【特別寄稿】スクープ!国民民主・自由両党は「ポスト安倍」にあの「橋下徹」氏を担ぐ!? 小沢氏が橋下氏に政界復帰を熱望!? 玉木雄一郎・国民民主党代表の「ぶっちゃけ」本音トーク全1時間を全部書く! 2019.2.5

記事公開日:2019.2.5 テキスト
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(取材・文:フリージャーナリスト横田一 記事構成:IWJ編集部)

特集「改憲発議可能な国会の議席3分の2のカギをにぎる「ゆ党」の維新と国民民主の急接近!その「正体」は自民の補完勢力!|特集 「ゆ」党再編の要!? 維新の「正体」|特集 改憲・統一会派構想
※選挙前から唯一、今回の総選挙の隠された争点は『緊急事態条項』と警鐘を鳴らしていたIWJの番組をフルオープン公開!

 衆参両院での統一会派結成に踏み切った国民民主党の玉木雄一郎代表と自由党の小沢一郎代表が、通常国会初日に有楽町街宣演説をしたのが1月28日。

 その3日後の1月31日、橋下徹・前大阪市長がホスト役をつとめるAbemaTVの冠番組『NewsBAR橋下』に両代表がゲスト出演、対談をした。収録場所は、テレビ朝日本社に近い六本木三丁目のBARスタイルのスタジオだった。

 都心がみぞれ交じりの風雨に見舞われた31日午後9時すぎ、玉木代表と小沢代表と橋下氏が次々とスタジオ入りをするところを直撃したが、「何を話すのですか」の問いかけにほとんど無回答状態。玉木代表は笑みを浮かべただけで、直前に出演が決まった小沢代表も「僕は聞いていない」と言うだけ。

 橋下氏に至っては、収録スタッフが事前に「私人ですから」と写真撮影と取材禁止を要請。別の場所でメイクと着替えを済ませた橋下氏が乗ったワゴン車が入口前で止まると、車中の同乗者が人垣を作ったところで、最後尾に座っていた橋下氏がスタジオ入りをした。有名芸能人や大物政治家と同等以上の自称「私人」である。それでも「橋下さん、何を話すのですか」と声をかけたが、無言のまま振り返ることもなくスタジオ入りした。

 対談の収録時間は午後9時40分から午後10時40分で、生放送ではなく、1週間後の2月7日夜に放送予定。スタジオ内への立入は禁止されていた。

▲(AbemaTVホームページより)

 収録後、「どんな話をしたのですか」との質問に無回答のまま車に乗り込んだ小沢代表とは対照的に、玉木代表に同じ質問をすると、「いやあ、面白かったよ。小沢さんが(橋下徹さんに)しきりに働きかけていたよ」と答え、スタジオ近くの飲食店を借り切っての囲み取材に応じた。

 店内のカウンター席とボックス席が約10名の記者たちでほぼ満席状態となる中、ボックス席奥に座った玉木代表が収録内容を約40分、熱っぽく語っていった。若干、アルコールが入ったこともあってか、高揚感あふれる口調で「今日は三人で会ったことがニュースだ!」「まあ、時代を動かして行こう!」と語り、囲み取材が終わった後もカラオケで、昨年テレビドラマの主題歌や挿入歌で大ヒットした、シンガーソングライターの米津玄師やあいみょんの歌を何曲も披露するなど、約20分の独演会で、終始上機嫌だった。

▲囲み取材後、カラオケで持ち歌を披露する玉木代表。最初の曲は米津玄師の「Lemon」。独演会は約20分続いた(2019年1月31日、横田一氏提供)

