解釈改憲反対は、国民世論を喚起できるか――。昨年の12月、「稀代の悪法」と呼ばれた秘密保護法が成立したが、有識者や著名人の多くが反対の声を上げた。法案成立前の12月6日に日比谷野外音楽堂で行なわれた反対集会には、安倍政権にストップをかけようと、主催者発表で1万5千人が参加した。
その一方、6月17日の解釈改憲に反対する集会に参加した市民は、主催者発表で5千人。秘密保護法反対集会よりも参加者が少なく、反対運動の力もまだ強いとは言えない。解釈改憲での集団的自衛権行使に躍起になる安倍総理への反対の声は、今後大きくなるのか。
この日、官邸前では若者を中心に約2000人が集まり、「ファシズム許すな!安倍政権打倒首相官邸前抗議」と題した抗議行動が行なわれ、集団的自衛権の行使容認に反対するシュプレヒコールをあげた。
- 実行委員会からの挨拶
- スピーチ 池田香代子氏(翻訳家、世界平和アピール七人委員会)
- 連帯挨拶 日本弁護士連合会憲法問題対策本部、戦争をさせない1000人委員会、立憲デモクラシーの会、日本ペンクラブ
- 国会議員/各界の諸団体からの2分間スピーチ
- [プレ企画 各界の諸団体から2分間スピーチ]
「権力者は戦争には行かない」
民主党の近藤昭一議員は、自身の叔父がサイパン島で戦死したエピソードに触れ、集団的自衛権の行使や、戦争への反対を力強く訴えた。
「叔父が生きていたら」――。近藤議員はそう断った上で、叔父の思いを代弁するように語った。
「戦争は絶対にしてはならない。多くの人の命を奪った。多くの人の人生を奪った。権力者は決して戦争には行かない。自分たちを守るために戦争を起こし、自分たちを守るために戦争に行かせた。集団的自衛権行使は、9条のもとでは認めらない」
解釈改憲は「憲法泥棒」