トランプ大統領の登場
▲ドナルド・トランプ大統領(出典:ホワイトハウス)
2025年1月に、ドナルド・トランプ大統領が誕生したことで、ウクライナ戦争を取り巻く国際情勢は大きく変化した。彼の立脚する政治理論はリアリズム(現実主義)である。ここでは、まず、その概念について説明するところからはじめたい。
リアリズムについて比較的優れた分析をしている、スティムソン・センター上級研究員エマ・アシュフォード著「より小さな悪を称えて リアリズムは外交政策を修復できるか?」(『フォーリン・アフェアーズ』2022年9月/10月号)によれば、「国際政治学における主要な哲学的伝統の一つであるリアリズムは、国際システムの中核に力と安全保障が位置するとみなす」としたうえで、「この学派にはさまざまな流派が存在するが、ほぼすべてのリアリストはいくつかの核心的な概念について合意している」と記す。その合意点とは、①国家は主に安全保障と生存によって導かれる、②国家は原則(principle)ではなく国益(national interest)にもとづいて行動する、③国際システムは無政府状態(anarchy)によって定義される――というのがそれである。
第二期トランプ政権は、世界保健機関(WHO)、パリ協定、国連人権理事会から米国を脱退させ、国連パレスチナ難民救済機関(UNRWA)への資金提供を禁止する政令に署名している。2026年1月7日には、トランプ大統領は、もはや米国の利益に資さない66の国際機関からの脱退を指示する大統領覚書に署名した。まさに、アナーキーな国際システムに戻すことで、リアリズムに回帰しようとしているようにみえる。
リアリズムには、古典的リアリズム(classical realism)というものがある一方、「今日「リアリズム」と呼ばれるもの――国際関係論入門で学部生が学ぶ学派――は、実際には構造的リアリズム(structural realism)あるいはネオ・リアリズム(neorealism)であり、1970年代に学者ケネス・ウォルツによって提唱されたリアリズムの一形態である」、とアシュフォードは指摘している。さらに、ネオ・リアリズムは「防衛的」と「攻撃的」の変種に分類されるらしい。
なお、「攻撃的リアリズム」を提唱したことで知られているのがジョン・ミアシャイマーシカゴ大学教授である。国際システムの無政府的な性質のために、国家は本質的に力を最大化し、攻撃的であるとする。彼の著作『The Tragedy of Great Power Politics』(2001)は、防衛的リアリズムの現状維持バイアスを批判している。
大雑把に言ってしまえば、古典的リアリズムは、国家間の関係は本来、無秩序であり、権力と安全保障によって動かされ、国益を追求する。道徳的主張は、利益に資する限りにおいてのみ考慮されるにすぎない。別言すれば、民主主義と道徳はしばしば利益に従属する。なお、アテネはメロスを包囲戦で破ると、島の男性を虐殺し、女性と子供を奴隷としたように、古典的リアリズムの典型は、「力によって支配された世界」を認める立場だ(下の絵を参照)。
リベラルデモクラシーにもとづく米国の外交戦略
リアリズムに対立する概念として、リベラルデモクラシーにもとづく国際政治という考え方(以下、リベラリズム)がある。これは、多国間機関(国連、世界貿易機関[WTO]、北大西洋条約機構[NATO]など)における国際協力を重視し、同じ制度やルールのもとでの経済的相互依存により、平和の維持をはかろうとする。その際、民主主義こそ、こうした国際協力、制度、ルールをもたらす大原則として重視する。そうした国を増やし、互いに支え合うべきであると考えるのである。つまり、民主主義と人権を支持するが、それは制度、規範、および条件付き関与を通じて行われる。重要なことは、リベラリズムへの信頼は高い倫理観に支えられている点だ。逆に言えば、道徳や倫理の毀損が表面化すれば、リベラリストの偽善や欺瞞はすぐに暴露され、リベラリズム自体が崩壊せざるをえない。
リベラリズムは、別言すると、理想主義的である。民主主義を標榜し、制度やルールをつくってみても、そこには、裏でルールを決めてきた米国のヘゲモニーを守ろうとする魂胆が宿っているから、その実現は理想でしかない。しかも、いざとなると、「敵」をつくり、平然と武力行使を容認する。ゆえに、「偽善的」(hypocritical)ともいえる。
そもそも、民主主義といっても、定義が不明確だし、その運営方式の多種多様であり、きわめて曖昧模糊としている。そのため、その偽善性が暴露されてしまえば、その理想主義は地に堕ち、だれも信頼を寄せなくなるのではないか。逆に言えば、壊れやすい信頼を守るために、各国は義務教育とマスメディアを通じて、この偽善を隠蔽すべく、洗脳に余念がないと指摘することができる(民主主義やリベラルデモクラシーの虚妄については、拙著『官僚の世界史:腐敗の構造』、岡倉天心記念賞を受けた拙著『帝国主義アメリカの野望:リベラルデモクラシーの仮面を剥ぐ』、『ネオ・トランプ革命の深層:「騙す人」を炙り出す「壊す人」』などで何度も論じてきた)。
実は、第二次世界大戦後の米国はヘゲモン(覇権国)として、このリベラリズムにもとづく外交戦略を基本的に踏襲してきた。民主党出身の大統領はもちろん、共和党出身の大統領であっても、外交戦略の基本はリベラリズムに依拠してきた。そして、『ニューヨーク・タイムズ』(NYT)や『ワシントン・ポスト』(WP)をはじめとする主要マスメディアはこのリベラリズムを応援してきた。つまり、リベラリズムに不利な情報はできるだけ隠そうとしてきたのだ。
「リアリスト=トランプ」のリベラリズム批判
