2025年10月31日午前9時45分より、東京都千代田区の厚生労働省にて、上野賢一郎厚生労働大臣の定例会見が開催された。
IWJ記者は、新型コロナワクチンについて、10月27日に厚生労働省にて開催された「ワクチン問題研究会」の記者会見での内容をもとに、上野大臣に対し、次のように質問した。
IWJ記者「新型コロナワクチンについて、質問します。
上野大臣は、10月22日の就任会見にて、『次なる感染症危機への対応に万全を期す』とおっしゃっていますが、新型コロナワクチンが、現状、引き起こしている2300件にも上る死亡事例という空前絶後の健康被害、しかも、そのうち2286件が評価不能であるという事態について、総括・反省することが先ではないでしょうか?
大臣がおっしゃるように、『万全を期す』ためには、具体的にどのような準備が必要であるとお考えでしょうか?
また、高市総理大臣は、10月24日の所信表明演説において、『攻めの予防医療を徹底する』とおっしゃっています。改めて、この『攻めの予防医療』という言葉の定義を教えてください。
よろしくお願いします」
上野厚生労働大臣「まず、新型コロナワクチンの接種につきましては、当時の科学的知見も踏まえ、審議会で議論を行い、適宜、接種対象等の見直しが行われてきたものと承知をしております。
また、ワクチンの安全性につきましては、審議会において、副反応疑い報告制度等にもとづきまして報告されたものを全例評価しており、現時点で重大な懸念は認められないと評価をされているところであります。
『感染症危機への万全な対応』とありますが、内閣感染症危機管理統括庁等とも連携をしながら 政府行動計画にもとづく取り組みを着実に進めることが重要であるというふうに認識しております。進捗状況のフォローアップ等を通じて、次なる感染症危機に万全を期してまいりたいと考えております。
『攻めの予防医療』につきまして、ご質問をいただきました。
健康寿命の延伸を図って、社会保障の担い手に元気に活躍をしていただいて、社会保障の担い手になっていただけるように取り組むことが重要であると考えております。
具体的には、『がん検診』の推進であったり、『歯科検診』の充実等、こうしたことに一層取り組む必要があると認識をしているところでありますので、そうした方向性でしっかりと考えていきたいというふうに思っております」
IWJ記者「すみません、追加でもう一問。
この『攻めの予防医療』というコンセプトの中には、『ワクチン政策』というのも、もちろん入っているという理解でよろしいでしょうか?」
上野厚生労働大臣「総理がおっしゃっている『攻めの予防医療』について、具体的にどういうふうに進めるかというのは、今後検討していきたいというふうに思っておりますが、主として申し上げましたように、『がん検診』重視であったり、あるいは『歯科検診』重視であったり、そうしたことを念頭に置いているところであります」
IWJ記者「すみません。この『攻めの予防医療』という言葉の中に、ワクチン政策も入っているという前提なんですけれども、高知大学名誉教授でワクチン問題研究会の正会員の佐野栄紀氏は、『mRNAワクチン自体が、「攻めの予防医療」そのものであるが、現状、それは国民を攻めるものとなっている』とおっしゃっています。
この指摘について、お考えをお聞かせいただけますでしょうか?」
上野厚生労働大臣「今の御指摘につきましては、すみません、今初めておうかがいをいたしましたので、事務方の方からお返事をさせていただければと思いますので、よろしくお願いいたします」
IWJ記者は、「次なる感染症危機への対応に万全を期す」ために必要な準備とは何か、高市総理大臣の「攻めの予防医療」という言葉の定義、そして、「攻めの予防医療」の最たるものであると言える「mRNAワクチン」が攻めているのが国民であるという笑えない状況についての大臣の考え、と計3つのポイントについて、質問した。
しかし、大臣は回答を事務方に丸投げし、残念ながら、納得のいく答弁を、大臣自身から聞くことはできなかった。
高市政権の一角である厚労大臣の回答のお粗末さは、石破政権や、それ以前の政権の厚労大臣を大きく上回るものだった。過去に、IWJの記者の質問に対して、事務方に回答を丸投げした大臣など、一人もいない。
「がん検診」や「歯科検診」などを、「攻めの予防治療」というならば、現在、健康保険適用外となっているそれらの検診を保険適用するなどして、安価に、あるいは無償にするということなのだろうか?
それならば、国民の福祉向上として大変結構なことだが、高市総理大臣も、上野厚労大臣も、なぜ、そのように明言されないのだろうか? 理解に苦しむものである。
会見の詳細については、全編動画を御覧いただきたい。



































