自民党の西川公也TPP対策委員長は10月6日、コメや牛肉・豚肉など、これまで政府・自民党が「聖域」としてきた農産物の「重要5品目」について、「(重要品目から)抜けるか抜けないかの検討はしないといけない」と述べ、関税の撤廃を容認する考えを示唆した。
民主党政権時から一貫してTPP交渉参加への反対を主張してきた、東京大学の鈴木宣弘教授(専門は農業経済学)は、12日、岩上安身の緊急インタビューに応じ、「TPPで『聖域』を守れないことなど、初めから分かっていたこと」と指摘。政府は、TPPで「聖域」を守れないと知っていながら情報を隠し、国民を騙したのだと語った。
では、TPPで日本の「聖域」を譲ると、どうなってしまうのか。鈴木教授は「日本が”限界列島”になる」と語る。
「TPPで絶対に譲れない『聖域』を譲ってしまうということですから、日本の食料生産は間違いなく崩壊します。地域の農地は崩壊し、関連産業も成り立たなくなるでしょう。日本中が限界集落になってしまいます。まさに”限界列島”です」。
政府と官僚、一部の大企業は、目先の利益だけを重視し、国民の安全と安心を犠牲にしようとしているのではないか。かつて農林水産省に勤務した経験を持つ鈴木教授の口からは、国民を欺こうとする政府と官庁の生々しい実態が語られた。
毎回TPPについてのすべてを余すことなく伝えて下さってきて、今回もまたとことん徹底的な鈴木教授の解説が聞けました。知る事を諦めた人たちさえ、聞けばきっと驚く内容。諦念にすら火をつける可能性は大。多くの人に聞いて欲しいです。