ところが、トランプの登場で、事態は一変する。トランプはリベラリズムを明確に批判し、リアリズムを説いたからだ。この国際政治理論の転換こそ、いまの世界秩序を考察する際のキーポイントなのだ。

▲2025年12月に公表された米国の国家安全保障戦略(ホワイトハウスより)
2025年12月に公表された米国の「国家安全保障戦略」には、「柔軟なリアリズム」(Flexible Realism)という言葉が一度だけ使われている。「米国の政策は、他国との取引において、何が可能で、何を求めるのが望ましいかについて、現実的であろう」と説明されている。そのリアリズムの柔軟性は、「我々は、世界の諸国との良好な関係と平和的な商業関係を求めつつ、それらの国々の伝統や歴史から大きく異なる民主主義その他の社会的変革を押しつけることはしない」という文章によって語られている。別言すれば、リベラリズムの特徴である「民主主義の輸出はしない」と言っていることになる。
それでも、この「柔軟なリアリズム」の具体的な意味合いはまったく不明確と言わなければならない(この問題は後述する)。ただし、たとえそうであっても、トランプがリアリストであることは間違いない。
この考えを補強してくれる論文がある。2024年7月1日に『フォーリン・アフェアーズ』のサイトに公表された、テキサスA&M大学アルブリットン大戦略センターの非居住研究員アンドリュー・バイヤーズとオハイオ州立大学の政治学教授ランドール・L・シュウェラーの共著論文「リアリスト・トランプ 前大統領は米国の力の限界を理解している」である。そのなかで、彼らはつぎのように記述している。
「1945年以降の歴代大統領とは異なり、彼(トランプ:引用者注)は条約や同盟に懐疑的で、協力よりも競争を好んだ。国家の利益を定義するにあたり、自由主義的価値観の普及や軍事・人道的介入といった要素を排除した。彼は、米国を海外で不当な扱いを受ける者達のための神の介入者とみなしていなかった。代わりに、彼はワシントンの焦点を大国の競争と、米国の世界的な力の優位性の回復へと移した。言い換えれば、彼は真のリアリスト、すなわち、国際情勢について理想主義的・イデオロギー的な見方を避け、権力政治を重視する人物であった」。
この記述こそ、「トランプ=リアリスト」説を補強してくれている。ただし、ボストン・カレッジの政治学・国際研究教授ジョナサン・カーシュナーは、「トランプの『アメリカ第一主義』はリアリズムではない」という論文を『フォーリン・アフェアーズ』のサイトに公表している。トランプの主張する「アメリカ第一主義」は、リアリストの重視する長期的な視点に立っておらず、「近視眼的で、取引主義的で、狭量な利己主義的なアプローチである」と批判しているのだ。「アメリカ第一主義」の当初の形は、一見賢明にみえたが、実際には愚かであり、リアリズムにもとづくものではなかったというのである。ここでは、この説明への反論は割愛する。私には、カーシュナーがリアリズムを理解していないから、愚論を展開しているように思えるとだけ書いておこう。
ウクライナ戦争をめぐる国際政治理論上の対立
▲ジョー・バイデン米大統領、ボリス・ジョンソン英首相とホワイトハウスで。(出典:Wikipediaより、2021年9月21日、英国首相官邸から)
リアリストであるトランプは、前任者であるジョー・バイデンがはじめたウクライナ戦争をたびたび批判してきた。この対立は、ウクライナ戦争をめぐる国際政治理論上の対立とみることができる。
有名なインタビューを紹介しよう。2025年4月に公表された、トランプのTime誌とのインタビューである(下の写真)。そのなかで、ウクライナ戦争終結に時間がかかっている理由を尋ねられたトランプは、つぎのように答えた。
「いや、そんなに長くはないと思うよ。だって、俺がここに来たのは3カ月前だ。この戦争は3年も続いている。俺が大統領だったら絶対に起こらなかった戦争だ。バイデンの戦争だ。俺の戦争じゃない。俺には関係ない。俺がいたらこんな戦争は絶対に起こらなかった。この戦争は決して起きなかった。プーチンは決してそんなことはしなかった。この戦争は決して起きなかった」
「バイデンの戦争」の意味
この発言を国際政治理論に関連づけてみよう。問題の核心は、リアリストからみると、ウクライナでの紛争は、民主主義の輸出という名目で他国に干渉し、政権転覆によってそれを実現しようとしてきたリベラルズムそのものに端を発することにある。こうしたリベラリズムを批判する以上、民主的に選ばれたヴィクトル・ヤヌコヴィッチ大統領を、クーデターによってロシアに追い出して誕生したウクライナの新政権およびその流れをくむ政権は、本来、間違っているのである。
リアリストであるトランプは、リアリズムを信奉する立場から、ウクライナ戦争がはじまったのが現実には、2022年2月24日ではなく、2014年であったことを知っているのかもしれない。同年2月にヴィクトル・ヤヌコヴィッチ大統領がロシアへ逃亡せざるをえなくなったクーデター、その後のクリミア半島のロシア併合、さらにドンバスでの紛争といった出来事がウクライナ戦争のはじまりであったとみなすのがより現実的である、とトランプは考えているのではないか。なお、この見解は、リアリズムの立場から現実に肉薄している、ミアシャイマーや私と同じものである(杞憂かもしれないが、私達は決してリアリズムを政治の実践方法として支持しているわけでない。世界の政治情勢を分析するためのアプローチとして利用しているだけだ。あしからず)。
この立場からみると、当時、副大統領として、ウクライナを担当していたバイデンの責任は重い。彼および彼の配下のヴィクトリア・ヌーランド(当時、国務省次官補)のような人物がクーデターを支援し、ヤヌコヴィッチを追いだす暴挙に出たという現実に、リベラリストの「いざとなると、『敵』をつくり、平然と武力行使を容認する」姿勢が投影されている。