 『週刊現代』2018年11月24日号は、国民民主党の内実を次のような書き出しで伝えている。

 「国民民主党の議員たちは、いま取り憑かれたように一冊の本を読みこんでいる。ある幹部議員は4度読んだと言っていた。

 ある3回生議員は、何十という付箋を貼り、フレーズを暗唱していた。

 〈今は安倍一強が長く続いているが、現在の選挙制度はひとたび与党に信頼失墜が起きれば、いつでも政権交代の風を吹かせることができる〉『政権奪取論』という新書である。

 国民民主党は、結党半年にして政党支持率が0.8%だ。瀕死の党の議員たちが、バイブルとして崇めるのがこの本だ。

 彼らの救世主こそが、本の著者・橋下徹である」

▲橋下徹氏の新著『政権奪取論』

 『週刊現代』の同記事は、さらに、以下のような国民民主党幹部の証言を紹介している。

 「国民民主が中心となって絵を描き、野党共闘に橋下を引き入れようとしているのは事実だ。

 立憲民主と共産党を除く野党と無所属で統一会派をつくり、事実上一つの政党にしたうえ、やがて立憲との連携につなげる。そのときのトップは橋下にするという案だ」

 「我々国民民主党は、腐っても全国に組織があるし、一定のカネはある。

 橋下さんに居抜きで渡して新党を作ってもらってもいいし、初めは無所属でも構わないと思う。とにかく野党連合のアタマになってくれればいい。実務は小沢さんがやる」

 以上のような『週刊現代』の記事中の証言は匿名であるため、「信用性」に疑問がある、という人もいるだろう。だが、今回は違う。玉木代表が自ら語っているのである。

 2017年の衆院総選挙で、人気絶頂だった小池百合子知事の旧・希望の党と合流して安倍政権打倒を目指した途端、小池氏による改憲と安保法制を踏み絵とした排除の論理で、民進党は四分五裂した。その結果、自民党勝利をアシストしたという大失敗の反省も総括もないまま、あろうことか「ポスト安倍」にあの橋下徹氏を担ぎ上げようというのだから、懲りない面々というほかない。

 玉木代表の「ぶっちゃけ」トークを全文明らかにする。野党再編ならぬ「ゆ」党再編の舞台裏をとくとご覧いただきたい。

小沢代表が橋下徹氏にしきりに政界復帰を働きかけた!? 秋波以上、かめはめ波を送っていた!?

横田「どういうきっかけで三人で対談することになったのですか?」

玉木代表「昨日、橋下さんと番組に出ることを小沢さんに伝えたらOKが取れました。クイックに決めました」

横田「橋下さんと玉木さんはどういうきっかけで対談することになったのですか?」

玉木代表 「時々会っていますから」

横田「何回ぐらい?」

玉木代表「言えないな」

玉木氏秘書「橋下さんと羽鳥さんの番組にも何回も出させていただいていたので」

玉木代表「とりあえず、飯を食ったりしていましたからね。森友問題の時も一緒に出ていました。ガンガン追及していく頃で、橋下さんは『追及しないと政府の規律が緩むから』と評価してくれた。結局、解明されないままなのだけれどもね」

他社「三人で会う次の約束はしたのですか?」

玉木代表「また(番組に)出ますから」

横田「結局、橋下さんは政界復帰に前向きなのですか?」

玉木代表「否定する理由が『自分は嫌いな人を含めてまとめるのが出来ませんよ』と言っていたのですが、逆に言うと、それだけしか理由がない」

他社「今回はカメラが回っている間しか話をしていないのですか?」

玉木代表「全部、回したまま。それでも結構面白い話が出た。さすがにカメラが回っているので、それほど突っ込んだ話は出なかったけれども、かなり面白かった」

玉木氏秘書「小沢さんが橋下さんに秋波以上に、明確に送っていました」

玉木代表「かめはめ波を送っていました」

他社「『比例でどうだ』ぐらいの話ですか?」

玉木代表「もっと大きな話ね」

横田「(週刊現代に出ていた国民民主党内の声である)『野党のアタマになってもらいたい』とか、そんな感じですか?」

玉木代表「まあ、いろいろな話をしましたね」

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<ここから特別公開中>

横田「それでは、(橋下待望論の声を紹介した)週刊現代の話は結構、現実味を帯びているのですか?『(立憲民主党と共産以外で)統一会派を作った後、橋下さんを野党のアタマにする』という話は?」

玉木代表「週刊現代さんに聞いて下さい。(橋下さんとは)『国民が期待できるような政治をやらないといけないな』ということでは一致しました」

▲飲食店で囲み取材に応じる玉木雄一郎・国民民主党代表(2019年1月31日、横田一氏提供)

橋下氏は安倍総理には歯向かわないが自民党には歯向かう!?

