(1)政治資金問題から見える「維新の正体」についてブログで連続投稿しているが、
「その18」では、「日本維新の会国会議員団」の2017年使途不明金4244・5万円、収入の約31・5%と指摘した(http://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/archives/51911353.html)。
これは、すでに指摘したように、自民党本部や同党支部連合会などの手口をまねたものだ
(2)では、2016年では、使途不明金がどれくらいあったのだろうか?
実は、これについては、すでに紹介している。
税金が原資である政党交付金を受け取っている「日本維新の会(前半は「おおさか維新の会」)」(代表・松井一郎)の2016年政治資金収支報告書(http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/contents/SS20171130/0000500086.pdf)
によると、
「本年の収入」は13億3073・6万円弱であるが、
そのうちの1億6729・4万円が「日本維新の会国会議員団」に寄付されていた。
「日本維新の会国会議員団」(代表・馬場伸幸)の「本年の収入」は
上記受領寄付を含め1億7169・6万円弱であった。
そして、「政策活動費」名目で個々の国会議員に寄付がなされており
その合計額は2681・3万円弱だった(http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/contents/SS20171130/0040400028.pdf)。
(3)ところが、
「日本維新の会」(代表・松井一郎)の2016年政治資金収支報告書(前掲)を
再度調査したところ、
国会議員ら個人へ寄付をしていたのである(これは「公認料」とは別である)。
それも「政策活動費」名目ではなく、露骨にも「寄付金」としか明記してはいなかった。
35枚目
寄付金 600万円 2016年6月5日 片山虎之助 岡山県岡山市(略。以下同)
寄付金 600万円 2016年6月5日 渡辺喜美 栃木県那須塩原市
寄付金 600万円 2016年6月5日 石井苗子 神奈川県川崎市
寄付金 600万円 2016年6月5日 石井 章 茨城県取手市
寄付金 600万円 2016年6月5日 儀部 剛 沖縄県国頭郡
寄付金 600万円 2016年6月5日 梅村 聡 大阪府池田市
寄付金 600万円 2016年6月5日 鈴木宏治 福井県福井市
寄付金 600万円 2016年6月5日 三宅 博 大阪府八尾市
合計4800万円
「日本維新の会国会議員団」(代表・馬場伸幸)の「政策活動費」名目で個々の国会議員への寄付の合計額2681・3万円弱と合わせると、
7481・3万円弱になる。
これらの使途は、自民党の場合と同じであり、
それがいつ、どこに、いくら支出したと報告されていないので、
使途不明金になっていたのである。
政治活動に支出すれば、政治資金としての裏金になるが、
自分のポケットマネーにしていれば、ネコババになる。
(4)このように2016年は、「日本維新の会国会議員団」だけではなく、
「日本維新の会」本部でも国会議員ら個人への寄付が行われ、
使途は一切報告されていない。
このように党本部でも「議員団」でも上記の手口で使途不明金がつくられていたのは、
すでに指摘したように、2013年と同じであった。
「日本維新の会」(代表・石原慎太郎)は2013年に、
堂々と「寄付金」名目で個々の国会議員に寄付していたうえに、
「日本維新の会国会議員団本部」(代表・平沼赳夫)という政党支部をつくり、
そこでも、「政策活動費」名目で個々の国会議員に寄付し、
それらはすべて使途不明金になっていた。
2015年の「維新」の場合、
「維新の党」(代表・松野頼久)は、そのような寄付を行ってはいない
(http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/contents/SS20161125/0000100129.pdf)
から、
2016年は、2013年の手口が復活したことになるが、
党本部の方は、前述したように、「政策活動費」名目ではなく、
露骨にも「寄付金」とだけ明記していた。
(5)「その25」で指摘したように、
2016年参議院通常選挙のときの「比例代表選挙」候補者とその政治団体は、
政治資金の収支の不記載額の合計は収支合わせて2086・6万円超だった(http://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/archives/51912749.html)。
これは、前述の使途不明金とは全く同じではないが、類似のものである。
合計すると、2016年は、約9568万円になる。
やはり「日本維新の会」は、やはり「身を切る改革」は嘘で、
小型の第二安倍自民党を目指していることに間違いなさそうだ。
(つづく)