東京電力に対する人々の怒りは、いまだに冷めることはない――。
福島原発事故から4回目を数える「第90回東京電力定時株主総会」が6月26日、東京国際フォーラムで開かれた。
(取材:松井信篤・芹沢あんず、記事:芹沢あんず、記事構成:安斎さや香)
東京電力に対する人々の怒りは、いまだに冷めることはない――。
福島原発事故から4回目を数える「第90回東京電力定時株主総会」が6月26日、東京国際フォーラムで開かれた。
記事目次
■株主総会冒頭 イントロ動画
会場外では、株主総会開催前から市民らが集まり、東電に抗議の声をあげた。
今回の株主総会参加人数は2147人。議案は、東電側が取締役11人を選任する提案1件を出し、株主からは原発を再稼働しないこと、柏崎刈羽原発・福島第二原発の廃止、再処理事業からの撤退などを含む、10件の提案が出された。
議案の説明が終わり、質疑応答に移ると、議長を務めた數土文夫会長が「時間は40分とさせていただく」と述べ、1人につき2問、3分以内という条件がつけられた。質疑の途中、株主の一人は、議長から「質問が長い」などとせかされ、マイクの電源を落とされて強制退場させられた。
挙手をして質問の機会を求めていた株主は多数いたとみられるが、時間の40分を過ぎると、議長は「次の質問者で最後にさせていただく」と一方的に質疑を打ち切り、採決に移った。会場からは終始、怒号のような野次が飛んだ。原発反対派の株主に対して、推進派の株主が罵声を浴びせるシーンもみられた。
議決権行使を集計した結果、会社提案が94%以上の賛成多数で可決され、株主提案は96%以上の反対多数で否決された。
株主総会後、IWJは会場出口でインタビューを行った。原発推進派、反対派の双方の意見を聞くことができた。
■株主総会後インタビュー ダイジェスト動画
この日、株主の一人として議案を提案した木村結氏は、「質問する時間が長い」という理由で、議長より退場を命じられた株主の一人が、東電のスタッフと揉みあって転倒し、救急車を呼ぶ騒動が起こった経緯を説明。
「救急車を呼ぶ状況になっているにもかかわらず、東電は、粛々と進行を進めた。自分たちがやると決めたことは、時間通りに終わらせるという、東電の強引さ」が強調されていたと主張し、東電の経営と同じように、今回の株主総会も進められたという印象を持ったと、東電の姿勢を問題視した。
さらに木村氏は、「數土会長の挨拶で、福島という言葉は出なかった」ことを指摘。「東電の中では、福島のことは終わったということにしたいという現れなのではないか」と語り、「被災者に寄り添う」と言葉では語りながらも、誠実さに欠ける東電の被災者への対応に、強い懸念をあらわにした。
北海道から参加したという原発推進派の男性は、「国営上の論点で、為替リスクの低いベースロード電源として、原子力発電は必要である」と主張し、次のような持論を展開した。・・・
(…会員ページにつづく)
(- -;) 総括提案、総括審議?東電的な。
誰も罪を認めず罪を償う姿勢もないのに何寝言言ってるんだ? RT 連投5 RT @IWJ_ch2【東電株主総会2014】5.廣瀬社長「安全文化を浸透をはかり、柏崎刈羽原発のより一層の安全性向上対策や運営面での改善に取り組んでいく」。本日10時現在の総会
議長は一方的に質疑を打ち切り、採決に移った。原発反対派の株主に対して、推進派の株主が罵声を浴びせるシーンも
「被災者に寄り添う」と言いながら、一事が万事この調子。この企業から一人の逮捕者も出てない事実を忘れてはいけない。