(1)吉本新喜劇は、かつて、テレビで放送されるとき楽しく観ていた。
しかし、あまりにも下品な「笑い」に呆れ、もう何年も観ていない。
統一地方選後半の投票の前日(2019年4月20日)、
「独裁者」安倍晋三自民党総裁がその吉本新喜劇の舞台に登場し、
首相として観客に政府広報したようだ(https://dot.asahi.com/wa/2019042000025.html?page=2)。
チャップリンとは真逆で、よしもと芸人が独裁者と「共演」する状態である。
もうこれは、演劇ではない。
首相が演劇を事実上のっとったわけだが、「よしもと」はそれを受け入れたわけだ。
喜劇ではなく悲劇である!
(2)このブログでは、政治資金問題から見える「維新の正体」について連載投稿してきたが、
「その22」で紹介したように、「維新」も吉本興業と結託していた。
「馬場伸幸後援会」が「なんばグランド花月貸切観劇会」に500万円支出(http://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/archives/51911489.)
その際に、私は「従来の保守政治家と同じではないか!」と指摘した。
(3)そこで、以下では「自民党」の政治家の政治団体の場合を紹介しよう。
紹介するのは、自民党の「吉村善美(よしみ)」氏の政治団体である。
「吉村よしみ」氏は、自民党の元大阪府議会議員である(https://yoshimura-y.net/)。
1991年に富田林市議会選挙で当選し(3期)、
2003年には大阪府議会選挙に初当選し、府議会議員を4期つとめた人物である(https://yoshimura-y.net/top/profile.htm)。
「吉村よしみ後援会」(代表・渡邊文一)は、吉村よしみ氏の資金管理団体ではなく
「その他の政治団体」である(http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/11318/00307580/29yk0075.pdf)が、
その主たる事務所の所在地は、
資金管理団体「吉村よしみを育てる会」(代表・吉村善美)と同じ住所であり(http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/11318/00307427/29yk0063.pdf)、
前者の会計責任者は後者の事務担当者であり、
また、「吉村よしみ後援会」は、例えば2017年には「吉村よしみを育てる会」から計370万円の寄付を受け取っている。
さらに、「吉村よしみを育てる会」は、経常経費の支出は0円で、
政治活動費の支出は前述の「吉村よしみ後援会」への寄附計370万円だけである。
つまり、「吉村よしみを育てる会」は、
政治資金の支出の透明度の低い「吉村よしみ後援会」で政治資金が支出されるよう、
「吉村よしみ後援会」へ政治資金を支出して、
政治資金の詳細な明細の記載を回避しているのである。
これは、「維新」の吉村洋文氏の政治団体の場合と同じ手口である(http://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/archives/51910736.html)。
(4)「吉村よしみ後援会」の2017年政治資金収支報告書(http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/11318/00307580/29yk0075.pdf)によると、
会費を支払った会員は0人で、会費収入は0円である。
また、同収支報告書には、以下の収入と支出が記載されていた。
①収入
吉村よしみと吉本新喜劇のつどい 449万9000円
②支出
組織活動費 行事費
・吉村よしみと吉本新喜劇のつどい貸切公演代 339万円 2017年7月4日 株式会社よしもとクリエイティブ・エージェンシー
・吉村よしみと吉本新喜劇のつどい弁当代 85万円 2017年7月4日 株式会社よしもとクリエイティブ・エージェンシー
・その他の支出 26万4000円
計441万4000円
そのほかに、以下の支出もあった。
宣伝事業費
振込用紙・吉本新喜劇のつどい申込書・挨拶文印刷代 14万3888円 2017年3月31日 ST総合広告
これを支出合計に含めると、計455万7888円になり、赤字になる。
赤字がバレないように、姑息にも政治資金収支報告への記載を分けたのだろう。
(5)以上、自民党府議(当時)の政治団体の場合を紹介したが、
それと比較しても、
「維新」の「馬場伸幸後援会」による「なんばグランド花月貸切観劇会」500万円支出は多額だ。
まるで安倍自民党よりも政治資金をつぎ込み、
「独裁者」安倍首相と同じように「新喜劇」を政治利用することが目的なのかもしれない。
それが、安倍自民党の補完政党である「維新の正体」なのだろう。
(つづく)