原発事故避難者が抱える苦しみ・悲しみと、弁護団長の人柄・暖かさに心揺さぶられる、必見の避難訴訟報告集会!~原発事故人権侵害訴訟・愛知岐阜(通称:だまっちゃおれん訴訟)裁判(控訴審)第一回口頭弁論終了後の報告集会 2021.2.1

記事公開日:2021.4.16取材地: テキスト動画
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(文・仲川正紀)

 2011年3月の東京電力福島第一原発事故から10年の月日が過ぎたが、日本全国に避難した福島県の住民は今も苦しみ、加害者である国や東電と闘っている。

 福島県から愛知、岐阜、静岡県へ避難するなどした41世帯126人は慰謝料等の賠償を東電と国に求め訴訟を起こした。これに対し、名古屋地裁は2019年8月2日、東電への請求を一部認め原告109人に約9600万円の支払い命じたが、国への請求を認めなかった。

 原告・住民側はこの判決を不服として控訴。その第1回口頭弁論が2月1日、名古屋高裁で行なわれ、原告・住民側は「国に責任がある」として約4億3670万円の支払いを求めた。

 「原発事故人権侵害訴訟・愛知岐阜(通称:だまっちゃおれん訴訟)裁判(控訴審)第一回口頭弁論終了後の報告集会」は、2021年2月1日の第1回口頭弁論のあと、「だまっちゃおれん!原発事故人権侵害訴訟・愛知岐阜」の主催により開催された。

 「だまっちゃおれん原発事故人権侵害訴訟・愛知岐阜」の愛知・岐阜に避難した7世帯は、「被曝防護」、「脱原発」、「被曝を避ける権利」を勝ち取り、誰一人被曝を強制されない世の中を作るためるために今も闘っている。

 報告集会は、弁護団長・宮田陸奥男弁護士によるスピーチから始まった。

 宮田弁護士は先月末から手術のために入院しているご夫人とのLINEでのやりとりを紹介。宮田弁護士が今日は避難訴訟の第1回口頭弁論の日だと伝えると、「そうか、訴訟の日でしたねえ。悲しく、苦しみを背負った人たちに納得のできる裁判にしてくださいね。がんばってね」とメッセージが送られてきたという。

 宮田弁護士が声を震わせながら奥様のメッセージを伝えると、会場は一時しんみりとしたあと、拍手が起きた。

 宮田弁護士が照れながら、「わたしはねえ、カミさんから『泣き虫弁護士』とあだ名をつけられてまして…」と明かすと、一転、今度は会場が笑いに包まれた。

 「若い頃から涙腺が緩みっぱなしで、刑事事件の法廷なんかで時々、弁論をやってるときに感極まって…」「今日は絶対に泣くまいとして裁判に参加した」という宮田弁護士の人柄が会場を温めたあとは、原告である住民から「原告の想い」が語られた。

■全編動画

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