このとき、たしかにクーデターの裏で糸を引いていたのは米国政府であり、このクーデターが起きなければ、2022年2月からのロシアによるウクライナへの全面侵攻は起きなかっただろう(詳しくは拙著『ウクライナ・ゲート』や『ウクライナ2.0』などを参照)。
ただし、第一期トランプ政権は2017~2021年だから、2014年にウクライナ戦争がはじまったと断じると、それを放置した自身の政権の無力さが問われかねない。このため、トランプは、2022年2月24日からの全面侵攻の前の段階で、当時のバイデン政権下において、ロシアへの挑発が繰り返され、それがウラジーミル・プーチンによる全面侵攻の引き金を引いたと考えているのかもしれない。なぜなら、リベラルデモクラシーにもとづく外交政略に従って、バイデンはウクライナをNATO陣営に引き入れるべく、プーチンを怒らせる戦略をとっていたからだ。

▲ビクトリア・ヌーランド氏、2021年の公式ポートレート。(出典:Wikipediaより)
具体的に言えば、2021年5月に、バイデンが、先に紹介したヌーランドというユダヤ人を国務省次官に任命したことが決定的だった。彼女は、民主主義と西側の価値観を海外に広めることに力点を置き、これを強い道徳的使命のもとに行うために、他国に民主主義を広めるために武力を行使することも厭わない、新保守主義者(ネオコン)だからである。心あるリアリストは、彼女の任命を大いに心配していた。私自身もその一人であった。
残念ながら、この懸念は現実になった。ヌーランドは、先住民達の「魂の救済」を心から願い、異国での殉教も厭わないばかりか、それを望みさえしながら、布教活動を推し進めた宣教師像のように、神との盟約(covenant)には嘘偽りは存在せず、絶対的に正しいと信じて疑わない信念に裏づけられているリベラリズムを実践しようとした。国務省次官補時代の自分の失政で併合されてしまったクリミア半島を奪還すべくプーチンを挑発しつづけたのだ。まさに、復讐しようとしたのである(拙著『復讐としてのウクライナ戦争』を参照)。
戦争継続派のリベラリスト
いずれにしても、冷厳な現実を透徹した分析で見極めるリアリズムからすると、いまのウクライナ戦争は、リベラリズムが招いた結果ということになる。だからこそ、リアリストであるトランプはリベラリストのバイデンを非難し、この戦争を一刻も早く終わらせようとしているのである。
ところが、リベラリストはこの戦争をあくまでもロシアによる侵略戦争であり、許しがたい暴挙とみる。米国が長年にわたってリベラリズムにもとづく外交戦略によって、ウクライナでナショナリズムを煽り、民主主義勢力を育成し、武力闘争まで訓練してきた現実を見ようとしないのだ(この点については、拙著『ウクライナ・ゲート』、『ウクライナ2.0』、『ウクライナ3.0』、『帝国主義アメリカの野望』や『ネオ・トランプ革命の深層』を参照)。
その結果、リベラリストはいまでも、ロシアを弱体化し、プーチン政権の崩壊を実現するまでウクライナ戦争を継続しつづけようとしている。理想主義的な「妄想」や「虚構」に酔いしれながら、なぜか腐敗の蔓延するウクライナを支援しつづけている。
過去の拙稿(たとえば、「ついに暴かれたウクライナ政界の腐敗『一番真っ黒なのはゼレンスキー』」を参照)に書いたように、たしかにゼレンスキー政権は腐敗しきっており、「真っ黒なゼレンスキー」という表現がぴったりな状況にある。これでは、理想を追求するうえで前提となる高い倫理観を台無しにしてしまう。逆に言えば、リベラリズムの本質はこの偽善にある。偽善を隠蔽できれば、自由や民主主義を標榜できると考えているからだ。
なお、興味深いのは、リアリストであるトランプが「真っ黒なゼレンスキー」を非難しようとしない点だ。自らも腐敗していることを自負しているからかもしれないが、リアリズムは道徳を二義的なものとみなすから、トランプはゼレンスキーを「同じ穴の貉」くらいに感じているのかもしれない。
偽善に満ちたリベラリスト
他方で、リベラリストは「偽善」(hypocrisy)に満ちている。ジョンズ・ホプキンズ大学高等国際問題研究大学院のヘンリー・キッシンジャー国際問題研究センター上級研究員アーリナ・ポリアコワは、2024年12月31日に「フォーリン・アフェアーズ」のサイトに公表した論文「アメリカはウクライナにおいて最大限の圧力戦略を必要としている」で、トランプ新政権に対してロシアに最大限の圧力をかけるように提唱している。「軍事的制約に加え、戦争への支出が3年近くつづいたことで、ロシア経済は限界に達しつつある」として、ウクライナの勝利が近いかのような「虚構」を平然と書いている。ウクライナ経済の破綻については頬かむりしたままだ。まさに、現実を見ようとしないリベラリスト丸出しの論調だ。

▲ミッチ・マコーネル上院議員、2025年の公式ポートレート(出典:Wikipediaより)
ニューハンプシャー州選出の民主党員ジャン・シャヒーンとケンタッキー州選出の共和党員ミッチ・マコーネル上院議員は、2025年12月22日、「ロシアは勝っていない プーチンはあなたを騙そうとしている」という意見をWPに掲載した。「ウクライナを見捨てたり、戦場で勝ち目のないものをロシアに与えたりしても、永続的な平和はもたらされない。プーチンの狙いはドンバス以上に、ウクライナの主権を真っ向から否定することにある。プーチンの野望はバルト三国や、かつてソビエト帝国の虜となった他の国々にも及んでいる」という彼らの主張もまた、根拠のない「虚構」にすぎない。

