
10月3日、米国のケリー国務長官とヘーゲル国防長官が来日し、2プラス2(日米外務・防衛閣僚による安全保障協議会)が行われ、「日米防衛協力のための指針」いわゆるガイドラインの再改定が決定した。宇宙やサイバー空間での協力体制を促進するとともに、日本の集団的自衛権行使容認を「歓迎」するといった内容が含まれている。
インタビューでは、特定秘密保護法や集団的自衛権の行使容認といった今日的な話題から、核戦略と原発を推進する米国軍産複合体の思惑、隠されてきた日本の核兵器保有の欲望、さらには旧日本軍による重慶無差別爆撃、古代ギリシャから連綿と続く「戦争の思想」に至るまで、幅広くお話をうかがった。