【IWJ号外】バイデン政権によるノルドストリーム爆破はタイミングを逸した失敗だった!! シーモア・ハーシュ氏の新記事「ノルドストリームに関する嘘の1年」を紹介! 2023.10.3

記事公開日:2023.10.3 テキスト
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(文・IWJ編集部)

 IWJ代表の岩上安身です。

 9月26日は、ノルドストリームの爆破から1周年でした。

 アメリカの調査報道ジャーナリストの第一人者、シーモア・ハーシュ氏は、今年2月に、長年、CIAに持つ情報源からの情報を基に、爆破の主犯は、バイデン大統領であり共犯がノルウェーだったと暴露しました。実行部隊は、CIAと米海軍、ノルウェー海軍の合同部隊です。

 本日、お伝えするハーシュ氏の記事は、爆破1周年にあたり、新しくわかったことを中心に、それを、これまでの事実と突き合わせると何が見えるのか、書かれています。

 これを読むと、バイデン政権の犯行だったことは、改めて、確信されてきます。

 そして、今回の記事で驚くのが、ハーシュ氏は、バイデン政権によるノルドストリーム爆破は、タイミングを間違えたもので、失敗だったと断言している点です。

 冒頭で、ハーシュ氏は、「本記事は、爆発から1年という節目に、その失敗について初めて明らかにしたものである。バイデン大統領と彼の国家安全保障チームにとっては、好ましくないものだろう」と述べています。

 ノルドストリームの爆破は、ロシアのウクライナ侵攻抑止のための脅迫だったのです。

 1月、2月の侵攻直前の段階で、ヌーランド国務次官やバイデン大統領が、ノルドストリームを爆破すると、ロシアを脅迫しましたが、プーチン大統領には効かず、ロシアはウクライナへ侵攻しました。

 ノルドストリーム爆破の目的は、ロシアの侵攻抑止だったので、その目的を実現するためには、9月下旬ではなく、6月の時点で、できたはずだとハーシュ氏は言います。

 ハーシュ氏の取材に答えたCIAの作戦関係者は、こう言っているのです。

 「『大統領は6月の時点で爆破し、プーチンにこう言うこともできたはずだ。我々が何をするかは言ったはずだと』。『ホワイトハウスの沈黙と否定は』と関係は述べた。『我々がやろうとしていたことへの裏切りだ。やるなら、(プーチンの行動に)違いが出るタイミングでやるべきだった』」。

 このタイミングなら、まだ、ロシアの侵攻抑止に効果があったというのです。

 詳しくはぜひ本文をお読みください。

 なお、シーモア・ハーシュ氏の記事を原文で全文読みたい方は、以下の『サブスタック』で、ご購入されることをお勧めします。

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「ノルドストリームに関する嘘の1年

 バイデン政権は、パイプライン爆破の責任も破壊工作の目的も認めていない。

 私はCIAの秘密作戦について詳しくは知らないし、部外者にはわからないが、すべてのミッションの成功に不可欠な要素は、完全否認であることは理解している。

 1年前、バルト海にある4本のノルドストリーム・パイプラインのうち3本の破壊を計画し、実行するのに要した数カ月の間、ノルウェーを隠密裏に出入りしていたアメリカ人男女は、任務の成功以外には、チームの存在を示す痕跡は、何も残さなかった。

 ジョー・バイデン大統領とその外交アドバイザーにとって、否定することは最重要事項だった。ミッションに関する重要な情報は、コンピューターには入れず、まるでインターネットやその他のオンラインの世界がまだ発明されていなかったかのように、ロイヤルのタイプライターか、もしかしたら、スミス・コロナのタイプライターでタイプし、カーボンコピー1、2枚を作成した。ホワイトハウスは、オスロ近郊での出来事から隔離されていた。

 現地からのさまざまな報告や最新情報は、CIA長官のビル・バーンズに直接提供された。ビル・バーンズは、2022年9月26日にミッションの実施を許可した大統領とプランナーをつなぐ唯一の存在だった。ミッションが完了すると、タイプされた書類とカーボン紙は破棄され、物理的な痕跡は残らなかった。完全犯罪と言ってもいい。

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