▲ウォロディミル・ゼレンスキー第6代ウクライナ大統領(在任:2019-)(出典:Wikipediaより)
私は、2025年1月2日付で「現代ビジネス」において、拙稿「【報じられない真実】3年目の新年、すでにウクライナ戦争の勝負は決している!」を公表した。同年2月10日には、「もはや敗色濃厚!それでも兵力増員を図るゼレンスキーの愚」を公開した。リアリズムの立場からみれば、どうあがいてもウクライナの敗色は濃厚であり、そうである以上、一刻も早く停戦・和平へと向かうことが犬死を減らす唯一の手段なのである。
欧州政治指導者の欺瞞
最大の偽善者は欧州の主要国の政治指導者だろう。「リアリスト=トランプ」がリベラリズムを批判しているにもかかわらず、欧州の主要な政治指導者は、ウクライナの勝利を妄想してウクライナに戦争をつづけさせようとしている。しかも、プーチンが戦争を停止しようとしないから、支援するしかないという嘘までついて、支援を継続している。つまり、彼らは少なくともウクライナ戦争については、いまでもリベラリストの立場を堅持しているようにみえる。
ただし、最近になって、急速にリアリズムへの接近が顕著となっている。たとえば、フィンランドのアレクサンドル・ストゥブ大統領は、2024年5月29日、大学のホールで行われたスピーチで、価値観に基づく現実的な世界認識、妥協と協力が将来の世界秩序を形成する上で重要な役割を果たす新しい時代の入り口に我々は立っていると強調した(タルトゥ大学のサイトを参照)。彼のいう「価値観にもとづくリアリズム」(values-based realism)は二つの柱、すなわち価値観と現実的な世界観に立脚している。一方の具体的な基本的価値観として、人権、自由、法の支配、少数派の保護、地球規模の公共財、国際機関への信認が想定されている。他方、現実的な世界観によれば、だれもが自由民主主義国家を目指したり、自由主義的価値観や社会市場経済、自由を信奉したりしているわけではない。ゆえに、重大な地球規模の危機を解決するためには、時として自らの価値観を妥協したり譲歩したりする必要があるかもしれないことを意味するとみなす。戦争を終結させ気候変動に対処するには妥協が求められ、経済においても妥協が必要と考えるのだ。これらすべては、国際外交にもとづく尊厳と敬意に満ちた対話を通じてのみ可能となると主張する。
2026年1月20日に世界経済フォーラム会議で行った演説で話題になった、カナダのマーク・カーニー首相が紹介したのが、このストゥブのいう「価値観にもとづくリアリズム」であった。カーニーはこのリアリズムを紹介したうえで、それを「原則的であること(principled)とプラグマティックであること(pragmatic)を両立させることと言い換えている。基本的価値観へのコミットメントとして原則に挙げられているのは、主権と領土保全、国連憲章に合致する場合を除き武力行使の禁止、人権の尊重だ。
興味深いのは、ドイツのフリードリヒ・メルツ首相もリアリズムに舵を切ったことである。2月13日に公表された「フォーリン・アフェアーズ」のサイトにおいて、論文「大国政治の悲劇を回避する方法」のなかで、彼は、「我々の第一の課題は、新たな現実を認識することだ」と指摘したうえで、「欧州に確固たる基盤を置くドイツは、自らの進路を定め、自由のための独自の課題を設定しなければならない。この課題の一部はまだ具体化しつつある段階にあるものの、それは原則にもとづくリアリズムに根ざしており、その実施はすでにはじまっている」と書いているのだ。
似非リアリズムという偽善
ところが、彼らのいうリアリズムは「似非リアリズム」にすぎない。なぜなら、そのリアリズムが不徹底であるために、これまでのリベラリズムへの批判が散漫だからである。たとえばカーニーは先の演説で、「国際的なルールにもとづく秩序の物語が部分的に虚偽であることを、我々は知っていた。強大な国々が都合の良い時には自らを免除すること。貿易ルールが非対称的に執行されること。そして国際法が、被告や被害者の身元によって適用される厳格さが異なることも我々は知っていた」と述べた。そして、「この取引はもはや機能しない」と断言した。リベラリズムにもとづく国際主義は崩れ去ったと主張したことになるが、それでいて、ウクライナ支援を停止しようとしない。リベラリズムがもたらしたウクライナ戦争という咎については、頬かむりして済ませている。
だが、ベルギーのバート・デ・ウェバー首相のような硬骨漢もいる。彼は、「ロシアがウクライナに敗れると本気で信じている者がいるだろうか?それは寓話であり、完全な幻想だ」と語っている(WPを参照)。そうであるならば、戦争をさっさと止めるべきだろう。現実をしっかりと見極めれば、「リアリスト=トランプ」のように、一刻も早く戦争を終結させて和平協定締結に至らなければならないはずだ。
それにもかかわらず、欧州諸国はウクライナ支援を継続し、ウクライナに代理戦争をつづけさせている。2月11日には、欧州議会は、今後2年間でウクライナに900億ユーロの欧州全体の融資を承認した。EU理事会の決定を経て正式決定される。このうち、600億ユーロは軍事支援に、300億ユーロは一般予算支援に充てられる。つまり、1年あたり450億ユーロとなる。一般予算向けのEU支援融資額は150億ユーロとなる。
ウクライナ経済の破綻という現実
現実をみれば、もはやウクライナ経済は立ち行かないことがわかる。2025年12月10日にゼレンスキーが署名した2026年予算をみると、予算歳入は2兆9200億フリヴニャ(UAH)に増加し、2025年より4468億UAH増加する。歳出も増加し、4兆8300億UAHとなり、前年より1345億UAH増加する。その結果、赤字は1.9兆UAH、GDPの18.5%に達する。インフレ率は来年9.9%に達すると予想されている。2026年の平均ドル為替レートは1ドル45.7UAHとする。ユーロの平均為替レートはUAH 49.4/EURである。
