2016年11月28日(月)、IWJ記者が韓国の代表的なオルタナティブ・メディア「ニュース打破(タパ)」のキム・ヨンジン代表にインタビューを行った。
「ニュース打破」は、調査報道専門の独立メディアとして、2012年に登場。当時の李明博政権が、政権に批判的な報道を行うメディアに対して強硬姿勢を取ったことで、メディアから解雇された記者たちを中心に設立された。代表であるキム・ヨンジン氏も、元KBS(韓国の公共放送局)の記者だ。
キム・ヨンジン氏は、インタビューの中で、調査報道とジャーナリズムの役割について、次のように語ってくれた。
「重要な、社会的イシューがあれば、そこには誰かの腐敗や、権力の腐敗があるが、その時、基本的には権力はそれを隠したがる。その部分を集中して問い詰めていく。それが調査報道です。
私たちは、ジャーナリズムの機能の中で、一番重要なのがこの調査報道だと思っています。多くのメディアは、権力の代弁をして、ただ権力が発表したことをそのまま伝えることをしているが、そうではなくて、真実に近い事実を検証していって、視聴者に伝えるのがジャーナリズムの使命だと考えています」
このように述べ、これまでの具体的な成果や、ジャーナリズムを支える韓国市民の意識について語ってくれた。現在、ニュース打破は4万2000人の会員によって支えられているという。
インタビューではその他に、ニュース打破の設立経緯や運営方法、李明博政権以降の韓国の言論状況や朴政権への大規模抗議集会について、話をうかがっている。