「安倍政権は、経団連からの指令を忠実に実行している」 ~山本太郎議員が名古屋で街頭Q&A、自公政権による危険な政治の阻止を訴える 2015.11.9

記事公開日:2015.12.7取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・花山格章)

※12月7日テキストを追加しました!

 「政治家を信じるな。山本太郎を信じなくていい。いろんな人の言う情報を、あなた自身が精査してほしい」──。

 このように聴衆に語りかけた山本太郎議員は、来年の参院選の重要性を訴え、「1人でも力はあるが、3人、10人、100人とつなげてほしい。あなたの選挙区の1万人とつながることができれば、選挙区の候補者や政治家に約束を取り付けることができる。1万票で変わるんです」と力説した。

 2015年11月9日、名古屋市中村区のJR名古屋駅太閤通口にある、ゆりの噴水前で、「生活の党と山本太郎となかまたち」共同代表の山本太郎参議院議員による街頭演説が行われた。途中、名古屋での集会に向かっていた社民党副党首の福島みずほ参議院議員も飛び入りで参加し、応援演説を行った。

 山本議員は、聴衆からの質問に答える形で演説を進めた。大企業が優遇される現状を問われると、「企業が優遇されている理由は、選挙だ。政治家への資金提供や組織票によって、大企業とつながっているのが今の自公政権。経団連は提言という形で、政権に数々の命令を行っている。派遣法改正、ホワイトカラーエグゼンプション、消費税増税、武器輸出解禁、憲法改正。すべては、企業の利益を拡大させ続けるためだ。自公政権は、働く人々の首を絞めることを政治で実現している。組織票で当選した人たちは、国民は関係ないと思っている」と語った。

 山本議員は、自民党が目指しているのは憲法改正だと指摘し、「来年夏の参院選では憲法改正をテーマの1つにして、災害などの緊急事態を想定して『お試し改憲』を進めてくるだろう。そして本丸は憲法9条。行きつく先は徴兵制だ」と危機感を表明した。

 福島議員は、9月に成立した安保法について、「廃止法案を国会に出していく」とし、「来年の参議院選挙で過半数を取り、この廃止法案を可決させたい。日本の若者を死なせるわけにはいかない。この戦争法を作動させないために、力を合わせよう」と訴えた。

 山本議員も、来年の参院選には勝たなければならないと力を込めると、「あなたの1票を3票に、3票を10票にしていくことを今やっていただきたい。このままでは本当にまずい。しかし、変えられる。みなさんが政治をコントロールしてほしい」と呼びかけた。

記事目次

  • 日時 2015年11月9日(月) 17:00~
  • 場所 JR名古屋駅太閤通口 ゆりの噴水前(名古屋市中村区)

NHKは官邸のもの。地上波は企業のもの。本当に必要な情報は表に出てこない

 山本議員の街頭演説は、聴衆から質問を受けて、それに答えるQ&A形式で進められた。

 ある男性は、「選挙で開票が始まった瞬間、マスコミが当選確定を報じることをどう思うか。(票の集計を)ムサシという企業がやっているが、私はそこがおかしいと思う。不正選挙があるのではないか。暴いてほしい」と要望した。

 山本議員は、「不正選挙というと、陰謀論的な扱いを受けることもあるが、実際、アメリカで不正選挙が行われたことがある。日本ではどうか。それについて、私自身が掘り下げられていないので、答えを出せないのが現実だ。ただ、全国に演説に行くと、各所で不正選挙の話題が出る。実際に、そういう情報を持っている人は、山本太郎事務所に情報提供していただきたい」と話した。

 次の質問は、大企業が優遇される社会について。質問者は「多くの国民を騙して、兆単位の利益を得ている超巨大利権があるのではないか。(山本議員の政治活動は)そういうことへの対抗手段としてやっているのか」と訊いた。

 山本議員は、企業が優遇される理由に「選挙」を挙げた。企業から政治家への資金提供や、選挙時に組織票で応援することで結びつきが深くなる、との指摘である。その上で、原発を例に挙げて、次のように力説した。

 「福島第一原発で事故が起きて4年がたつ。収束していないし、収束の仕方もわからない。しかし、安倍総理は世界に向けて『汚染水はコントロールされている。港湾内でブロックされている』と言った。実際は1日で4割強の海水が、港湾の内と外で入れ替わっている。9日で99%以上が入れ替わる。ということは、汚染水はそのまま垂れ流しだ」

