「聖火リレーはナチスのプロパガンダ、『捏造された伝統』」とのIWJ記者の問いに丸川大臣「聖火で日本中の気持ちがひとつになっていくことを期待する」 政治家が国民の「気持ちをひとつに」するとは、まさしくファシズムなのだが!? ~3.30丸川珠代大臣 定例記者会見 2021.3.30

記事公開日:2021.3.30取材地: テキスト動画
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(取材、文・浜本信貴)

 2021年3月30日(火)、午前9時10分頃より、東京都千代田区の内閣府本部庁舎にて、丸川珠代東京オリンピック・パラリンピック大臣による定例記者会見が開催された。

 冒頭、丸川大臣より、ホストタウンの第28次登録について、「本日、新たに7件、相手国の追加1件があった。これにより、登録件数は453件、自治体数は525、相手国・地域数は184となった」と、報告があった。

 またあわせて、山形県村山市、群馬県邑楽町、愛知県名古屋市を、本日付けで、共生社会ホストタウンとして登録し、合計101件の登録数となったことも報告された。

 続いて、各社記者との質疑応答となり、IWJ記者は「聖火リレー」について、以下のとおり、質問をした。

IWJ記者「米国で東京オリンピックの独占放映権を持つNBCのニュースサイトに、東京五輪の聖火リレーを批判する論説が掲載されました。

 記事のタイトルは『新型コロナウイルスの不安の中、東京オリンピックの聖火リレーがキックオフ。聖火は消されるべきだ』というもので、サブタイトルは『ましてやナチスによって確立された(聖火リレーという)この見世物によって、公衆衛生が犠牲にされる危険性がある』というものです。

 特筆すべきは、このNBCの記事を紹介している日本のメディアは、原文の『ナチスによって確立された聖火リレー』という部分を一切報じていないことです。

 その記事は、『聖火リレーは1936年に開催された夏季オリンピックで、ナチスがオリンピックの炎を使って自分たちの主義主張を広めるために考案したもの』であり、もともと、古代の五輪、そして近代五輪でも採火式や聖火リレーなどの伝統はなく、これらの儀式は、ナチスが五輪をプロパガンダとして最大限に利用するために思いついた『捏造された伝統』だ」と述べています。

 このことについて、丸川大臣はどう思われますか? 聖火リレーは今すぐにでも中止すべきではないでしょうか?」

 この質問に対し、丸川大臣は次のように答えた。

丸川大臣「先週、25日に、アメリカの大手放送局であるNBCが、電子版に、ボイコフ氏という方による寄稿を掲載したことは承知しております。個別の記事へのコメントは差し控えさせていただきますが、聖火リレーについては、聖火ランナーのお一人お一人の方が、本当に、思いを持って、この延期の期間をお待ちになっていたということが、画面を通じて、伝わってきます。

 私は、この聖火ランナーのそれぞれの思いを乗せて、聖火が日本全国を巡ることによって、日本中の皆さまの気持ちが、大会に向けて、ひとつになっていくということを期待しています。

 また、大会組織委員会のほうでも、毎日、その日の聖火リレーの状況について、振り返りをした上で、次の県の実行員会の方に、その日の課題や良かった点というのをずっと申し送りをしていただいている。

 私も日々、報道で拝見しておりますし、うちの事務方からは毎日、『密回避、密回避』ということを連絡しております。ですので、それぞれの県を走ったところで、得られた学びというのは、必ず次に申し送りをされるようになっていますので、引き続き、都道府県の実行委員会の皆さまにも、日々の申し送り事項を踏まえて、もう一度、リレーのルート、あるいは警備の状況、沿道の確保等について、点検をしていただきたい、と思っているところです。以上です」

 丸川大臣の定例記者会見の一部始終は全編動画を御覧いただきたい。

■全編動画

  • 2021年3月30日(火)9:10~
  • 内閣府 本部庁舎(東京都千代田区)

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