財務相は、ウクライナは2026年に国際パートナーからさらに450億ドル(約380億ユーロ)を調達する必要があると強調していた。つまり、単純計算すると、450億ドルを2026年に平均ドル為替レートを掛けた2兆強UAHを得ることで、1.9兆UAHの財政赤字を穴埋めできることになる。だが、前述したように、EUの一般予算支援額は150億ユーロにすぎない。国際通貨基金(IMF)などからの支援を見込んでも、とても足りない。ましてや、ロシアによる電気・ガス・水道・暖房への攻撃で、ウクライナ国内の経済活動は疲弊しているから、むしろ追加支援が必要になるだろう。
こうした現実を考慮してか、IMFは最近、ウクライナに対する81億ドルの新規融資プログラムに必要な事前措置を取りやめ、個人事業主に対する付加価値税(VAT)、小包に対する関税、デジタル・プラットフォームに対する課税、戦時課税の維持を撤廃することで合意した(「ウクライナ・プラウダ」を参照)。つまり、IMFは相変わらず、リベラリズムを擁護し、ウクライナを甘やかしつづけているのだ。
現実を冷静にながめれば、もはや一刻も早く停戦・和平にもち込むべきなのだ。それにもかかわらず、リベラリズムを批判しきれない欧州の政治指導者は、「価値観にもとづくリアリズム」といった、わけのわかぬ「似非リアリズム」でお茶を濁そうとしているにすぎない。
道徳の後退という現実
これに比べると、トランプの「柔軟なリアリズム」はずっと柔軟性を発揮している。といっても、それはトランプによる我田引水のリアリズムにすぎない。実のところ、トランプのリアリズムは、国益というよりも、自己利益を優先しているようにみえるからだ。国益らしきものを追求するのは、あくまで自分の利益のためだ。
そう考えると、ジョージタウン大学のエイブラハム・ニューマン国際関係学教授とウェルズリー大学のステイシー・ゴダード政治学教授のいう「ネオ王政主義」(Neo-Royalism)に近いのかもしれない。二人の主張が展開された記事によると、「外交政策は、トランプとその側近に金と地位を流すための道具と化している」。このため、「国益はエリート層の利益に覆い隠される」と指摘している。
記事では、「今日のアメリカの外交政策の体制は、堅苦しい官僚機構の集合体から、チューダー家やハプスブルク家のような王室へと変貌を遂げた」と書かれており、「外交政策は、宮廷の派閥――少数で排他的なネットワーク――の手の中で形作られている」と述べている。具体的には、マルコ・ルビオが例示されており、ルビオは「国務長官、暫定国家安全保障問題担当大統領補佐官、代理文書館長、そしておそらくはベネズエラ副総督も兼務している」と皮肉交じりに記されている。
先に書いたように、古典的リアリズムは民主主義と道徳をしばしば利益に従属させる。トランプの「柔軟なリアリズム」も同じだ。現に、彼は家族の私的利益を追求しているように映る。たとえば、トランプは2025年3月7日、ホワイトハウスに米国の暗号通貨業界でもっとも影響力のある24人以上の人物を呼び、「米国はビットコイン大国になる」と発言したと、NYTが報じた。2024年秋、トランプは息子達と共にスティーブ・ウィトコフ補佐官(とくに息子ザック)と協力し、暗号通貨の貸借のプラットフォームとしてWorld Liberty Financial(WLF)を立ち上げ、World Libertyは独自のデジタル通貨WLFIを発行している(トランプ一族は販売額の一部を受け取っている)。
バーナード・カレッジの政治学教授アレクサンダー・クーリーとジョージタウン大学教授ダニエル・ネクソンは共著「クレプトクラシー(盗賊政治)の時代 地政学的権力と私利私欲」のなかで、「外交政策の観察者ができることが一つある。トランプの外交政策をリアリズム、大国間の競争、あるいは単なる取引主義と呼んでその実態を曖昧にすることはやめることだ」と率直に書いている。本当は、「クレプトクラシー」(盗賊政治)だというわけだ。拙著『ネオ・トランプ革命の深層』でも、「第8章 リベラルデモクラシーという『仮面』」において、「世界に広がる金権政治」(300~308頁)以降で、トランプによる腐敗について論じておいた。その意味でも、彼らの主張を首肯するが、トランプのリアリズムを徹底的に解剖する努力を怠らなければ、トランプのリアリズムへの批判は可能であると思われる。
要するに、トランプのリアリズムは道徳を軽んじている。偽善であっても、道徳を重視してきたリベラリズムとは対照的だ。ただし、現実は違う。
性犯罪者で失脚した金融業者ジェフリー・エプスタインに関連する文書の公開で、リベラル派と目される人物の偽善が相次いで明らかになっている。その典型がノルウェーのトルビョルン・ヤーグラン元首相だろう。「ミスター・人権」と呼ばれ、ノーベル平和賞を授与する側であり、欧州評議会の事務総長も務めた人物が2月12日、エプスタインとの関係をめぐる「重大な汚職」で起訴された。ビル・クリントン元大統領やハーバード大学の経済学者ローレンス・H・サマーズ(クリントン大統領の下で財務長官[1999~2001年])らがエプスタインと深い関係をもっていた事実は、リベラリストがいかに偽善に満ちているかを例証しているように思えてくる。こうして、リベラリズムにおいても、道徳の価値がみるみる低下しつつある。