 また、原発事故で避難している住民たちを、年間20ミリシーベルト以下の地域に帰す法律が通ったことを問題視。「事故前は年間1ミリシーベルト以内という決まりだったのに、おかしくないか。安全か危険か、専門家の意見も分かれているが、予防原則に則って危険側にポジションしなければ、将来、何かあった時に『安全ではなかったみたいです』では済まされない。この法案に反対したのは、わが党の4人だけ。どうしようもない状況に陥っていることを、たくさんの人に知ってもらいたい」と述べた。

 なぜ、ここまで被曝や放射能汚染を隠し、安全性を無視して、原発を再稼働させるのか。山本議員は、「すべて、企業のため。原発に関わっているのは、三菱重工、日立、東芝など、ありとあらゆる企業です。三菱UFJ銀行、みずほ銀行は金を出している。そして、日本生命や明治安田生命といった株主にも責任がある」と語る。

 さらに、メディアはスポンサーからの広告収入を気にして、(報道で)核心を突けないと言い、「電力会社10社で1000億円近くが、1年間の広告宣伝費としてバラまかれていた。その上、電力会社は税金と電気料金によって無駄遣いしまくれる。こんなおいしい商売を放っておくわけがない。政府は、国民のことを守る気はない」と断じた。

経団連からの『提言』という名の『命令』──自公政権は忠実に実行

 福島原発事故では、税金を何百億円もかけて作った放射性物質拡散予測システム「SPEEDI」が適切に使われなかった。

 山本議員は、「いくつもおかしな話があるにもかかわらず、それが表に出てこないのは、なぜか。NHKは官邸のもの、テレビの地上波は企業のもの、という残念な状況があるからだ。大手メディアが大事にするのはスポンサー。このスポンサーである大企業と、もっとも関係が深いのが、今の自公政権だ」と語気を強めた。

 「自公政権は、スポンサーである経団連の提言を実現するために政治をしている。組織票と企業献金によって、自分を国会議員にしてくれた企業に恩返しを、という話なのだ。経団連は『提言』という名の『命令』を数多く行っています」

 山本議員は労働派遣法の改正にも触れた。企業が、同じ仕事で派遣労働者を受け入れる期間は最長3年(それ以上は直接雇用に切り替え)というルールを改悪し、企業は3年で派遣労働者を入れ替えればよくなり、派遣で働く人は正社員への道が閉ざされ、生涯派遣のままになる可能性が強くなった。

 「これで得するのはパソナみたいな人材派遣会社。また、事務職の残業代をゼロにしろ、というホワイトカラーエグゼンプションは、2005年に経団連が提言したものだ」

 残業代というものは、人が1日8時間労働し、それを超えた分は新たに労働の対価が必要、という法律のもとに決められている。「これが変えられたら、どうなるか」と山本議員は聴衆に問いかける。

 「企業に使い潰されて、健康や精神を壊された時、企業を相手取って裁判ができなくなる。絶対に守らなければいけない働く人々の権利を、組織票で当選した政治家たちは、企業の利益のためにどんどんルール変更しているのだ。働く人々の首を絞めることを、政治で実現している」

今の政治は「貧乏人は死ね」と言っているのと同じ

 経団連の話題は続く。

 「消費税に対する提言も、事実上の命令を経団連が行っている。2025年までに消費税を19%まで上げろと要求している。なぜ、(そんなに消費税を上げてまで)財源が必要かというと、法人税の税率を下げるためだ。大企業は『法人税が高いので社員の給料が上がらないし、雇用も増えない』という雰囲気を醸し出しているが、では、どれぐらいの企業が、法人税を実効税率どおりに納めているのか。実は、すでに数々の税控除システムがあり、法人税は低く抑えられているのだ」

 税金の根本は応能負担が原則だ。しかし、政治家が自分たちの支持者である大企業に対して税率を上げられないのなら、大企業優遇が続くに決まっている。山本議員はそう論じ、「これを変えていかなければいけない。多くの国民に興味を持ってもらう以外にない。国民の税金をどのように分配するか、考えるのが政治だが、残念ながら政治に興味を持たない人が多いので、自公は好き放題やっている」と現状を憂いた。

