【第443-448号】岩上安身のIWJ特報!電機産業は崩壊!? 凋落する日本のものづくり!岩上安身による『「空洞化」と「属国化」 ~日本経済グローバル化の顛末』著者 名古屋経済大学・坂本雅子名誉教授インタビュー前編(1/2) 2020.1.1

記事公開日:2020.1.2 テキスト独自
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特集 TPP問題

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 岩上安身(以下、岩上)「皆さんこんにちは。ジャーナリストの岩上安身です。参院選の公示日まであと1ヵ月を切りました。つまり、約1ヵ月後には『答え』が出ているということです(※1)。

 『衆参ダブルはない』と、新聞が一斉に報じました。この一斉リークは油断させるための作戦ではないかと疑う野党の指導者もいます。しかし、参院だけの選挙ということは、それだけで圧勝できるという自信が与党にあるということ。

 たくさんの争点があります。IWJは、改憲の問題を絶対にゆるがせにできない問題として、ずっと追い続けておりますけれども、経済問題もこれまた大きな争点です。中でもアベノミクスの是非は語られるべきではないか。アベノミクスで金融緩和をやりましたが、これが果たして成功したと言えるのか、と(※2)。

 さらに、ここへきて、野党の対抗軸の中から一部、ほとんどアベノミクスと同じような主張、すなわち、いくらでも国債を増発して財政出動して大丈夫なんだ、破綻しないんだと。デフォルトもハイパーインフレも起こらないと、そんな左派のアベノミクスとも言うべき主張も出てきました(※3)。しかしながら、果たしてそれは本当なんでしょうか。金融政策に囚われている点で、共通してはいないでしょうか。

記事目次

  • 経済と企業の動き、そして企業のグローバル化が、国家の関係まで変える膨大なデータを読み解きながら日本経済凋落の真因を炙り出す――大著『「空洞化」と「属国化」――日本経済グローバル化の顛末』の著者坂本雅子・名古屋経済大学名誉教授、IWJ初登場!
  • 老人には「年金を当てにせず70歳まで働け」、女性には「子どもを産め」、若者には「引きこもっていないで働きに出ろ」―――経済停滞の根本原因に向き合おうとせず、全世代が互いに責め合うよう仕向ける安倍政権のデタラメ
  • 日本経済衰退の真因3つのキーワード〜おそろしい「産業空洞化」、現代資本主義の矛盾の根源「グローバル化」、そして企業による「帝国」の再編成「属国化」!
  • 安倍政権下で進む、安全保障と一体化したインフラ輸出戦略、そしてTPPは、米国のアジア回帰戦略の一環!日本はその中で、いわば米中対立の「尖兵」として出て行くことに…
  • 日本経済衰退の原点をなす、2000年前後の「構造改革」。司法制度改革、商法改正、派遣労働解禁、郵政民営化… すべて「年次改革要望書」を通じたアメリカの要求どおり。政治家たちは、米国企業の貪欲な富の蒐集の場として自国を差し出した!
  • インフレターゲット政策のまやかし(1)―――物価上昇と景気浮揚の因果関係を取り違え、「ミニバブル」を起こすことでみせかけの「景気上昇」を作り出す! その成否は「人々の気持ち」頼み!?
  • インフレターゲット政策のまやかし(2)―――インフレが起きるまで金融緩和を続ければ景気が良くなる…わけがない。年金生活者は生きていけない。彼らを支えるべき働き手は今や貧しく、数も少ない。金融政策や通貨政策だけでは、もはや日本経済は救えない!
  • 産業空洞化の実態(1)―――日本のGDP停滞の主因は、製造業の著しい落ち込み。いまやトップは食料品…かつての『ハイテク立国』は『ローテク』で支えられる国になってしまった
  • 産業空洞化の実態(2)――日本の自動車全生産台数の3台に2台は海外製 ! 次世代を制するEV完成車が日本に逆輸入されるとき、日本の自動車産業は終わる。この危機になお、モノづくりの意義を解しないトヨタ社長や安倍首相は、トランプの言うなりに巨額資金をアメリカへ貢ぐ!
  • 「製造業の国内回帰」という、トランプの公約履行に協力させられる日本! 命令する方もされる方も感覚が麻痺して、これが自由主義社会として異常なこととすら思わない!?
  • 台湾の電機産業はEMS(委託生産)と中国との分業体制確立で急成長! 独自の研究開発も怠らず、日本の資本が注がれた中国・台湾コンビは新技術の領域でもいまや世界ナンバーワン!

経済と企業の動き、そして企業のグローバル化が、国家の関係まで変える膨大なデータを読み解きながら日本経済凋落の真因を炙り出す――大著『「空洞化」と「属国化」――日本経済グローバル化の顛末』の著者坂本雅子・名古屋経済大学名誉教授、IWJ初登場!

 本日ゲストとしてお越しいただいたのは、まさにそうした金融政策偏重姿勢、つまり、右派も左派も共に陥ってしまっている、金融政策だけ論じるのが経済政策だと考えるような観点がいかに誤りであるか、何年もかけて書き上げられた著書『「空洞化」と「属国化」――日本経済グローバル化の顛末』を通じて明らかにされたお方。名古屋経済大学名誉教授・坂本雅子先生です。坂本先生、初めまして。よろしくお願いします」

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