「日本のハート・オブ・ダークネス(闇の奥)、それが日米合同委員会です」――。孫崎享氏の『戦後史の正体』をはじめ、「戦後再発見双書」シリーズをプロデュースした編集者の矢部宏治氏が刊行した『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』には、日本国憲法をも超える日本の官僚と米軍との「秘密会議」の実態が、ありありと記されていた。
「公文書で明らかになっていることですが、日米合同委員会で決められたことは、日本の法体系の上位に来ています」。
この矢部氏の証言を裏付けるように、現在、日米合同委員会に関する情報は、「日米双方の合意に限り公開する」とされ、最初の会合から50年が経過した今も、議事録だけではなく、関係資料や合意内容などすべてが不開示になっている。
- 「戦後再発見双書」プロデューサーが語る、日米関係に隠された「闇の奥」~岩上安身によるインタビュー 第475回 ゲスト 『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』著者・矢部宏治氏 2014.10.13
- 国際社会の「敵国」であることを自ら望む日本の病〜岩上安身によるインタビュー 第478回 ゲスト 『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』著者・矢部宏治氏 第2弾 2014.11.2
日本がいまだに「米国による占領体制」であることを、自ら積極的に維持している実態を見せつける、一つの訴訟がある。
2015年12月2日、東京都千代田区の司法記者クラブにて、日米合同委員会情報公開訴訟・提訴会見が行われた。外務省に対し、日米合同委員会(1952年と1960年)の議事録の一部を請求(2015年4月30日)したものが、不開示決定(2015年6月30日)になったことに対し、この日、その処分の取消と開示の義務づけを提訴した。
今回開示を請求したのは、日米合同委員会において「『すべての協議内容は、日米双方の合意がなければ公表しない』とした日米合意」が事実かどうかが記されている2つの議事録だ。
外務省は、ひとつは存在しないと言い、もうひとつは情報公開法5条3号に基づき、日米安全保障を盾に、「国益を損なう。不利益を被る」として非公開とした。
原告であり、情報公開に詳しい「情報公開クリアリングハウス」理事長の三木由希子氏は、「『日米双方が合意しないと公表しない』という合意は、安全保障や外交上の政策そのものとは関係ない。今回の提訴は、日米情報公開のあり方を問い質すために行った」と話す。
その上で、安全保障に直接関わらないことでも、安全保障を理由に情報公開をしない国の姿勢を批判し、「情報の中身によって、公開の是非を判断しないと、情報公開が形骸化してしまう」と危惧した。
【「外務省が米の機密解除に反対」 史実を隠す『外交の闇』 元諮問委員が証言!】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160106-00010011-nishinp-int
日本の「闇の奥」日米合同委員会の議事録開示請求、外務省は無関係な「安全保障」を盾に拒否!三木由希子氏「このままでは情報公開が形骸化してしまう」 https://iwj.co.jp/wj/open/archives/277200 … @iwakamiyasumi
「米国による占領体制」を維持し続けている日本政府。これは植民地政府のやり方だ。
https://twitter.com/55kurosuke/status/941787554650587137