2021年4月12日(月)、午後14時30分より、衆議院本館にて、第2回「ワクチン進捗フォローアップ野党合同チーム」ヒアリングが開催された。ワクチンの接種数の進捗状況および、V-SYS(ワクチン接種円滑化システム)の不具合などについて厚生労働省より、また、高齢者へのワクチン接種体制などについて、沖縄県うるま市新型コロナウイルス対策室より、野党議員がヒアリングを行った。
座長の立憲民主党・長妻昭衆院議員は冒頭のあいさつで、「いよいよ本日から高齢者のワクチン接種が始まった。今日、東京23区で接種取開始は世田谷区のみ。『お試し』というかたちで始まることなので、非常にわかりにくく誤解を招くのではないか。地方自治体から、実際の具体的な今後の接種スケジュールを教えて欲しいとの声がある。スムーズに接種が進むように、我々も自治体の声を届け、コロナ対策の決め手のひとつである、このワクチン接種を協力してやっていきたい」と述べた。
ヒアリングは、厚生労働省と内閣府に対して、以下の14の質問に沿って進められた。
1. 都道府県別のワクチンの接種実績を提出してください。
2. ワクチン接種の戦略(高齢者への接種など)を提出してください。
3. 「6月までにワクチンを供給」としているが、供給の具体的な意味は何か。接種はいつ始まるのか。
4. 安倍前総理は1日20万件の抗原検査が可能になるように、抗原検査キットを確保すると表明したが、現時点では、いくつの検査キットが確保されているか。また、それはどこに貯蔵されているか。そのうち厚労省に貯蔵されているのは、いくつか示してください。
5. ワクチンについてファイザーと契約した内容を提出してください。
6. 優先接種を予定している高齢者以外で基礎疾患を有する方や高齢者施設等で従事されている方の人数と、接種オペレーションを提出してください。
7. 自治体のワクチン運搬のロジについて、舗装道路を車で運ぶことは問題ないとされているが、山道や砂利道を車で運ぶことは、どこまでOKか。文書にて明確に提示してください。
8. ワクチンを小分け輸送する際に、冷凍ではなく2℃~6℃の冷蔵で本当に問題はないのか。その根拠を明確に示してください。
9. ワクチンのために購入した冷凍庫は、現在どうなっていますか。
10. ワクチンを接種する(注射を打つ)人材を、どれだけ、どこから集めるのか。足りないことはないのかご説明ください。
11. いつまでに高齢者に接種が終わるのか。いつまでに医療従事者への接種が終わるのか。いつから65歳未満の方への接種が始まり、いつまでに終わるのかご説明ください。
12. ワクチン接種を記録するシステムは、いつから稼働するのか。国と自治体との連携に問題はないかご説明ください。
13. 全国のワクチン接種の実績は、どのような方法で集計しているのかご掲示ください。
14. 医療従事者の接種の実績は、どのような方法で集計しているのかご掲示ください。
リモート参加したうるま市では、ワクチン接種対象者が10万人、令和4年の2月28日までに、7万5000人以上を接種目標としている。
しかし今回のヒアリングで、国民へのワクチン接種率の目標は定めておらず、ワクチン接種後の免疫有効期間も不明であることが、立憲民主党・原口一博衆院議員の質問によってわかった。
野党合同ヒアリングの一部始終は、全編動画にてご確認いただきたい。