2016年11月15日、築地市場内の会議室で、市場問題プロジェクトチームによる築地市場内の事業者へのヒアリングが行なわれた。
同プロジェクトチームは、ヒアリング事項の1つとして、水産仲卸売場棟設計について意見を求めた。水産仲卸売場棟内のスロープは、勾配が10%(10m進むと1m上がる)、車線は上りが2車線、下りが1車線となっている。さらにその先には、ヘアピンカーブがあり、ピーク時に安全かつ円滑にターレが走行できるかどうかが焦点となっている。
(取材・文:阿部洋地)
特集 築地市場移転問題
2016年11月15日、築地市場内の会議室で、市場問題プロジェクトチームによる築地市場内の事業者へのヒアリングが行なわれた。
同プロジェクトチームは、ヒアリング事項の1つとして、水産仲卸売場棟設計について意見を求めた。水産仲卸売場棟内のスロープは、勾配が10%(10m進むと1m上がる)、車線は上りが2車線、下りが1車線となっている。さらにその先には、ヘアピンカーブがあり、ピーク時に安全かつ円滑にターレが走行できるかどうかが焦点となっている。
■ハイライト
築地市場内で練物屋を営んでいる事業者は、実際にダンボールに入った荷物をターレに載せて走らせて検証してみたと述べ、「路面に刻まれているスリップ止め(路面がでこぼこしている)のため、乾いたダンボールだと特に(ターレから)落ちた」と指摘した。
東京中央市場労働組合執行委員長で長年築地市場移転問題に関わってきた中澤誠氏は、「本来ならばこういう議論は新市場建設協議会で10年前にやらなければいけない議論を、今ここでやっている」と苦言を呈した。
中澤氏は「新市場建設協議会は平成17年の実施計画のまとめまではまともな議論になっている」と述べ、その後は「傍聴に行っても、議事録を追いかけていっても、どこで何が決まったのかさっぱり分からない」と指摘した。
さらに、中澤氏は「(豊洲新市場への)移転はやめるべきだという観点である」と自身の見解を述べたうえで、「オープンな議論をして十分な合意形成の元に、移転をするかしないかを判断すべきだ」と述べた。
中澤氏には、岩上安身が2011年3月29日にインタビューをしている。早い段階から中澤氏が豊洲新市場の問題点を指摘してきた事実を、ぜひ、IWJのサポート会員にご登録いただき、以下の記事でご確認いただきたい。
また話題になった、「盛り土」は行われなかったのか。この点に関しても、2016年9月19日に、豊洲の土壌汚染問題について一貫して警鐘を鳴らし続けてきた元日本環境学会の畑明郎氏に、単独インタビューを実施した。
畑氏は専門家会議が2008年に解散した後に立ち上げられた「技術会議」(座長・原島文雄氏)の責任を指摘している。詳しくはこちらもサポート会員に登録いただき、下記の記事の全編をご覧いただきたい。
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