 また、経団連は武器輸出解禁も提言している。国内で武器製造をしている企業は、マーケットを世界中に広げさせろと要求しており、これを安倍政権が閣議決定。事実上、武器輸出を解禁した。さらに、経団連は集団的自衛権の行使容認や憲法改正の提言も行っている。

 「山本はさっきから企業批判ばかり。企業が儲からなければ雇用が増えず、賃金も上がらない。お前はお花畑か、と言う人もいるかもしれない。しかし、2015年4月~6月期決算において、上場企業の590社が過去最高益を上げている。にもかかわらず、労働者の賃金は下がっている。

 雇用が増えたといっても正規雇用は7万人減り、増えたのは非正規雇用の149万人だ。女性のワーキングプアは41万人増加。安倍首相は、女性が輝き、若者が活躍するとか言っていたが、どうやって輝けというのか。力強いのはスローガンだけ、中身は全く逆。実際の政治は『貧乏人は死ね。お前は社会のコストだ』という姿勢で行われている」

 こう憤る山本議員は、原点に立ち戻らなければならないとし、「この国は1989年に消費税を3%で始めた。今は8%。中小零細企業は倒産の危機に面しているが、それでも(10%に)上げていく。みんな弱り切っている中で、未来は持続可能だろうか。なんとなく、今の世の中おかしいと思っているあなたの感覚は正しい」と力を込めた。

国民は奴隷!? 税金は多く納めさせるが、社会保障は減らす

 次の質問者は、「日本がファシズムへと着々と進んでいる。このまま日本の政治状況が進むと、どうなると思うか」と尋ねた。

 山本議員は、「これが続くと、税金は高いが、受けられるサービスは極端に減っていく。弱者切り捨て。アベノミクスで生活保護は減額された。『自分には関係ない』と思うかもしれないが、もしもの時に、どのようなサービスが受けられるかを考えることは非常に重要だ。だから、国が税金を預かり、セーフティーネットを構築する。そのために政治がある」と話し、生活保護不正受給バッシングについて、次のように看破した。

 「実際、不正は2%弱しかない。98%の方々が適正に受給しているのに、どうしてここまでバッシングしたのか。実は、生活保護基準と最低賃金の2つはリンクすると法律で定められている。したがって、生活保護が減額されれば、最低賃金も低く抑えられて、企業の儲けにつながるのだ」

 さらに、児童扶養手当の減額、介護保険料の値上げにも触れた山本議員は、消費税増税はすべて社会保障に充てるという政府の詭弁を批判した上で、このように続けた。

 「ファシズムの足音が聞こえてくる。現実を見てください。一番新しい問題はTPPです。『嘘つかない TPP断固反対 ぶれない』というのが、 2012年衆議院選挙で自民党が掲げたスローガンのひとつ。現在、TPPは大筋合意したという。約束したくせに、簡単に反故にする。『国民は馬鹿だから忘れる』という考えで政治をやっているから、こんな手のひら返しが行われる」

 このまま進んでいくと、国民は奴隷になると山本議員は訴える。

 「政府は『国民は政治に興味を持たず、働いてたくさん税金納めてください』と。でも、受けられるサービスは少ない。これが未来。外国人労働者の流入を認める法律は通ってしまった。日本国民の労働環境を破壊する決定を、どうして政治がするのかというと、もっと安い労働力を欲している企業のためだ。実際の政治をしっかりウォッチして、山本太郎が言っていたことが事実か確認して、あなたが持っている1票を横に広げていただきたい」

権力を握ったお坊ちゃまが、自分に不都合な憲法を変えようとしている

(…会員ページにつづく)

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「「安倍政権は、経団連からの指令を忠実に実行している」 ~山本太郎議員が名古屋で街頭Q&A、自公政権による危険な政治の阻止を訴える」への1件のフィードバック

  1. 露伊朝同盟の新時代 より:

    山本太郎さんは小沢一郎さんの良い弟子ですよ。
    現にアメリカを公然と非難した山本太郎は、安倍は質問で答えられなかった。
    そしてハワイ、グアム、アラスカはアメリカが勝手に不法占拠した鳥である事が解った。
    だからまず特手機密保護法を失くして反米保護法を適用してほしい。

    故に安倍批判以上にアメリカを公然と非難する姿勢が重要である。

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