▲(左)ビル・クリントン第42代米国大統領(出典:Wikipediaより) (右)ローレンス・H・サマーズ元財務副長官、クリントン政権の1999年-2001年に在任(出典:Wikipediaより)
これに対して、やりたい放題のトランプは倫理面でも最低水準にある。エプスタイン文書には、エプスタインのもてなしを受けた著名人として、イーロン・マスク(スペースXやテスラなどのCEO)、スティーブ・バノン(第一期トランプ政権で主席戦略官)などのリアリストの範疇に属する人物がいる。だが、彼らはすでに札付きであり、彼らにとって打撃は少ないだろう。
「信念」の全盛
トランプの「柔軟なリベラリズム」は、現実に融通無碍に対応する「プラグマティック・リベラリズム」でもあるらしい。その証拠に、2月13日付のNYTの記事のなかに、「米国当局者は、彼らが『プラグマティック・リベラリズム』と呼ぶ姿勢を示している」という記述がみられる。実は、この「プラグマティック」という点も政治哲学理論を考察するうえでポイントとなっている。
なぜなら、あえて「プラグマティック」を主張する見解が先に紹介したカーニー演説にもみられるからだ。前述したように、彼は「価値観にもとづくリアリズム」を「原則的であることとプラグマティックであることを両立させること」だと言っている。多少の違いはあっても、二人ともリアリズムを提唱している以上、この「プラグマティック」重視を無視できない。
そこで、プラグマティズムについて考えてみたい(詳しくは、拙著『帝国主義アメリカの野望』[243~244頁]を参照)。大雑把に言えば、「プラグマティズム」の祖、ウィリアム・ジェームズは、19世紀後半の課題となっていた、「事実に対する科学的忠誠心」と「人間的価値に対する昔からの信頼、そして宗教的であれロマン主義的であれ、その結果として生じる自発性」とをいかに調和させるかを示すため、プラグマティズムを「媒介哲学」として提示した。プラグマティズムは、「そうでなければ延々とつづくかもしれない形而上学的論争を解決するための方法」として提示されたことになる。
これは、「真理」とは、私達の思考方法における便宜的なものにすぎないとみなすこと可能とし、ある信念は、それをもつことが幸福と充足に寄与するという事実によって、真実となりうることを示唆するまでになる。ジェームズはさらに踏み込んで、ある種の場合(とくに宗教的・道徳的信念に関わる場合)には、十分な証拠がないにもかかわらず信じることは、単に許されるだけでなく、積極的に称賛に値する、あるいは要求されることさえあると示唆している。ここに、我田引水とも独我論ともいえる身勝手な信念が確固とした地位を得ることになる。信念さえあれば、その信念が貫く命題を真実や真理とみなして憚らなくなるのだ。
「プラグマティック」と「オブジェクト指向」
つまり、確固たる信念さえあれば、トランプ政権のように、気候変動やワクチン接種に疑問符をつきつけても何ら問題にはならない。これこそ、「プラグマティック」なアプローチだからである。そして、このアプローチは現代で言えば、「オブジェクト指向」という考え方につながっている。すでにつくられた機械の内部の仕組み、アルゴリズムを一つにひっくるめてモノとして扱うとか、機械の中身はブラックボックスにして、それがどうなっているかをいちいち疑わない、括弧に入れてしまうという考え方である(岡崎乾二郎著『而今而後』[61頁]を参照)。こうすることで、かえって技術は効率的に進んでゆくと考えるのである。
岡崎のつぎの記述は重要である。
「いずれにせよプラグマティックに事を進めようということは、一度解明したことはもう済んだこととしてブラックボックス化する、その中に何かがあるかは問わない、そういう操作をもたらし、その方法は、わからないこと、不安を呼ぶような対象を、とりあえず鬼神という存在を呼び寄せることによって祭祀祭礼化してしまう古代中国以来の態度に近いわけです。わからないがゆえに答えは括弧に入れて、ひたすら日常的行動を合理化することでその不安を解消しようとする。そういう合理化を求めるゆえにアイコンあるいはキャラクターのように得体のしれない存在が要請される場面、不均質性の世界というのはますます拡がってきている」
カーニーもトランプ主義者も、こうした「プラグマティック」なあり方を是認し、推奨している。だからこそ、そこら中にブラックスボックスが生まれ、それらが対立の元になりかねない。対立の決着をつけるのは、もはや真実や真理ではなく、信念にもとづく力となる。それが彼らのいうリアリズムなのだ。
重要なスペクター論文
ここで、サンパウロのファウンダソン・ジェトゥリオ・ヴァルガス(FGV)で政治学および国際関係学の教授を務めているマティアス・スペクター著「世界は西洋の偽善を懐かしむだろう」という、『フォーリン・アフェアーズ』のサイトに2026年1月29日付で公表された論文を紹介したい。政治哲学上の重要論文である。
まず、彼はカーニー演説について、「カーニー首相は、何十年もの間、西側諸国は偽善と知りながら、ルールにもとづくシステムを主張することで繁栄してきたと主張した」という。リベラルな理想を掲げながらその遵守を日常的に免れ、自由貿易を擁護しながらそれを選択的に実施し、国際法と人権という言葉を口にしながらその原則を友人やライバルに不均等に適用した、というのだ。だが、この体制は、「もはや機能しない」というカーニーの言葉をスペクターは評価している。
スペクターは、「偽善は長い間、国際政治において二重の役割を果たしてきた」と指摘する。世界の大国間に恨みと不信を醸成してきたが、同時に、国家が守ると主張する道徳的基準に責任を負わせることで、権力を制約してきた。冷戦期を通じて、米国は民主主義と人権という言葉を使うことで、国際秩序における主導的役割を正当化した。「その偽善は議論の余地を与えなかった」というのである。これこそ、リベラリズムにもとづく「覇権国=米国」を支えた理論的枠組みだったといえる。
