「電力会社と公安機関、キャンペーン活動のプロ集団らによる犯行とも言える」――。
全国各地に広がる反原発ネットワーク。反原発活動の参加者たちが、大量のメールを送りつけられたり、匿名の郵便物や宅配物などを届けられるなど、執拗な嫌がらせ被害にあっている。「反原発へのいやがらせの歴史展 PART2」が1月18・19両日、新宿区立区民ギャラリーで開催され、いやがらせ内容の展示や、講演会が行なわれた。
(IWJ・鈴木美優)
「電力会社と公安機関、キャンペーン活動のプロ集団らによる犯行とも言える」――。
全国各地に広がる反原発ネットワーク。反原発活動の参加者たちが、大量のメールを送りつけられたり、匿名の郵便物や宅配物などを届けられるなど、執拗な嫌がらせ被害にあっている。「反原発へのいやがらせの歴史展 PART2」が1月18・19両日、新宿区立区民ギャラリーで開催され、いやがらせ内容の展示や、講演会が行なわれた。
■ハイライト
朝日新聞記者の須藤龍也氏の調査によると、申立人68人から集めたいやがらせの手紙だけで、4千通を超え、名乗りでなかった被害者数を考慮すると、全体では数十万通の手紙が投函されていたと考えられるという。投函された手紙の中には、料金不足のものや着払いの小包も含まれる。
14歳の息子を持つ脱原発活動家の千葉麗子氏は、約半年前、家の前に停車してあったBMWにスプレーで落書きされるなどの嫌がらせを受けた。車の前部には「原発推進」の文字が黒の油性スプレーで書かれ、タイヤは3つパンクされていた。窓ガラスも割られ、フロントガラスにもドライバーのようなもので叩いた傷が15箇所ほどもあったという。
事件があった直後の金曜日、千葉氏のツイッターに「お前、毎週金曜日は18時半から20時前は官邸前に行っているんだろう。その間、お前の息子1人だな、イヒヒヒ」との書き込みがされた。千葉氏はそのツイートを見た直後、すぐに帰宅したという。千葉氏は、「何があっても子供だけは守りたい。それが母親ってものだと思う」と訴え、精神的なつらさから泣いたり吐いたりしたこともあったと明かした。
さらに、執拗な無言電話や、運動内部の人間になりすました文書やメールの拡散、被害者たちの自宅及び付近の写真などを送りつけるなど、いやがらせ内容はさまざまだ。
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