2019年5月11日(土)10時半より東京都港区のIWJ事務所にて、高エネルギー加速器研究機構名誉教授の黒川眞一氏に岩上安身がインタビューを行った。東京大学大学院教授(当時)の早野龍五氏が、福島県立医科大学講師の宮崎真氏と共同で発表し、英国の放射線防護専門誌『Journal of Radiological Protection』(ジャーナル・オブ・レディオロジカル・プロテクション)に掲載された2本の研究論文の内容に対し、物理学者である黒川氏は倫理指針違反を含む数々の問題点があることを指摘した。
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2019年5月11日(土)10時半より東京都港区のIWJ事務所にて、高エネルギー加速器研究機構名誉教授の黒川眞一氏に岩上安身がインタビューを行った。東京大学大学院教授(当時)の早野龍五氏が、福島県立医科大学講師の宮崎真氏と共同で発表し、英国の放射線防護専門誌『Journal of Radiological Protection』(ジャーナル・オブ・レディオロジカル・プロテクション)に掲載された2本の研究論文の内容に対し、物理学者である黒川氏は倫理指針違反を含む数々の問題点があることを指摘した。
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ツイッター等で、早野論文が科学的というよりも、政治的であることを指摘した黒川氏について、動画で本人の表情とともに話を聞くことができて、私は信頼できる話だと感じました。静かな語り口が印象的です。この経験をもたらしたのは、IWJの長いインタビュー動画のおかげだと思います。
いわゆる科学論文を書くとき、日常の社会(政治)の関心をカッコに入れて徹底的に考えるでしょうが、いったん実験室(または理論的世界)を出て一般人に戻るときは、カッコをはずして、ごく普通の関心をもった人間になっているべきと思います。そうではなく、すべての時間、すべての対象に対して科学者として振る舞えると自負し、つねにカッコをはずさない人間は、まさに「合理的な愚か者」(アマルティア・セン)と言えるでしょう。
黒川氏が満州生まれで、非常に幸運に日本に戻ってこられたこと、また「べ平連」の活動で鶴見俊輔さんから影響を受けたことを知れて、深く私はうなずきました。科学の外部にある日常性を、十分に体に刻んでいると思うからです。科学は正しさの塊の集合体や儲かる商品ではなく、つねに反証や批判にさらされつつ、それを喜びながら実験室に戻っていく「科学的精神」をもつ人々の知的パフォーマンス以外ではないでしょう。
早野氏が単なる科学者ではなく、優秀な科学者であるなら、黒川氏の批判をほがらかに受け止め、自分の論文を豊かなものに修正していけるはずと思います。それができないとしたら、そのような早野氏とは?