さらに、スペクターは、「現在の特徴は、米国がかつて擁護してきた原則に違反していることではなく、そのような言葉で自らの行動を正当化する必要性をますます排除していることである」という。それは、「道徳化が必要であることを否定する」ということを意味している。つまり、「批評家たちはトランプ大統領の政策を粗野だとか利己的だと非難することはできても、偽善だと非難することはできない」という状況が生まれたことになる。
この点を率直に認めているのが、「ドナルド・トランプの過激な正直さ」というThe Economistの記事だ。それによれば、国際法が強制による運用よりも、むしろ自発的な順守によって機能してきたのは、米国がその旗印を担ってきたからだが、その米国が正直に国際法の偽善を認めてしまうと、当事者のトランプを偽善者と非難するのは難しくなってしまうという。
偽善から効率へ
この道徳の後退は、先に説明した、いわばブラックボックス化を意味し、それによって効率や利益を全面化することを可能にする。リベラル派のいだく理想など、最初から偽善だとして無視することで、リアリストの一部は得をするのである。ただし、効率には代償が伴う。大国が自らの行動を正当化する義務を感じなくなると、かつては正当性をめぐる議論として展開していた紛争が、次第に影響力の試金石へと変質する。「力」が全面化するのだ。
つまり、国際政治は紛争を交渉するための言語を失い、強大な当事者が意のままに結果を決定することを許してしまう、とスペクターは指摘する。それは、偽善による抑制圧力がないため、権力は緩衝材や仲介機関を伴わずに作用することを意味している。「協力の維持が困難で紛争の激化がより起こりやすい、むき出しの階層構造が出現するのである」としている。
ただし、すでに指摘したように、欧州ではこの偽善がまだつづいている。それを支えているのは、マスメディアだ。二重基準やポーズ、自己欺瞞を併せもつリベラル派の主張を「善」や「正義」であるかのように報じることで、人々を洗脳してきたし、それをいまでの継続している。

▲(左)バラク・オバマ大統領第44代米国大統領(公式ポートレート、2012年)
(右)ジョー・バイデン第46代米国大統領(公式ポートレート、2021年3月3日)
スペクターは、「偽善はしばしば権力を制約するのと同じくらい不正を隠すものだった」と指摘している。つまり、マスメディアは不正を隠蔽してきた。ウクライナ戦争で言えば、米国が戦争をはじめた、あるいは、その遠因をつくったという現実を隠蔽し、リベラル派のオバマやバイデンの偽善に蓋をしたのである。
他方で、スペクターは、偽善が露わになり、国家が自らの権威を正当化する必要を感じなくなると、「かつては同意によって支えられていた国際システムは、権力が自制することなく動くものへと堕落し、紛争はより頻発し、封じ込めることが難しくなる」とも指摘する。これこそ、「偽善のパラドックス」だ。偽善は、ヘゲモン(覇権国)の権力を可能にすると同時に権力を制限することでもあったが、偽善が消失すると、権力への抑止力が失われてしまう。そこに、前述したプラグマティズムが加わると、信じるに足る対象があり、その対象に信任を委ねれば、もはや「真実」などどうでもよくなってしまう。ブラックボックスをあちこちにつくることで、不都合な現実を隠蔽し、都合のいい現実から利益を得るのである。
こうした現象がいま、世界中で進行している。私は、リアリズムの前に修辞句を置くのではなく、「リアリズムを徹底しろ」という立場にたつ。リベラリストの偽善を暴くのは当然だ。だが、ただ信用できるかどうかの程度を意味する信憑性を「真実」であるかのようにみなす人々についても厳しく批判したい。なぜなら、彼らは騙されているからだ。そして、騙す側にもなっている。
ここで紹介した国際政治理論の変遷は、混乱期を迎えた現実の世界を理解するための道標となるだろう。そう願っている。
1 塩原俊彦「エプスタイン文書がぶち壊してしまった『スキャンダルまみれのリベラル派』の偽善」(現代ビジネス、2026年2月21日)
塩原俊彦「知られざる地政学」シリーズ(独立情報フォーラム)
2 Emma Ashford(September 6, 2022)In Praise of Lesser Evils: Can Realism Repair Foreign Policy?(Foreign Affairs)
3 Fact Sheet: President Donald J. Trump Withdraws the United States from International Organizations that Are Contrary to the Interests of the United States (7 Feb. 2026, The White House)
4 ジョン・ミアシャイマー(2019)『新装完全版 大国政治の悲劇』五月書房新社(原著は2001年、W.W. Norton & Company)
5 塩原俊彦(2016)『官僚の世界史:腐敗の構造』社会評論社
6 塩原俊彦(2024)『帝国主義アメリカの野望:リベラルデモクラシーの仮面を剥ぐ』社会評論社
7 塩原俊彦(2025)『ネオ・トランプ革命の深層:「騙す人」を炙り出す「壊す人」』南東舎
8 The White House(November 2025)National Security Strategy of United States of America
