2021年7月7日(火)、午後1時より、東京・参議院議員会館にて、社会民主党・福島瑞穂党首による定例会見が行なわれた。
冒頭、福島党首より、2つの点について、報告があった。
まず、先の東京都議会議員選挙について、「(定数)127名中女性が41名で32%を超えました。これは極めて画期的なことで、本当に良かったと思っています」と述べた。
その上で、福島党首は、以下のように振り返った。
「社民党もいろんな候補者を応援しました。とりわけ、小金井市で当選をした漢人(かんど)あきこさんが、これは、立憲・社民・共産・生活者ネットワーク・新社会党・緑の党グリーンズジャパンの推薦で、まったく無所属で、自民党候補を破って、当選、というのは本当に嬉しいと思っています。
女性が頑張る、それから、野党統一で力を合わせて頑張るという『成果』がやっぱり出た、というふうに思っています」。
また福島党首は、東京五輪について「『オリンピックは中止をすべきだ』ということを改めて、申し上げます」と表明し、以下のように訴えた。
「開会が近づいておりますが、誰が考えても、東京オリンピック・パラリンピックをやれば、感染が拡大するということは明らかです。どんなにやっても、拡大を抑える方向ではなく、拡大を拡大する方向につながるということは明らかです」。
福島党首からの報告に続いて、各社記者との質疑応答となった。IWJ記者は、外国人技能実習制度について、以下のとおり質問をした。
IWJ記者「外国人技能実習制度について、一つ質問なのですが、この制度の問題点として、労働条件とか、あと、派遣先でのセクハラやパワハラ、あと実習生自身が犯罪を犯したり、失踪するという問題があると思うんですけど、そんな中で、私の妻が、実際に実習生の受け入れを行う協同組合で働いていて、彼女が言うには、『大半の実習生は、日本に来て、日本の会社で働いて、素晴らしい、というか、いい経験をして帰るのが大半だ』というふうに言っているんですけども、改めて、福島議員の問題意識と言うか、どういった点が問題なのかというのを教えていただければと思います」
これに対し、福島党首は、下記のとおり、説明した。
福島党首「知り合いの(弁護士の)指宿昭一(いぶすきしょういち)さんが、アメリカ国務省から、人身取引に対して、問題点に取り組んできたということで、ヒーロー賞を受賞しました。2013年の全統一(全統一労働組合)の鳥井一平さんに続いて、日本で2人目です。
技能実習生問題というのは、私は基本的に廃止すべきだと思っています。もちろん、色んな技術を身につけるというのはあるのかもしれない。ただ、技能をちゃんと身に付けるというよりも、安価な労働力として実際は使われていると。かつて、技能実習生の色んなケースを書き写す作業をやりました。(中略)亡くなっている人も結構いらっしゃるんですよね。
若くして、20代・30代でなぜ亡くなるのかということもありますし、それから、法務省自身も通達を出していますが、妊娠したら、女性は本国へ帰すというのもあり、実際、新生児遺棄や堕胎罪で逮捕されたり、裁判になったケースもあるんですね。
その意味では、極めて、無権利状態で、労働者として扱われるわけでもないので、実は、安価な労働力として使われているわけで、技能実習制度は廃止をした上で、しっかり、労働者なのか、あるいは研修なのか、しっかりと位置づけてやるべきである。というふうに考えております」。
福島党首からの報告、各社記者との質疑応答のは、全編動画にてご確認いただきたい。