他社「去年12月、橋下さんと安倍首相は会いませんでしたよね」

玉木代表「菅官房長官と松井知事と橋下さんの三人で会った。まあ、時代を動かして行こう」

横田「でも橋下さんは菅官房長官や安倍首相と仲がいいじゃないですか。会ったりして」

玉木代表「安倍さんがやっていることも小沢さんは全否定だったけれども、橋下さんは『いいところはいい、と言った方がいいじゃないですか』と言っていたけれども、我々はどちらかとポスト安倍だから。

 『安倍さん(政権)の時に攻めよう』という気はないと思うけど、安倍さんの後は(橋下氏の政界復帰など)いろいろなことがあるのではないかという感じは受けたね。安倍さんには歯向かわないけれども自民党には歯向かうという感じですね」

他社「でも、そんなぬるいことを言っていたら、安倍四選は結構あるのではないですか?」

玉木代表「あるね。だから、そこは我々は厳しく言った。そうしたら(橋下氏は自分は)『民間人だから』と」

横田「橋下さんは『今の安倍政権を倒す』という姿勢ではないのですか?」

玉木代表「今日はそこまで明確に言っていなかったけれどね。ただ、倒すことをやらないと。今までの維新の『ゆ党』ポジションではない。やるなら、野党として、強い野党としてガンとやるという感じでした。今日は三人で会ったということがニュースだよ」

橋下氏は維新の「ゆ党」路線に否定的!?

横田「(橋下氏は)過去の『ゆ党路線』は否定して、生まれ変わるという感じなのですか?」

玉木代表「そうですね。いわゆる国政、これは(橋下氏の)本にも書いてあるけれども、今やっている国政の維新の議員が自民党なんだか分からないポジションにあることは否定的だね」

横田「でも一方では橋下本の中では、安倍政権に協力をして大阪でハコモノ・インフラ整備をして上手くいったという利益誘導型…」

玉木代表「過去のことは評価しているけれども、その先は完全野党という感じだったね」

▲2015年の大阪都構想の住民投票でカジノ推進を訴える橋下徹氏(当時大阪市長)(横田一氏提供)

横田「橋下本の中では『(維新が)「ゆ党」的な恩恵に預かって成功したのだ』と書いてある部分もありますよね」

玉木代表「それはそうでしょうね。今まで、それでやってきたし」

横田「それでは、(橋下さんは)『ゆ党』路線を否定するようになったということですか?」

玉木代表「そういうトーンが強まっている感じはしましたね」

横田「だったら一気に安倍政権打倒で突っ走ればいいじゃないですか」

玉木代表「(橋下さんを受け入れる)態勢が出来ればね」

横田「党内に橋下徹アレルギーはないのですか。安倍首相と仲良くやってきたわけじゃないですか」

玉木代表「すぐ(橋下さんと一緒に)やるとは決めていないから」

横田「夏の参院選までに、ダブル選挙があるかも知れないということで」

玉木代表「『3月7日に解散して4月10日投票』という話が回っているのだけれども本当? 『冒頭解散もあるかな』と思って、少しは期待していたけれどもなかったね。これで冒頭解散をやるとしたら、たいしたものだと思っていた」

国政維新と橋下氏の考えは違う!?

他社「橋下さんの変化、ずいぶん丸くなったとか」

玉木代表「より政治家に近づいたのではないですか」

横田「政治家に戻りたいということですか?」

玉木代表「奥さんのOKが出ないのではないですか」

横田「橋下さんとはカジノ法案などで大分考えが違うところがあったのではないですか。その辺のギャップは埋まったのですか?」

玉木代表「受け皿で出来ることですね。それで、政策の調整が始まることが大事でしょうね」

横田「そのためには橋下さんの考えが変わることが必要じゃないですか? これまで安倍政権の重要法案にことごとく賛成してきたわけですから」

玉木代表「国政維新はね」

横田「国政維新と橋下さんの考え方は違うのですか?」

玉木代表「違う。国政維新は潰れた方がいいと言っている」

他社「国政維新はダメだと言っているけれども、大阪維新は思い入れがある?」

玉木代表「それはあると思いますよ。いいのではないの。国政と地方は分かれても」

小沢氏はIR議連メンバー、玉木氏はカジノ賛成派!北朝鮮に金が流れるパチンコよりカジノの方がいい!? 金持ちはカジノですってもいい!?

