2023年7月26日、正午より、東京都千代田区の衆議院第2議員会館にて、マイナンバー制度反対連絡会、中央社会保障推進協議会、そして、全国保険医団体連合会の3団体の主催で、「保険証を残してください」国会内集会が開催された。
政府は来年秋に現行の健康保険証を廃止し、マイナ保険証を実質義務化しようとしている。しかし、マイナンバーカードの活用拡大に向けた改正マイナンバー法などの関連法が、6月2日の参院本会議にて賛成多数で可決・成立後も、マイナンバーカードをめぐるトラブルは続出しており、収束の見通しも立たない状況が続いている。また、保険証の存続を望む国民世論も勢いを増しているようだ。
集会では、医師、歯科医師、患者、そして、教育現場など、さまざまな立場や現場からの参加者が、「保険証を残すべき理由」や現場でのトラブル事例などを報告・共有した。
冒頭、全国保険医団体連合会(保団連)・会長の住江憲勇氏が挨拶をし、その中で、現状、および課題について説明した。
住江氏は、「国民の運動で世論も前進してきております。どのマスコミ世論調査をみても、やっぱり撤回、もしくは延期(を望む声)が70~80%を示しております」と述べ、この世論の背景には、「この間に、様々な事件、事故、トラブルが噴出し、マイナ保険証システムの稚拙さ、杜撰さぶりがいよいよ、ますます明らかになってきている」と現状を分析した。
集会の最後に、マイナンバー制度反対連絡会・事務局長の原英彦氏より、行動提起が行われた。
原氏は、「保険証の廃止はまったく必要がない。マイナンバー・カードの強制は絶対に許されない。任意であることや、この間のトラブルが続出をしている」とし、「岸田政権の『総点検』の掛け声もむなしく響く、そして、トラブルはとどまらないマイナンバー制度マイナンバー保険証をめぐる問題は、今や岸田政権のアキレス腱になっている」と語気を強めた。
主催3団体は「保険証廃止」に反対する署名運動にも取りくんでおり、目標の15万筆に向けて、現在、13万8382筆の署名が集まっている。(※)
集会には、200名が参加し、11社16名のマスコミが取材に訪れた。また、オンライン参加は全国200ヶ所、400名にのぼり、この問題への注目度の高さがうかがわれた。
集会の詳細については、ぜひ全編動画にてご確認ください。