「生活の党」小沢・山本両代表が緊急事態条項を徹底批判!「権力者による基本的人権の一方的な制限に利用」「極右的な安倍政権の下で運用・解釈がねじ曲げられる」 2016.1.4

記事公開日:2016.1.8取材地: テキスト動画
このエントリーをはてなブックマークに追加

(取材・文:青木浩文)

◆ヤバすぎる緊急事態条項特集はこちら!

※1月8日テキストを追加しました!

 「緊急事態、非常事態というのは、国民の基本的人権を制限する」「一歩誤れば、権力者による基本的人権の一方的な制限に利用される」「今の極右的な安倍政権のもとで、その運用やら解釈やら捻じ曲げられて、利用される可能性が高い」

 「生活の党と山本太郎となかまたち」の小沢一郎共同代表は、2016年1月4日(月)の定例記者会見で、自民党・安倍政権が憲法改正の一丁目一番地に掲げる緊急事態条項の新設について、厳しく批判した。

 山本太郎共同代表は、「今、小沢代表が言われたことがすべて」と前置きしたうえで、「恣意的に運用されるような状況になった時、非常に危険。『恣意的な運用するに決まっているだろう、あの人達』っていうところに来ていると思うんです。この国に生きる多くの人々の見解としましては」と語った。

■ハイライト

  • 会見者 小沢一郎代表、山本太郎代表
  • 日時 2016年1月4日(月) 16:30〜
  • 場所 参議院議員会館(東京都千代田区)

小沢共同代表「どういう意図で、どういうふうに運用されるかが問題」「政府の恣意的な運用ができないしっかりした法制度を作らなければいけない」

 安倍総理は2015年1月4日の年頭会見で、夏の参院選の争点として、憲法改正を据える意向を改めて示した。その憲法改正の出発点として安倍総理が位置づけでいるのは、9条の改正ではなく、緊急事態条項の新設だ。

 同日の1月4日に行われた「生活の党と山本太郎となかまたち」の定例記者会見では、記者から最初に、この緊急事態条項に対する小沢・山本両代表の見解についての質問があがった。

 小沢氏は、「日本国憲法以下、日本の司法令には緊急事態、非常事態時の制度的な仕組みが全く取り決められておりません。非常事態の法制そのものは、私は必要だと思います」と、その必要性を認めた上で、「けれども、それがどういう意図で、どういうふうに運用されるかというのが問題」と釘を刺した。

 「安保法制もそうでしたけれども、『国民の生命・財産を守るのだ』という美名の下に、何でもできるようにして既成事実を作っていくというやり方。こういうやり方をしていくと、非常事態の、あるいは緊急事態の法制に付きまして、それを憲法に書こうが、あるいは法律に下ろそうが、今の極右的な安倍政権の下で、その運用やら解釈やら捻じ曲げられて、利用される可能性が高い」

 小沢氏はさらに、緊急事態条項そのものに潜む法制度上の危険性を指摘した。

 「法制度につきましても、政府の恣意的な運用ができないような、しっかりしたものを、作らなければいけない。特に緊急事態、非常事態というのは、国民の基本的人権と制限するということになります。ですから、基本的人権の確保と、その緊急性、非常事態性兼ね合いが非常に難しくなって、一歩誤れば権力者による基本的人権の一方的な制限に利用されるということになります」

 最後に小沢氏は、緊急事態条項に関する議論について、「これはもう単に謳い文句だけで、数で押し切るということではなくて、本当に国民、皆がわかるような議論を正面からやっていくべきものだ」と訴えた。

山本共同代表「憲法には54条2項に緊急権が書かれている。緊急事態条項を付け加える必要はない」

 山本氏は、「『災害が起こった時に自分勝手な振る舞いをする人達が増えるよね。その時には、一時的に人権とか停止されたって、制限されたってしょうがいないでしょ』って、いかにも皆さんが『もうしょうがないよね』と言いそうなことを、(改憲の)入り口にやってくると思う」と、安倍政権の狙いを指摘した。

 そのうえで、「実際、今までの我が国で起こった災害など振り返って見ても、外国の方々が感動してしまうぐらい、日本人は本当に自分の事は置いて、人のことを思いやるような人びとであるということは、はっきりしていると思う。わざわざそれを、人権を制御するというか、停止する必要はない」と主張した。

 さらに、「『衆議院を解散している場合はどうするんだ』と言われますが、参議院には緊急権あることが憲法54条2項(※注)に書かれている」と指摘。緊急事態条項を付け加えさせる必要はないとの見解を示した。

(※注) 日本国憲法第54条 条文 1.衆議院が解散されたときは、解散の日から四十日以内に、衆議院議員の総選挙を行ひ、その選挙の日から三十日以内に、国会を召集しなければならない。 2.衆議院が解散されたときは、参議院は、同時に閉会となる。但し、内閣は、国に緊急の必要があるときは、参議院の緊急集会(※)を求めることができる。 3.前項但書の緊急集会において採られた措置は、臨時のものであつて、次の国会開会の後十日以内に、衆議院の同意がない場合には、その効力を失ふ。 (※)参議院の緊急集会 参議院の緊急集会とは、衆議院解散のため衆議院が存在せず国会が開催できない場合に、国に緊急の必要が生じた際、参議院で開かれる国会の機能を代替する集会。

アーカイブの全編は、下記会員ページまたは単品購入より御覧になれます。

一般・サポート 新規会員登録単品購入 330円 (会員以外)

関連記事

「「生活の党」小沢・山本両代表が緊急事態条項を徹底批判!「権力者による基本的人権の一方的な制限に利用」「極右的な安倍政権の下で運用・解釈がねじ曲げられる」」への1件のフィードバック

  1. 清沢満之 より:

    >小沢共同代表「どういう意図で、どういうふうに運用されるかが問題」「政府の恣意的な運用ができないしっかりした法制度を作らなければいけない」

    【米オレゴン州、武装市民150人が”自治体”の建物を占拠!】
    http://jp.sputniknews.com/us/20160104/1403036.html#ixzz3wHAAj1vZ

    【「外務省が米国の機密解除に反対」史実を隠す『外交の闇』元 諮問委員が証言!】
    http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160106-00010011-nishinp-int

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です