【地球温暖化と原発ルネッサンス】「原発産業は地球温暖化論を政治的に利用している」 岩上安身によるインタビュー 第352回 ゲスト 中野洋一氏(九州国際大学教授) 2013.1.29

記事公開日:2013.9.25取材地: テキスト動画独自
このエントリーをはてなブックマークに追加

(IWJテキストスタッフ・富山/奥松)

 2013年1月29日(火)14時から、東京都内のIWJ事務所で、経済学者の中野洋一氏(九州国際大学教授)へのインタビューが、岩上安身によって行われた。『<原発依存>と<地球温暖化論>の策略』などの著書がある中野氏に、地球温暖化と原発の関係、産業としての原発とそれを成り立たせている社会の仕組みなど、多岐に渡って話を聞いた。

■ハイライト

 国際経済を専門とする中野氏は、最初に、アフリカやアフガニスタンを例に挙げ、冷戦時代、国際社会の中で、国連5大国が途上国へ大量に武器を輸出し、内戦を起こし、利益を吸収していった構造を解説。その後、先進国による金融の自由化を経て、社会主義体制が崩壊したグローバル経済の中で、マネーゲームが展開されていった歴史を説明した。その上で、「原発産業も、マネーゲームも、京都議定書のひとつの流れに位置する」と指摘した。

 続いて、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)のコアメンバーが集まるイギリスのアングリア大学気候研究所のサーバーから、温暖化に関するデータ偽造を疑わせるメールが流出した、クライメートゲート事件について説明し、「この事件をきっかけに、温暖化論に疑問を持ち、勉強を始めるに至った」と話した。また、アラスカ大学国際北極圏研究センター所長を務めた地球物理学者、赤祖父俊一氏の「地球温暖化は議論の段階であり、政治に持ち込む話ではない」という主張を例に挙げて、この問題に対する議論が、十分なされていない点を指摘した。

 次に、90年代に入って、大学が文理問わず産業と結びつき、政府からも企業からも、共同プロジェクトという名目で資金援助されるようになり、そこで生まれる利害関係によって、国策や企業の戦略上、触れてはいけないテーマについては、自由に取り扱うことが難しくなった構造を解説した。中野氏は「温暖化そのものを批判するテーマは、門前払いを喰らう。本来は、環境経済学の方たちが書かなければいけないことだが、そういう状況で、彼らは書く事ができない。私は、学者の良心を貫いて、何が真実かを考え、書くべきことは書いていくと決心した」と語った。

 続いて、石油危機がOPECと先進国の対立構造を生み、1980年から1982年にかけてマイナス成長を続けた先進国が、エネルギー構造の転換を迫られ、原発を推進していくことになる歴史を説明した。その上で、「原発を推進していく最中、1979年にスリーマイル島原発事故、1986年にチェルノブイリ原発事故が起き、市民は原発の危険性に気付いてしまう。そこで、原発を推進し続けるために、地球温暖化論、京都議定書が出てくる」と説明し、原発政策を推進したイギリス、フランス、アメリカのゴア・グループの当時の状況を解説した。

 中野氏は、地球温暖化論に疑念を持つ理由として、温暖化の影響が、太陽と地球の距離によるものであることが証明されており、科学者の間でも、確定した議論ではない点を説明し、「それにもかかわらず、何故、国際条約になっているかというと、環境経済学の中で、予防原則が適用されているからである。科学者の大部分が信じているという前提があって、初めて適用されるものだが、問題は、その確立が、どの程度高いかである」と述べた。その上で、「温暖化のシュミレーションについては、二酸化炭素の効果は取り入れるが、太陽の距離など、他の要素は考慮されていない。これは人為的なデータである」と述べ、地球温暖化論が、ひとつのイデオロギーとして政治的に利用されている、と指摘した。

(…サポート会員ページにつづく)

アーカイブの全編は、下記会員ページまたは単品購入よりご覧になれます。

サポート会員 新規会員登録単品購入 550円 (会員以外)単品購入 55円 (一般会員) (一般会員の方は、ページ内「単品購入 55円」をもう一度クリック)

関連記事


「【地球温暖化と原発ルネッサンス】「原発産業は地球温暖化論を政治的に利用している」 岩上安身によるインタビュー 第352回 ゲスト 中野洋一氏(九州国際大学教授)」への3件のフィードバック

  1. 榊原千鶴 より:

    1日の生活費2ドル以下が26億人という途上国の貧困、かたや、いまだ定説を見ない地球温暖化には、予防原則の名のもとに莫大な金が投入されている。〈学者としての良心〉に始まった研究は、京都議定書の背景、アル・ゴアの裏の顔、原発利潤の構図解明へと向かうことに。スリリングな展開に思わず引き込まれる中野洋一さん(九州国際大学教授)インタビュー、必見です。

    参考資料:中野洋一「「京都議定書」に関する一考察―「クライメートゲート事件」と地球温暖化論―」
    (『九州国際大学 国際関係学論集 第6巻 第1・2 合併号(2011)』)http://www.kiu.ac.jp/organization/library/memoir/img/pdf/kokusai6-1_2-002nakano.pdf

  2. @55kurosukeさん(ツイッターのご意見より) より:

    中野洋一(経済学者)氏インタビュー 『<原発依存>と<地球温暖化論>の策略』などの著書がある中野氏が、地球温暖化と原発の関係、産業としての原発とそれを成り立たせている社会の仕組み等、多岐に渡って語られてます

  3. @55kurosukeさん(ツイッターのご意見より) より:

    こういう声を届けてくれるIWJさんに感謝、必見の内容です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です