インフレと円安で利益を得た財務省について、植草氏は以下のように詳しく解説した。
「2020年度の税収は、60.8兆円でした。それが、2025年度の補正後での見通しは、84.2兆円。23兆円も税収は上振れしたんです。
合計で23兆円ではなく、1年あたりの税収が、23兆円増えた。ですからこれは、23兆円規模の恒久増税が行われたと言ってもいいんです。制度変更なき税収増が、この『ステルス増税』です」。
植草氏によると、消費税は、国税と地方消費税をあわせて、年間の税収が約30兆円。このうち国税部分が、約23兆円なので、「この23兆円の財源を使えば、消費税廃止さえできる」「控えめに、消費税率を5%にしても、十分お釣りが出る」のだという。
植草氏は、「(高市総理が提唱している)飲食料品の消費税率を2年限りで1%に下げ、現金給付で実質ゼロにするには、だいたい10兆円が必要と言われています。10兆円だったら、十分出せます」と指摘した上で、次のように語った。
「それなのに、減税の話になると、なぜか財源騒ぎが起きます。
でも、財源騒ぎが起きるのは、社会保障費の問題が出た時と、減税の話が出た時の、2つだけなんです。それ以外、政府が補助金を拡大するとか、政府が投資を拡大するといった利権がらみの財政支出の場合は、財源の話が出たことがありません」。
さらに、インフレが起きると、物価の上昇に伴って税収が増えるが、債務の金額は変わらないため、国の債務は実質的に減少する。
その点を踏まえて、植草氏は、「激しいインフレが1回でも起きれば、財務省は、今の1000兆円とも言われる借金(国の債務)をチャラにできてしまうんです」と述べ、「そういう意味で、インフレというのは、財務省の悲願なんです」と解説した。
前述の23兆円の自然税収増について、植草氏は「恒久的な財源であるのに、この議論をしないこと自体がおかしい」と主張し、植草氏以外にこの財源について「議論する人物はいない」と明らかにした。
その上で、植草氏は、以下のように解説した。
「財務省は、ものすごい力を持っています。
今、世の中で起きている議論は、財政政策論議です。『高市財政は危険だ』という話が広範に流布されていて、『そのために円安が起きている』とか、奇妙な説が広げられています。もちろん、本当に危険な面もあるんですが。
金融機関に所属するエコノミストはみんな、『日本の財政政策運営の危険』みたいなことを、今、言い始めている。
それは全部、発信源は財務省です。財務省は、高市内閣の消費税減税を、何とか潰したいんです。そのために、あの手この手を使っている。
ベッセント(米財務長官)さんも、『日本の財政規律』を言い始めました。ベッセントさんが言っているのも、消費税の問題です。
もともと消費税増税というのは、法人税減税とセットなんです。アメリカが、法人税減税を指令した。
前に言ったように、日本の上場企業の3割が外資です。その外資は、日本で法人税を払いたくないんです。それで、法人税減税です。
でも、税収が一定の水準を想定されている中で、法人税減税をするには、それこそ財源が必要です。その財源として指定されたのが、消費税です。
ですから、今、日本で消費税減税ということは、まわり回ると法人税増税につながりかねないんです。(中略)
法人税に手を入れられたくないアメリカは、財務省の利害と完全に一致するので、手を組んで世論誘導をやっているんです」。
19時、動画公開まで今しばらくお待ちください。
■【4】エッセンス版


































