「日本国憲法が『輸出』されている。どんどんパクってもらおう」「パクってもらう原本が自民党によって消されようとしている」 ~緊急集会「自民党改憲草案 徹底批判」 2013.7.11

記事公開日:2013.7.11取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・久保元)

特集 憲法改正

 2013年7月11日(木)18時30分、東京都文京区の文京区民センターにおいて、「自民党改憲草案 徹底批判」と題する集会が開かれた。この集会は、政治問題や環境問題などを取り扱う週刊誌『週刊金曜日』が、憲法改悪の危機に直面している現状に一石を投じる目的で開催したもので、作家の落合恵子氏、弁護士の宇都宮健児氏、作家の雨宮処凛氏、国際ジャーナリストの伊藤千尋氏らが意見を述べた。

■ダイジェスト

  • 開会挨拶 平井康嗣氏(『週刊金曜日』編集長)
  • 講演 落合恵子氏(作家、『週刊金曜日』編集委員)
  • 宇都宮健児氏(弁護士、『週刊金曜日』編集委員)
  • 対談 雨宮処凛氏(作家、『週刊金曜日』編集委員)×北村肇氏(『週刊金曜日』発行人)
  • 講演 伊藤千尋氏(国際ジャーナリスト)

 冒頭、挨拶に立った同誌編集長の平井康嗣氏は、原発の危険性を理解していながら、福島第一原発事故を防ぐことができず、「原発を止められずに申し訳なかった」と語った反対派や専門家の例を挙げた。その上で、「憲法改正は、第二の原発事故だ。私は、憲法改正を止められずに申し訳なかった、とは謝りたくない」と語り、ジャーナリズムの立場から、憲法改正を阻止するための取り組みを今後も進めていく決意を示した。

 落合氏は、2010年に他界した、作家の井上ひさし氏の言葉を引用し、「日本国憲法には基本原理として、『主権在民』『平和主義』『基本的人権の尊重』が盛り込まれているから日本国憲法である。この基本原理が一つでも欠けたら、もはや日本国憲法は日本国憲法ではなくなってしまう」と述べた。さらに、「日本国憲法から平和主義を外そうとするのは、国の基本原理を変えること。これは改憲などではなく、『革命』『クーデター』である」と力を込めた。その上で、7月21日に行われる参議院選挙の終了後には、ほぼ3年間にわたって国政選挙がないという現実と、その間に起きる可能性のある憲法改悪に対して憂慮の念を示しつつも、「踏ん張り続けなければならない」と会場を鼓舞した。

 宇都宮氏は、「自民党の憲法改正草案は、基本的人権にどんどん制限を付け、国民の義務をいくつも増やしていこうとするもの」と述べ、「国際的な人権の擁護の流れに逆行する。日本は、人権を重視しない『人権後進国』であると、国際社会から受け取られる可能性がある」との懸念を示した。また、憲法9条についても言及し、「9条は、侵略戦争の反省を示すものなのに、国防軍に変えることは、侵略戦争を反省せず、軍国主義を復活させようとするものだ」と批判した。さらに、「生活保護は、憲法25条を具体化した制度である」とした上で、昨今の「生活保護=悪」とみなすような報道や世論形成に苦言を呈し、「生活保護の申請方法を学校で教えるべき」と語ったほか、労働組合の作り方や団体交渉の仕方も学校で教えるべきであるとの持論を述べた。

(…会員ページにつづく)

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「「日本国憲法が『輸出』されている。どんどんパクってもらおう」「パクってもらう原本が自民党によって消されようとしている」 ~緊急集会「自民党改憲草案 徹底批判」」への2件のフィードバック

  1. しぶやのぶこ より:

    伊藤さんの講演には感動した。もっと広めていただきたい。

  2. タカツ キミオ より:

    宇都宮先生のおしゃる通りです。この方は真に勇気のある方です。この様な人を思いやる心の持ち主こそ、愛国者と呼びたい。

     愛媛の誉れですね・・・。

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