横田「大阪維新にこだわりがあるということはIR、カジノは推進でしょうし、そのへんは大分食い違うのではないですか?」

玉木代表「小沢さんはIR議連のメンバーなのですよ」

▲小沢一郎・自由党代表「橋下氏と生臭い話はしていない」と言っていたが…(2018年11月13日、IWJ撮影)

横田「でもカジノ法案反対していましたよね」

玉木代表「法案は出来が悪いから」

横田「条件付きカジノ賛成なのですか?」

玉木代表「私はカジノ賛成派なのです。ただ条件がある。パチンコを廃止しろと。パチンコを廃止してカジノに一本化する。そして包括的な依存症対策を講じるというのが私の従来から言っていることなのです。

 北朝鮮にお金は流れるは、依存症は増えるで、主婦は自殺するわで、絶対に止めた方がいい。でも金をもらっている人がいるから出来ないのです。

 カジノなんて可愛いものだよ。『日本にはびこる巨大なカジノ産業のパチンコをなくせよ』ということを言わずに」

横田「海外のカジノ業者に日本人の国富が流出する話があるじゃないですか」

玉木代表「(パチンコ業界から)北朝鮮に流れるよりもいいのじゃないの。パチンコから流れているお金の方が、カジノ3ヶ所作るよりも大きいよ」

横田「一回で損する額がカジノの方が大きいじゃないですか。10億円損した人もいるわけですから」

玉木代表「上限規制をすればいい。パチンコなんか細かく細かく庶民の人の金を巻き上げて。金を持っている人はカジノですってもいいのだよ」(※1)

他社「パチンコは規制強化した方がいいということですか?

玉木代表「社会的になくした方がいい。母親が夏に駐車場の車に置きっぱなしにした子供がなくなったり、一家離散をしたりする例が一杯ある」

横田「カジノ法案の時にそういう議論をやって欲しかったですね」

玉木代表「カジノ法案に反対する人はなぜ『パチンコは駄目だ』という運動をしないのか不思議だ。メデイアもそうだし、『IRが駄目だ、駄目だ』と言いながら、なぜ『パチンコは駄目だ』と言わないのか。そういうのが裏表があって嫌いなのだ」

横田「橋下徹さんも『カジノよりもパチンコが問題だ』という同じ考えですか?」

玉木代表「知らない。聞いたことはない。いやもう、これだけグローバルになってくると、海外にあるもので日本に作らないというのは無理になって来ている。外にあるものは日本にもあって、適正な規制を入れるというしかないから」

横田「ヨーロッパ型のカジノとアメリカ型のカジノはずいぶん違うじゃないですか。ヨーロッパはちゃんと規制していて、今問題なのはアメリカ型のカジノだと」(※2)

玉木代表「そうなの?」

横田「ヨーロッパはこじんまりとして規制も厳しくて」

玉木代表「アメリカだってこじんまりとしたところもあるよ」

「国民民主党は条件付き原発再稼働容認」と言っているのはマスコミ!? 実際には1基も再稼働できない!?

横田「原発の話は出なかったのですか?」

玉木代表「原発はけっこう一致したよ。橋下さんは極めて現実的だし」

横田「でも、橋下さんは『大飯原発再稼働反対』と言って(いたのに)、途中から日和って(再稼働反対と)言わなくなった(※3)」

玉木代表「『よく理解していないマスコミ批判があるのは嫌だよね』という話はしていた」

横田「どう理解していないのですか?」

玉木代表「原発はなくしたらいいのだよ。ただ、なくし方の方法はいろいろあるからね。それは、『すぐやめる』と言ったって、今ある燃料棒が消えてなくなるわけではないし、使用済み核燃料も今すでにある分はどうするのか?」

横田「取りあえず再稼働はやらずに徐々に廃炉を目指すと」

玉木代表「廃炉のお金はどうやって出すの」

横田「それは国民の負担で、電気料金か税金でやるしかないでしょうが、これ以上、使用済み核燃料が増えないように再稼働だけは止めると」

玉木代表「我々も、再稼働は事実上できない」

横田「『2030年代原発ゼロ』ということは『10年間は再稼働OKという話になる』という批判を受けることになります」

玉木代表「10年前と違って、今は再稼働をしても儲からないのではないか。新規制基準を満たすようにすると何千億円もお金がかかるし、そもそもペイするようになっているのか。1基4000億円で(原発が)作れるとか、再稼働についても再生可能エネルギーがこんなに下がって来ていて、ペイする安い電力をそんなに無理して再稼働をして、電力会社として動かすメリットが昔ほどあるようになっているのか」

