政治資金問題から見える「維新の正体」その62(広田和美大阪市議会議長の政務活動費の詐取事件)~ブログ「上脇博之 ある憲法研究者の情報発信の場」より 2019.7.17

記事公開日:2019.7.17 テキスト
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(文・上脇博之)

特集 「ゆ」党再編の要!? 橋下徹と維新の「正体」
※2019年7月2日23:16 投稿の本ブログは、上脇博之氏の許可をいただき掲載しています。

(1)大阪市議会の広田和美議長が議長就任前の2018年度に交付された政務活動費で、所属の「大阪維新の会」の実績や大阪都構想をアピールする党会合の関連経費計約75万円を全額支出していた。大阪市の政務活動費条例とそれに基づく手引では政党活動への支出は禁じられている。

広田議長は毎日新聞の指摘を受け「政党活動と言われても完全に否定できない」として、
議会事務局に一部(半額)を返還する意向を伝えたという。

今朝(2019年7月2日)の毎日新聞は以上のように報道した。

ところが、
この報道後、広田和美議長は「全額返還する」と表明した、
と夕刊は報道した。

半額返還から全額返還に方針を転換したようだ。

(2)「大阪維新の会」は党の活動として今年4月の統一地方選を前に、
昨年12月~今年3月に市内24区などでタウンミーティングを行い、
大阪都構想をアピールしていた。
政務活動費は議会活動のために交付されたものだから、
政党活動であるタウンミーティングのために支出することはできない。
支出すれば条例違反になる。

だから、
広田和美議員以外の「大阪維新の会」所属市議会議員は、
上記タウンミーティングに関する経費について政務活動費から支出してはいないそうだ。

(3)広田和美議員は当該タウンミーティングに関する経費について
政務活動費から支出してはならないことを知っていたはずだ。
「大阪維新の会」は当該タウンミーティングを
党の活動として組織的に行っていたからだ。
市政報告を行う時間などない。
そんな時間があれば、その時間を大阪都構想に充てる!
そういう方針だったのだろう。
広田和美議員は、議長に抜擢されるくらいだから、
このことを知らないはずがない。

しかし、
広田和美議員は、当該タウンミーティングに関する経費の半分を、
政務活動費から支出しようと画策し、
市政報告会を兼ねる旨、虚偽の計画を立てたようだ。

ところが、
広田和美議員は、当該経費の半分さえ支出する政治資金がないし、
政治資金から支出しようとすると、自らその分の寄附をするしかないので、
政治資金から当該経費の半分さえ支出するのが惜しくなって、
当該経費の全額を政務活動費から支出したのだろう。

(4)資金管理団体「広田かずみ後援会」(代表・広田和美)の2017年分政治資金収支報告書(http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/11318/00307371/29hb0153.pdf)
を見ると、
「前年(2016年)からの繰越額」はわずか9万2475円。
「後援会」なのに、会費を負担した者は一人もおらず、会費収入は0円で、
「本年(2017年)の収入額」も36万円だけであり、
そのうち30万円は広田和美議員からの寄付収入で、
残りの6万円は「大阪維新の会」からの寄付収入だ。
そして「翌年(2018円)への繰越額」は、わずか9万3767円しかない。

おそらく2018年の収支状況も、基本的には2017年とほとんど同じで、
寄附してくれる支援者もなく、
急激に政治資金が集められるようになったとは思えないからだ。

(5)毎日新聞の取材を受け、広田和美議員は、
当初「半額返還する」旨、答えたものの、
当時のタウンミーティングで市政報告を一切行っていないので、
そのことがバレると拙いと判断し、全額返還へと転じたのだろう。

(6)広田和美氏は、議員を辞職するのだろうか?

松井一郎・大阪市長は、
広田和美氏の政務活動費の詐取が詐欺罪になる
と判断すれば、
広田和美氏を刑事告発する義務があるが、
果たして詐欺罪で刑事告発するのだろうか?
あるいはまた、
松井一郎「大阪維新の会」代表は、広田和美氏を
議員辞職させるのだろうか?

政務活動費は税金だ。
全額返還されても、この事件は、それで終わりではない。

(つづく)

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