2月21日ロシアのプーチン大統領がウクライナ東部の「親ロシア地域」2か国の独立を承認! 2月10日、バイデン米大統領は「米ロが撃ち合えばそれは世界大戦だ」と断言していた!! 誰も譲らず、世界は大戦へと向かうのか!? 2022.2.23

記事公開日:2022.2.23 テキスト
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(文・IWJ編集部 文責・岩上安身)

 2022年2月21日、ロシアのプーチン大統領がウクライナ東部のロシア語系住民が多いドネツク州とルガンスク州の親ロシア派支配地域「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」の独立を承認した。しかも、ロシアは軍事介入を決定したと報じられた。ウクライナ危機は、ついにロシアがウクライナの「領土の一体性」を崩してしまう段階へと、エスカレートのステップを踏んだ。

 フランスの仲介で実現目前だったプーチン大統領とバイデン米大統領の会談も風前の灯である。開催条件は「ロシアが侵攻しない」ことだった。一方、終了予定だったはずのベラルーシとロシアの合同軍事演習は継続をすることになり、ウクライナ国境沿いにとどまった。

 この急展開に先立つ、2月10日、バイデン米大統領はNBCテレビのインタビューに、「アメリカ人とロシア人が撃ち合いを始めれば世界大戦になる(that’s a World War)」と断言していた。

 ここから先、問題は、NATOがウクライナの加盟を承認するかどうか、である。

 現時点では、ウクライナはNATO加盟国ではないため、ウクライナはNATOの集団的安全保障の対象ではない。しかし、加盟が承認されれば、ウクライナでロシアと米軍・NATOが直接対決することになる。その場合、階段を駆け上がるようにエスカレートしていけば、バイデン大統領の言葉通り、世界大戦に直結してしまうかもしれない。

 思いつきで口にした大げさな言葉なのか確信をもって世界大戦への道筋が彼に見えているのか、その点は定かではないが。現実に世界大戦が勃発すれば、米国に隷属したままの今の日本政府の姿勢では、戦争に巻き込まれることを避けるのは困難である。

 詳しくは記事本文を御覧いただきたい!

▲ドネツク人民共和国(DNR)(左)とルガンスク人民共和国(LNR)(右)。2014年10月5日時点の経済地図。両地域を舞台とする「ドンバス」戦争が2014年始まった。(Wikipedia、Olegzima

プーチン大統領がウクライナ東部の親ロシア派支配地域「ドネツク人民共和国」「ルガンスク人民共和国」の独立を承認! ロシア正規軍展開も決定!

 クレムリン(ロシア大統領府)は現地時間2022年2月21日午後10時40分付けで、ロシアのプーチン大統領がウクライナ東部の「ドネツク人民共和国」、「ルガンスク人民共和国」の独立を承認したことを発表した。

▲ウラジーミル・プーチン ロシア大統領(Wikipedia、The Presidential Press and Information Office

 「ドネツクおよびルガンスク人民共和国を承認する文書への調印

 ロシア大統領が『ドネツク人民共和国の承認に関する行政命令』および『ルガンスク人民共和国の承認に関する行政命令』に署名した。

 ウラジーミル・プーチン大統領とドネツク人民共和国のデニス・プーシリン代表は、ロシア連邦とドネツク人民共和国の友好、協力、相互援助に関する条約に調印した。

▲ドネツク人民共和国のデニス・プーシリン代表(Wikipedia、Совет Федерации

 ロシア大統領とルガンスク人民共和国のレオニード・パシェチニ代表は、ロシア連邦とルガンスク人民共和国の間の友好、協力、相互援助に関する条約に調印した。

 調印式に続き、プーチン大統領はデニス・プーシリン、レオニード・パセチニクと対談を行った」

 ロシアメディア『RT』は、「これは、戦闘に終止符を打つことを目的とした2014年のミンスク合意の失敗の直接の結果であるとプーチンは述べた」と、プーチン大統領の演説を報じている。ここには、ウクライナ政府軍が「ミンスク合意」の停戦で合意に違反して「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」の支配地域を攻撃し続けてきた、という非難がこめられている。

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