横田「だからこそ、即原発ゼロ、再稼働ゼロでいいのではないか?」

玉木代表「市場原理からすれば、そうなるじゃない。問題ないじゃない」

横田「それを言った方がいいのではないですか?『2030年代原発ゼロ』と言うと、『10年間は原発を動かしていい』と誤解されるので、『今すぐ原発再稼働は経済的にペイしないから、ゼロでいきます。再稼働なしでいきます』と言えばいいのではないか?」

玉木代表「新規制基準を満たして、かつ国が主導する避難計画できて、最終処分場を決定するプロセスが開始するなどの5つの条件を満たすことからすると、1基も動かせないでしょう。どこを動かせるのですか?」

横田「その通りなのです。だから『実際は再稼働はできない状態です』と」

玉木代表「そう言っているじゃない。民進党の最後のマニフェストでも明確に書いているから、最終処分場を見つけるプロセスが動いていないし、国主導の避難計画もできていないし、我々の基準だと一基も再稼働できない。どうやってやるの」

横田「メデイアには『条件付き再稼働の国民民主党』という書かれ方をしています」

玉木代表「それはあなたが書くのでしょう。我々が言っていることを正確に書いてくれれば、一基も再稼働はできない」

横田「そこは強調しないと『国民民主党は条件付き再稼働』という誤解は解かれないのではないですか?」

玉木代表「強調していないのではなくて、書いてくれないだけだよ」

横田「『国民民主党は「現実的には再稼働できない」という立場』と書いていいわけですね?」

玉木代表「いいよ」

横田「避難計画も杜撰なままだし」

玉木代表「我々は『国の責任の避難計画を作れ』と言っている。そこがいつも曖昧になるので。国家の意思として原発政策をやってきたにもかかわらず、何かあった時の避難計画は地方自治体の責任にしているのはどう考えてもおかしい。

 我々は、民主党政権時代の原発政策を進化させて、民進党の時も言っているのだけれども、新増設もしないし、40年廃炉も徹底するし、5つの再稼働基準を満たしたものしか再稼働をしないと。これを徹底すると、2030年代になるのだよ」

横田「『再稼働をどんどん進める安倍政権と対峙をする。当面は5つの再稼働基準を満たす原発はないから再稼働はできない』ということで橋下さんを取り込んで」

玉木代表「我々は原発ゼロと言っているし、書いているじゃない」

政権を取らない限り野党の政策は実現しないから一致していなくても心配いらない!?

横田「そのへんの原発政策のすり合わせをして誤解を招かないようにして」

玉木代表「まとまることが安倍政権を倒す一番の方法なのに、どっちともできもしない政策が国民民主党と立憲民主党が違うからと言っても野党分断になるだけ。安倍政権を利することになる」

横田「それは枝野幸男代表と考えが違うのではないですか?(枝野氏は)『政策の違いをウヤムヤにして大きな塊を作ってもダメ』と言っている」

玉木代表「そういうことを言って日本のメディアは野党を分断して、自民党の中の違いはなぜ言わないのか。『そんなに安倍政権を応援したいのか』と思うことは多々ある。野党は野合して初めて迫力が出るのに、いつまで経っても『政策が一致しない』とか、誰が言っているのだよ。政策がどうのこうの言うのなら学者になれば、いいのだよ」

横田「有権者はついてきますかね?」

玉木代表「ついてくるよ。野党の政策は実現しないのだよ。原発ゼロだろうが、心配しなくていい。政権を取らない限り、(野党の)誰の政策も実現しない。政策の(不)一致は心配しなくていい。私は長年、政策をやって来た人間だからそう言うわけ」

横田「枝野代表とそういう話をしてどういう会話になるのですか? 枝野代表は『1足す1は2にならない』『1割る2が2になった。だから政策は重要だ』と言っています」

玉木代表「枝野さんに聞いてよ。枝野さんもわかっているよ。『政策がないとダメ』という幻想をふりまいてきた日本のリベラル側の歴史だよね。だから日本では二大政党制は育たない。結果的にみんなで与党を助けてきた」

横田「『大きな塊になる』ということですか?」

玉木代表「そうして欲しくないのでしょう?」

 野党が「大きな塊」となり、政権交代可能な勢力となることは必要だろう。だが、何度も言うが、「ポスト安倍」が、本当にあの「橋下徹」氏でいいのか?

