安倍晋三元総理の国葬が行われた2022年9月27日(火)の午後0時半、東京都千代田区の日比谷公園で行われた安倍「国葬」やめろ!「銀座デモ」に参加者が集合した。呼びかけ人等が出発前のスピーチしたあと、午後1時から東京駅周辺まで、デモを行った。参加者数は集合時約1000人、最終的には1500人と、主催者が発表した。
本デモの呼びかけ人は以下の通り(五十音順)。
浅野健一氏(元同志社大学教授)、飯島滋明氏(名古屋学院大学教授)、上野千鶴子氏(東京大学名誉教授)、内田雅敏氏(弁護士)、落合恵子氏(作家)、鎌田慧氏(ルポライター)、木村三浩氏(一水会代表)、古今亭菊千代氏(落語家)、斎藤貴男氏(ジャーナリスト)、佐高信氏(評論家)、澤地久枝氏(作家)、田中優子氏(法政大学第19代総長)、永田浩三氏(武蔵大学教授)、前川喜平氏(現代教育行政研究会代表)。
出発前のスピーチでは、鎌田慧氏が「安倍元首相がやったことをすべてOKというとんでもない国葬」「アベノマスクと同じように、岸田さんの人気取り」等と批判、「国葬が終わっても、日本の議会制民主主義を守っていく一歩とこの集会を位置づける」と訴えた。
次に落合恵子氏が「国民の6割以上が反対するにも関わらず、聞く耳をまったく持たずに国葬を実行する岸田内閣は、何を考えているのか?」「弔意は強制しないというが、私たちの税金を使うことが弔意の強制になっていることを忘れてはならない」等と批判した。
佐高信氏は、「今日の国葬を誰が一番喜んでいるか、言うまでもなくそれは統一教会」「統一教会が喜ぶ国葬をやって、自民党が統一教会と離れることができるか」と断じた。
続いて古今亭菊千代氏が、「テレビで国葬の準備や献花の様子を当たり前のように放送しているのを見て腹が立ち、奮い立ってここに来た」「自分は戦意高揚の国策落語を研究している。同様にテレビで国葬について当たり前のように放送していたら洗脳されてしまう」「自公政権になって、多数決という言葉が嫌だったが、今回はその多数の意見さえ無視している」等と訴えた。
最後に芸人の松元ヒロ氏が登場。「国葬費用は2億5000万が16億6000万に。終わればその10倍と言うかもしれない。子どもの7人に1人が貧困で、炊き出しの列は長くなっている今、一回葬式も済んだ人じゃなく、困っている、生きてる人に税金を使ってほしい」と訴えた。
さらに松元氏は「安倍さんは長くやったというが、おかげで日本はだめになった」「オリンピックで言った『アンダーコントロール』は、全部水面下で抑えてきたということ。『おもてなし』と言ったが、『表がない』とは『裏ばかり』ということ。それが今はっきり出てきた」等、軽妙な風刺で大きな笑いを取った。
その後、「国葬反対/原発事故はアンダーコントロールされていない」と書かれた横断幕を掲げてデモ隊が出発。「国葬反対」の声を上げながら、銀座周辺を1500人が行進した。
なお、当初想定された武道館までのルートは許可が下りず、東京駅付近までのデモとなった。
スピーチの詳細とデモの様子は、全編動画を御覧いただきたい!