「やましいものほど、隠したがる」 〜TPPの情報開示を求める国会議員と市民の記者会見 2014.2.14

記事公開日:2014.2.14取材地: テキスト動画
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(テキストスタッフ 関根かんじ、奥松)

特集 TPP問題

  「アメリカでは、200名近い民主党議員たちが、TPA(大統領に強い通商権限を与える法案)を通さないという書簡をオバマ大統領に送った。オーストラリアでは、草案開示を上院で決議した。チリ、ニュージーランドも同様な動きだ」──。

 2014年2月14日、東京都千代田区の衆議院第一議員会館で、「TPPの情報開示を求める国会議員と市民の記者会見」が開かれた。これは、「TPP交渉のテキスト公開を求める国際共同書簡」に賛同した国会議員と、市民と政府のTPP意見交換会・全国実行委員会との共同会見である。

 出席した国会議員は、衆議院議員の篠原孝氏、鈴木克昌氏、阿部知子氏、福田昭夫氏、鈴木貴子氏、参議院議員の徳永エリ氏、紙智子氏、福島瑞穂氏、山本太郎氏(亀井静香衆議院議員は欠席)。市民側は、市民と政府のTPP意見交換会・全国実行委員会の谷山博史氏、国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会事務局長の坂口正明氏、西濃環境NPOネットワーク副会長の神田浩史氏らが報告をした。

記事目次

■ハイライト

急に言われはじめた「大筋合意」

 TPP阻止国民会議メンバー・TPPを慎重に考える会事務局長の、徳永エリ参議院議員が会見の口火を切った。「昨年、TPPシンガポール会合が不調に終わり、越年した。このままでいくとドーハ・ラウンド化(消滅)する期待もあるが、25日には閣僚会合があり、予断を許さない。いまだ、国民にもTPPの真意が伝わっていない。今回、草案の開示を求めて、国際共同書簡を12ヵ国の関係閣僚に送ることになった」。

 続いて、TPPを慎重に考える会会長の篠原孝衆議院議員が、次のように語った。「やましいものほど、隠したがる。これほどまでに交渉内容を秘密にしたことは、前代未聞。内容がわからないまま、批准しろというのは無理な話だ。最近は、TPPの情報がないので、報道もなくなり、出版物も売れなくなった。また、特定秘密保護法が可決されたが、『TPPが特定秘密にあたるかどうか』という問いへの、森雅子担当大臣の答弁も二転三転している」。

 「アメリカでは、昨年、200名近い民主党議員たちが、TPA(大統領に強い通商権限を与える法案)を通さないという書簡をオバマ大統領に送った。オーストラリアでは草案開示を上院で決議した。チリ、ニュージーランドも同様な動きだ。そんな中、『大筋合意』という言葉が急に出てきた。これは、まとまってもいないものを、合意したように見せかける動きだ」。

 「TPPの状況について、予算委員会で甘利明担当大臣に質問した。大臣は『米連邦上院議会では、リード院内総務が反対している』と発言。また、アメリカでは医薬品業界を筆頭に、「妥協するなら、ない方がマシ」という意見も出ている」。

 篠原議員は「推測だが、アメリカは『日本が強硬に抵抗したから』という言い訳を使って、米議会の中間選挙(11月)までTPPを放置するつもりではないか。日本も『強硬姿勢を貫いた』と言い訳ができる」と述べ、「とにかく、草案を検討して議論すべき、ということで、7ヵ国(オーストラリア、カナダ、日本、マレ-シア、メキシコ、ニュ-ジ-ランド、ペル-。アメリカとチリは単独実施)が連携して、公開を求める書簡を共同提出することになった」と説明した。

ISD条項のために、法律ひとつ作れない韓国

 鈴木克昌衆議院議員は「一番懸念するのは、ISD条項。今、アメリカと共に自爆する瀬戸際だ」と主張。阿部知子衆議院議員は「特定秘密保護法案を強行採決した理由は、TPPのためだと思っていたが、現在、TPP交渉は暗礁に乗り上げている。韓国では、米韓FTAのISD条項があるがために、法律ひとつ作れなくなっている」と述べた。

 福田昭夫衆議院議員は「アメリカは、1%の富裕層が、99%の富を独占する格差社会になってしまった。国民の知る権利や国会議員の国政調査権すら奪うような、こんな秘密協定はやめさせる」と話し、鈴木貴子衆議院議員は「今回の情報開示の取り組みは、政治家の信念が問われるものだ。私は国会議員になって8ヵ月だが、国民にちゃんとした情報を伝えていく」と、それぞれの決意を語った。

 紙智子参議院議員は「国民に関わることを、国会議員ですら中身がわからないで決める異常さ」を訴え、福島みずほ参議院議員は「TPP交渉に入ったら、秘密協定で一切の情報が出てこない。アメリカ国内でも反対意見が強い。さまざまな形でTPP参加を止めていこう」と呼びかけた。

 山本太郎参議院議員は「国と国の取り決めなのに、(ステークホルダーの)600企業以外は、国会議員も内容を知ることができない。政治も、企業にコントロールされているということ。メディアは、少しでも国民が気づけるようにしてほしい」と話した。 

国会の中では、自民党も含め賛同者は多い

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