 日本維新の会代表の松井一郎大阪府知事と橋下氏は、定期的に安倍総理と菅官房長官と会食をするほどの親密な関係だ。安倍政権肝いりの重要法案であるカジノ法案や特定秘密保護法などの審議では、野党が反対する中で、維新は賛成し、安倍総理の悲願である憲法改正論議にも協力し、野党を偽装しながら与党を補完する「ゆ党」の立場を確立してきた。

 その見返りが、維新の目玉政策である大阪万博誘致への協力や、リニア開通前倒しなどのインフラ整備促進となっていた。

 旧態依然とした自民党の「利益誘導政治」をいまだに続ける橋下氏が、安倍政権打倒を目指す野党連合の「アタマ」になれるとは到底考えられない。

(※1)
 橋下徹著『沖縄問題、解決策はこれだ! これで沖縄は再生する。』の中で沖縄へのカジノを含むIR誘致推進論を展開すると同時に、パチンコ批判もしている。富裕層がカジノで負けることはいいことだと強調していることも瓜二つだった。
 「IRに反対する人が反対理由に掲げる上位のものはギャンブル依存症への懸念、ギャンブルへの悪いイメージです。ギャンブル依存症への懸念については、先ほど述べた通り、きちんと対策を講じるとして、ギャンブルへの悪いイメージについては、ちょっとヒステリックに感じます。というのも、いまの日本にはすでにパチンコ屋さんが氾濫していますよね」(p156)
 「日本のようにカジノを認めないと言いながら、パチンコのようなあいまいなものを認めている国の方がギャンブル依存症の水準が高い」(p159)
 「いまも日本のギャンブル好きな富裕層は、わざわざ韓国やマカオに遊びに行って大金を落としている。どうせお金を落とすなら沖縄で落としてもらったらいいんです。それに中国の大金持ち! 彼ら彼女らからお金を巻き上げたらいいんです!」(p160)。

(※2)
 2016年12月の日刊ゲンダイ連載「日本もこうなる カジノ現場報告(1)」「外国人ではなく日本人の金融資産がターゲット 規制の甘い米国型が上陸へ」
 カジノ解禁に向けた「統合型リゾート(IR)整備推進法」(カジノ法)が15日未明に成立したが、「日本人の金融資産が海外カジノ業者に流出することになるだろう」と断言するのは、世界各国のカジノを視察・調査してきた大谷大学の滝口直子教授だ。
 推進派は『100ケ国以上にカジノはあるから日本で解禁しても問題ない』と強調していますが、世界のカジノには、規制が甘い24時間営業の『米国型』と、規制が厳しくて時間制限もある『欧州型』があります。規模も米国型の方が遥かに大きいのですが、今回の法案成立で日本に進出するのは米国型。今でも多いギャンブル依存症患者がさらに増え、海外カジノ業者に日本人の金融資産が流出するのは確実です」。
 大規模な米国型カジノを含むIRには、巨額投資の回収を可能とするノウハウが満載されている。

(※3)
 橋下徹大阪市長(当時)は、2012年5月30日、関西地域の首長が集まる「関西広域連合」が、大飯原発の再稼働を容認。その声明発表の当事者の一人となった。

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  1. @55kurosukeさん(ツイッターのご意見) より:

    ちょ、ちょっと待ってよ。このセンスのなさは絶望的だろ。

    スクープ!国民民主・自由両党は「ポスト安倍」にあの「橋下徹」氏を担ぐ!? 小沢氏が橋下氏に政界復帰を熱望!? 玉木雄一郎・国民民主党代表の「ぶっちゃけ」本音トーク全1時間を全部書く! https://iwj.co.jp/wj/open/archives/441388 … @iwakamiyasumiさんから
    https://twitter.com/55kurosuke/status/1092913480447885312

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