「旧統一教会の目的は『天一国』の実現、その意図を政治家はよく理解すべき」~岩上安身によるインタビュー第1095回 ゲスト 全国霊感商法対策弁護士連絡会 代表世話人 山口広弁護士 2022.9.9

記事公開日:2022.9.14取材地: テキスト動画独自
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(取材、文・IWJ編集部)

特集 自民党と癒着し日本を蝕む反日カルト、「統一教会」
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 9月9日午後4時半から、「『統一教会』から『家庭連合』に名前を変えても実態は変わらず…むしろ悪化!? 日米政界との関係をより深めるこの反社会カルトを今後どうすべきか?」と題して、岩上安身による全国霊感商法対策弁護士連絡会代表世話人 山口広弁護士インタビューの第2回を、東京共同法律事務所事務所からお送りした。

 安倍元総理銃撃事件衝撃を語っていただいた、8月15日の第1回目のインタビューは以下の通りである。

 山口弁護士は、1987年5月に全国霊感商法対策弁護士連絡会事務局長に就任した。岩上がその経緯をおうかがいし、当時の様子をお話しいただいた。

 「全国霊感商法対策弁護士連絡会(全国弁連)」の設立のきっかけになったのは、銀行員の女性から1986年に最初の相談をうけたことだったと、山口弁護士は回想した。

山口弁護士「この5月に全国弁連がスタートしたのですが、前の年の86年の秋に、初めて私は初めて、被害相談を受けて。

 それから芋づる式に、ずるずるずると、沢山の被害者がおいでになったので、『これは大変だ』ということで、友人の弁護士に呼びかけて、2月に東京で被害弁護団を組織して。

 その後、全国の弁護士さんも立ち上がっていただいたということがわかったので、呼びかけて全国弁連を結成しました」

岩上「60年代、70年代にも大学のキャンパスに『原理研』がいて、70年代に10代だった私の大学の同級生のご家族が入ってしまって、家族でリヤカーを引きながら珍味売りをしているといったことを70年代末に知っていたので。

 これ(原理研=統一教会の問題)は、いつになったら社会問題化するんだろうと思っていたら、80年代に急速に浮上してきたというイメージがあったんですが、それは86年が起点になって、87年に全国弁連のような大きな運動の形になったんですね」

山口弁護士「そうです。統一教会の霊感商法が、一番売り上げといいますか、資金的に潤っていたのは、昭和61年、1986年なんです。

 国民生活センターがこれは大変な問題だということで警告を発するようになり、『朝日ジャーナル』でかなり突っ込んだ報道があり。そういうことで、なんかあるなと思っていたんですが、86年の秋に、銀行員の女性から相談を受けて、それが解決したら、『私も、私も』と相談に来られるようになって」

 『朝日ジャーナル』は、1986年から87年にかけて、統一教会の霊感商法による被害実態を詳しく報じている。

 インタビュー前日、9月8日、自民党は、党内部の調査結果を議員の実名入りで発表した。自民党によると、自民党国会議員379人のうち、旧統一教会と何らかの接点があったのは179人、選挙に関する支援を受けた議員は19人だったという。

 統一教会問題をずっと追及しているジャーナリストの鈴木エイト氏は、8月9日に、岸田総理が統一教会幹部・光永一也氏と並んでにこやかに写っている写真(撮影日は明らかにされていない)を公開した。鈴木エイト氏によると、光永氏は、広島区三原教会の教会長などを歴任している。

 しかし、自民党が公開した統一教会と関わったその議員のリストの中には、岸田総理自身の名前はない。山口弁護士は「経緯を明らかにしてほしいですね。こういう人物だと知らないまま、写真を撮ってしまったということもあるかとは思いますが」と述べた。

 また、『朝日新聞』が9月4日に公開したアンケート調査に回答のあった2989人のうち、4日に公開された759人分をIWJ編集部が確認したところ、少なくとも自民党国会議員20名が選挙支援を受けたことを「はい」と認め、9人は「わからない」と回答している。

 自民党調査によると「選挙に関する支援を受けた議員は19人」ということですが、『朝日新聞』のアンケートよりも少なくなっている。

 岩上は、自民党の内部調査は信頼できるのだろうか、と問うた。

 山口弁護士は、岸田総理や茂木幹事長が「今後、旧統一教会との完成は一切断つように」と指示を出したことは「大きく評価する」、と言いつつも「甘いと思います。もう少し厳しくやってほしいですけどね」と述べた。

山口弁護士「(調査に)信用性がどこまであるかという問題はありますが、茂木幹事長なり、岸田首相自ら『統一教会と縁を切れ』ということを全国の自民党の国会議員に指示を出された。野党の議員も同じようになさった。

 ということは、本当に被害者にとって、被害の拡大を防止するという意味では大変役に立ったと思います」

岩上「呼びかけだけでも、効果があるんですね?」

山口弁護士「はい、自民党の議員さん、例えば端的にいえば、安倍晋三さんが、統一教会の教祖をほめそやすとか、『敬意を表します』と言われると、信者や信者になりかかった方は『やっぱりそうなんだ』と(大きく心が揺らいでしまう)。

 地上天国実現、あるいは、韓鶴子さんはやっぱり本当にメシアなんだと思って、献金をもっとしなきゃと、被害が拡大する。それを防止する効果はあるとおもっています」

岩上「国葬なんかやっちゃダメですよね」

山口弁護士「私は賛成か反対か言える立場じゃありませんし、政治的にどうこう言うつもりはありませんが、ただ、統一教会にとってはかなりプラスになりますよね。

 『今、霊界にいる安倍晋三先生を国をあげて賛美した』ということになれば、それはひいては統一教会を賛美したというふうに内部的には宣伝に使われますから。それは心配ですね」

■ハイライト

  • 日時 2022年9月9日(金)16:30~
  • 場所 東京共同法律事務所事務所(東京都新宿区)

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