9 Andrew Byers, Randall L. Schweller(July 1, 2024), Trump the Realist: The Former President Understands the Limits of American Power(Foreign Affairs)
10 Jonathan Kirshner(January 22, 2025), Trump’s “America First” Is Not Realism: Don’t Mistake Bluster and Cynicism for Toughness and Wisdom(Foreign Affairs)
11 Read the Full Transcript of Donald Trump’s ‘100 Days’ Interview With TIME (Apr 25, 2025)(The Time)
12 塩原俊彦(2014)『「ウクライナ・ゲート」:危機の本質』(Kindle版)
13 塩原俊彦(2015)『ウクライナ2.0 ─地政学・通貨・ロビイスト』社会評論社
14 塩原俊彦(2022)『ウクライナ3.0 ─米国・NATOの代理戦争の裏側』社会評論社
15 塩原俊彦(2025年11月19日)「ついに暴かれたウクライナ政界の腐敗『一番真っ黒なのはゼレンスキー』」(現代ビジネス)
16 Alina Polyakova(December 31, 2024)America Needs a Maximum Pressure Strategy in Ukraine: Trump Must Gain More Leverage to Bring Putin to the Negotiating Table(Foreign Affairs)
17 Jeanne Shaheen, Mitch McConnell(December 22, 2025)Russia isn’t winning. Putin wants to fool you.: Putin’s hope is that U.S. will somehow convince itself that Ukraine can’t succeed. Don’t fall for it.(The Washington Post)
18 塩原俊彦(2025年1月2日)「【報じられない真実】3年目の新年、すでにウクライナ戦争の勝負は決している!」(現代ビジネス
19 塩原俊彦(2025年2月10日)「もはや敗色濃厚!それでも兵力増員を図るゼレンスキーの愚」(現代ビジネス)
20 Alexander Stubb: value-based realism gives space for foreign policy(29 May 2024, University of Tartu)
21 Friedrich Merz(February 13, 2026)How to Avert the Tragedy of Great-Power Politics: Germany Knows the Costs of a World Governed by Power Alone,(Foreign Affairs),
22 The European Union’s hypocrisies on Ukraine(December 7 2025, The Washington Post)
23 Зеленський затвердив держбюджет на 2026 рік: куди підуть гроші(10 Dec. 2025, RBC UA.)
24 IMF eases conditions for new US$8.1bn Ukraine lending programme(14 February 2026, Ukrainska Pravda)
25 Further Back to the Future: Neo-Royalism, the Trump Administration, and the Emerging International System(20 November, 2025, Cambridge University Press)
26 At Crypto Summit, Trump Says U.S. Will Be ‘the Bitcoin Superpower’( March 7 2025, The New York Times)
27 Alexander Cooley, Daniel Nexon, (February 17, 2026)The Age of Kleptocracy: Geopolitical Power, Private Gain(Foreign Affairs)
28 Europe Concedes a Point to Trump: It Needs to Stand on Its Own(Feb. 13 2026, The New York Times)
29 岡崎乾二郎(2024)『而今而後──批評のあとさき』亜紀書房(岡崎乾二郎批評選集 vol.2)
30 Matias Spektor(January 29, 2026)The World Will Come to Miss Western Hypocrisy: An Overtly Transactional Order Spells Trouble for Everyone(Foreign Affairs),
31 The radical honesty of Donald Trump(Jan 7, 2026, The Economist)