政治資金問題から見える「維新の正体」その70(「文書通信交通滞在費」問題からも見えた正体)~ブログ「上脇博之 ある憲法研究者の情報発信の場」より 2019.7.23

記事公開日:2019.7.23 テキスト
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(文・上脇博之)

特集 「ゆ」党再編の要!? 維新の「正体」
※2019年07月20日23:19投稿の本ブログは、上脇博之氏の許可をいただき掲載しています。

(1)「日本維新の会」の「文書通信交通滞在費」(月100万円)についてはこのブログで投稿してきた。

①最初は丸山穂高議員の使途を追及する投稿だった。

・政治資金問題から見える「維新の正体」その45(丸山穂高議員の「文書通信交通滞在費」の27カ月間約2017万円「ちょろまかし疑惑」)
http://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/archives/51915930.html

・政治資金問題から見える「維新の正体」その46(丸山穂高議員の「文書通信交通滞在費」支出における3つの問題点)
http://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/archives/51915952.html

・政治資金問題から見える「維新の正体」その47(丸山穂高議員の「文書通信交通滞在費」の資金管理団体への寄附額は約4230万円)
http://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/archives/51916012.html

②参議院通常選挙に向けて開催された党首討論で
「文書通信交通滞在費」が取り上げられたので、
「日本の維新の会」の所属議員の使途の透明性問題と使途の違法支出問題を中心に
再度投稿を始めた。

・政治資金問題から見える「維新の正体」その63(これでは「文書通信交通滞在費」の使途報告とは言えない)
http://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/archives/51923407.html

・政治資金問題から見える「維新の正体」その64(「文書通信交通滞在費」についての詐欺師のような手口)
http://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/archives/51924418.html

・政治資金問題から見える「維新の正体」その65(「文書通信交通滞在費」の使途の透明化問題)
http://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/archives/51924435.html

③私の選挙区の兵庫県選挙区の清水貴之議員と
お隣の選挙区の大阪府選挙区の東徹議員の場合を取り上げて
具体的に問題点を指摘した。

・政治資金問題から見える「維新の正体」その66(清水貴之議員「文書通信交通滞在費」の政党支部への違法寄付問題)
http://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/archives/51924475.html

・政治資金問題から見える「維新の正体」その67(清水貴之議員「文書通信交通滞在費」の違法寄付問題その2「資金管理団体」への寄付分)
http://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/archives/51924487.html

・政治資金問題から見える「維新の正体」その68(清水貴之議員「文書通信交通滞在費」の違法支出問題【寄付以外】)
ttp://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/archives/51924505.html

・政治資金問題から見える「維新の正体」その69(東徹議員「文書通信交通滞在費」の違法支出・寄付、使途不明問題)
http://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/archives/51924546.html

(2)「日本維新の会」の所属議員全員の「文書通信交通滞在費」の使途については、
以下で見ることができる。

https://o-ishin.jp/news/bunsho/

是非とも、皆さんも、上記にアクセスし、使途内容をチェックしていただきたい。

その際に注意していただきたいこと:

①「文書通信交通滞在費」が公金であり、
議員歳費とは法的性格が異なるので議員が私的に自由な使い方をすることはできないこと。

②同じ公金でも政党交付金(政党助成金)とも法的性格が異なるので
基本的に政治活動や選挙運動活動には使えないこと。

③地方議会の会派・議員に交付される政務活動費と同じように
議員の公的活動のための経費を公金で負担しているのだが、
国会議員には公設秘書2名と政策秘書1名を公費で採用できるので
人件費に充てることは禁止されるし、
「文書通信交通滞在費」という文言から明らかなように
原則として「文書費」「通信費」「交通費」「滞在費」にしか支出できないこと。

一方で、
④「日本維新の会」は、「文書通信交通滞在費」を勝手に「政治資金」とみなし
使途報告書も政治資金収支報告書の書式を参考に
「経常経費」「政治活動費」とし、かつ、
政党支部または資金管理団体への繰入(寄付)も認めているので、
使途報告書に記載された使途は「限りなく違法な支出に近い」と思って
使途報告書をチェックし、
「文書通信交通滞在費」の目的の範囲内の合法な支出と
目的の範囲外の違法な支出を具体的に確認していただきたい。

⑤また、どのようなものに使われているのかという使途の透明性についても
注目して使途報告書をチェックしていただきた。
特に、政党支部繰入(寄付)と資金管理団体繰入(寄付)については、
使途の明記されている金額がそのうちのどれくらいで、
明記されていないのがどれくらいなのかを確認する
と透明度が判明する。

(3)先日、「日本維新の会」の所属議員全員の「文書通信交通滞在費」の使途について
調査した結果が報道されている(しんぶん赤旗日曜版、日刊ゲンダイ)。
箇条書きで紹介すると:

①税金が原資の「文書通信交通滞在費」の使途を公開している現職の国会議員21人全員が
その領収書を自分で自分に切っていただけでなく、自分の政党支部または政治団体に
寄付していた。

②具体的には、「日本維新の会」の所属議員が2015年10月~2019年3月の期間に
受け取った「文書通信交通滞在費」の総額は約7・6億円であり、
そのうちの約5・7億円が、所属議員が代表を務める政党支部や資金管理団体
に寄付されていた。

(4)この報道を踏まえれば、
「日本維新の会」全体が「身を肥やす政党」「身を太らす政党」であることが
わかる。
除名された丸山穂高議員と同じ体質なのである。

また、上記報道と使途報告書の書式を踏まえれば
「日本維新の会」には「文書通信交通滞在費」について定める法律
を正しく解釈できる議員が一人もいなかったことになる。
これでは、国会に上程された法案や予算を適切に議論できるとは思えない。

以上の点も、
自民党の補完政党(第二の安倍自民党)としての「日本維新の会」の正体なのだ。

(つづく)

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