【シリア邦人拘束事件2】 「ほぼ処刑されているとみて間違いない」 在カブールのジャーナリスト・西谷文和氏に電話取材 2014.8.18

記事公開日:2014.8.18 テキスト
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(平山茂樹)

特集 中東

 本日16時半頃より、シリアでの邦人拘束事件について、岩上安身が、中東問題に詳しい元同志社大学神学部教授・中田考氏に緊急生インタビューを行いました。

 シリア北部アレッポで発生した、「IS」(イスラム国)とみられる武装勢力による日本人男性拘束事件について、Twitterで積極的に情報を発信している、中東情勢に詳しいジャーナリスト・西谷文和氏に電話で話をうかがった。西谷氏は現在、アフガニスタンのカブールで取材を行っている。

【西谷氏のツイート @saveiraq

――湯川氏は既に殺されたという情報があるが

 「ISISの広報官がツイートし、公式のステートメントでも処刑したと言っているが、まだその映像を確認したわけではないので、処刑された”模様”ということ。私のシリアの友人も、映像を確認していない。オマールというISISの情報官と、今、連絡を取れるかどうか試みている。

 しかし、ほぼ、処刑されているとみて間違いないだろう」

――身代金の要求がなかったが、ISISの狙いは何だったのか

 「ISISは結構お金を持っているので、身代金というよりも、自由シリア軍と一緒に行動している兵士として、捕まえたら殺す、ということ。

 何らかの事情で、湯川さんが発見されてしまった。これはまあ、運が悪かった。ISISに、捕まったら、ほぼ、やられてしまう。タリバンよりもひどい奴らですから。だから、捕まった時点で、救出は難しかったと思う」

――湯川氏はPMC(private military company=民間軍事会社)を名乗っている。紛争地域で、各国のPMCはどのような活動をしているのか

 「アフガンやイラクでPMCをたくさん見てきたが、日本にあるということは知らなかった。少数ながら、日本にも存在するということだと思う。

 アフガニスタンもシリアもイラクもPMCだらけ。政府の要人は、何をするにもPMCを雇う。PMCがボロ儲けしている。

 戦争というのは、街を壊してからもう一度作ることになるので、建設関連ビジネスが成り立つ。治安が不安定になればなるほど、こういう民間軍事会社が儲かることになる。そういう仕組なので、アフガンにしてもイラクにしてもシリアにしても、戦争をビジネスにしている人がいる、ということ」。

※シリア日本人拘束事件の速報記事

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