「警察が統一教会摘発を断念した理由は『政治の力だった』」と警察幹部の言葉を、ジャーナリストの有田芳生氏が、2022年7月18日『羽鳥慎一モーニングショー』で紹介した。この「爆弾発言」からも、旧統一教会の、日本の政治・行政への強い影響力が明らかだ。
しかし、公称56万人の旧統一教会の信者数は、実際には批判報道や献金疲れによる退会で大幅に減少したとされ、統一教会の支援で当選した井上義行参院議員の得票数などを勘案すると、実数は6万から10万人と考えられる。しかし10万人では議員1人の当選がやっとで、自民党にそれほど強い影響力は持てない。
統一協会から、自民党議員への選挙運動員の動員や秘書のマンパワーを提供したとはいっても、警察に霊感商法の摘発を中止させ、名称変更を認めさせ、様々な政策で自民党が統一教会に従うほどの影響力を持つとは考えられない。
ではなぜ、統一教会はそれほどの強い影響力を自民党に対して持っているのか?
浮かび上がる仮説が、統一教会が米国の権力中枢に、その資金力で食い込んでいるから、というものだ。自民党も日本政府も、米国からの圧力にはからきし弱い。
これを裏付ける米メディアFree Pressの記事がある。IWJはこれを全文仮訳。本記事で前編をお届けする。
統一教会創立者の文鮮明氏が亡くなった2012年に発表された同記事は、文氏と米国政界との関係を、ジョージ・H・W・ブッシュ(父ブッシュ)とのCIAがらみの関係や、米国の統一教会信者が、2000年の大統領選で窮地のジョージ・W・ブッシュ(子ブッシュ)候補を支援した実例から語り始める。
そして歴史を振り返り、そもそも文氏の資金源が「世界で最も裕福なファシスト」と自称した日本の右翼の大物・笹川良一氏だったと指摘。第二次大戦後ともに戦争犯罪人として投獄されていた笹川氏と児玉誉士夫氏を釈放させたのが、米中央情報局(CIA)であること。さらに統一教会は、CIAが設立した韓国中央情報局(KCIA)が作った組織である、というつながりが明かされる。
1960年代初頭には、文氏、笹川氏、児玉氏の3名が「アジア人民反共産主義者連盟」をKCIAの援助で結成。その後、連盟は「世界反共連盟」(WACL)に拡大した。WACLは後に、レーガン政権の政治スキャンダル、イラン・コントラ疑惑(※)で暗躍する。
※イラン・コントラ疑惑:シーア派テロリストに捕らえられた米国人解放のため、レーガン政権がイランと裏取引して同国へ武器を輸出、その代金をニカラグアの反共ゲリラ「コントラ」支援に流用したことが1986年発覚した。
文氏はKCIAと協力して、アイゼンハワー、トルーマン両元大統領ともつながりを持った上、1969年、ベトナム戦争推進団体「フリーダム・リーダーシップ財団」を設立、米政府に働きかけた。1970年代に韓国人実業家の朴東宣がKCIAと連携して、韓国からの米軍撤退を阻んだ「コリアゲート事件」では、統一教会信者が米国議員にロビー活動を行っている。
さらに文氏は1980年代のレーガン政権で影響力を拡大。元CIA長官のブッシュ(父)副大統領と文氏は、ボリビアの軍事クーデターに協力して麻薬国家樹立までしている。こうした密接な関係が、ブッシュ(子)候補の大統領選支援にまでつながる。
自民党が統一教会にひれ伏すのは、日本にマウントを取り続けている強大な米権力と、統一教会を必要とする世界の反共ファシスト・ネットワークとの強い結びつきへの畏怖、あるいは共感や同化によるものと考えられる。
ただしFree Pressの本記事では、文氏と極めて近しく、日本での統一教会や勝共連合の設立に深く関わった、安倍元総理の祖父、岸信介元総理の存在が消されている。それは一体なぜか?
詳しくは記事本文を御覧いただきたい!
▲米ネバダ州ラスベガスで講演する文鮮明(2010年)。(Wikipedia、David Roberts、Sun Myung Moon speaks, Las Vegas, NV, USA on April 4, 2010)
有田芳生氏の爆弾発言「統一教会摘発断念の理由は『政治の力』と警察幹部が証言」!
ジャーナリストの有田芳生氏が、統一教会の政治力について、2022年7月18日『羽鳥慎一モーニングショー』で爆弾発言をした。
「(前略)オウム事件から10年経って、池袋で警視庁の幹部2人と話をしたときに、10年経って、今だから言えることを教えてくれって聞いたんです。『何でオウムの次は統一教会だって言ったのに、ダメだったんですか?』って。
一言です。『政治の力だった』。圧力。
それで今にきているんですよ」
「オウムの次は統一教会を摘発する」と語っていた警視庁幹部が、政治力で摘発を断念して今に至っていることが、はっきりと証言されている。
統一教会の信者数は自称56万人だが、批判報道や献金疲れで退会し、約6万人に減少説も!
現在の統一教会(世界平和統一家庭連合)の日本での信者の数は、公益財団法人国際宗教研究所宗教情報リサーチセンターによれば、2015年時点で56万人とされている。この数字の出典は統一教会である。
- 世界平和統一家庭連合のデータベース(宗教情報リサーチセンター、2015年)
- 世界平和統一家庭連合(Wikipedia、2022年7月19日閲覧)
参院選で支援受けた井上義行氏の得票踏まえると実数6万から10万人!? しかし10万人では自民党に強い影響力を持てない!
週刊文春7月21日号は、統一教会関係者の証言として「(前略)統一教会は全国比例で10万票を持っているとされ、参院選前には、関係者に動員がかけられます」という証言を伝えている。
参院選の最中にIWJが、統一教会の支部の集会で幹部から「すでに信徒」と紹介されたことを報じた、自民党参議院議員で、安倍元総理の首相補佐官もつとめた井上義行氏は、この夏の参議院選挙で、全国比例で出馬し当選した。「すでに信徒」と紹介された井上氏が統一教会の支援を受けたのは明らかだ。
▲井上義行候補(右)を紹介する世界平和統一家庭連合(旧統一教会)幹部(2022年7月6日撮影、横田一氏提供)
その井上氏の得票数は、16万5062票だった。
16万票という数は、週刊文春の伝える統一教会関係者の証言の信者票10万票という数字に近いものだ。
ここから判断して、統一教会の実際の信者の数は、6万人から10万人程度と考えることができる。
仮に、信者10万人として、その数では、比例で井上参議院議員一人を当選させるのがやっとだろう。選挙区で、票の足りない候補に分配することがあっても、その程度では、自民党に対して強い政治的・支配的な影響力は持ちえない。
たとえば、創価学会の信者票は、昨年の衆院選から100万票近く減らしたとはいえ、618万票もあり、統一教会の信者票とは桁が違う。
統一教会の自民党に対する政治力の源泉は米国にある、との仮説! 裏付けるFree Press記事を全訳!
では、統一教会の自民党に対する政治力の源泉は、どこにあるのだろうか?
一つは、ジャーナリストの有田氏が指摘するように、選挙運動員や公設・私設秘書の提供というマンパワーの提供にあるのは間違いないだろう。
しかし、それだけで、自民党が、警察に摘発を止めるよう圧力をかけたり、統一教会の圧力で「子ども庁」から「子ども家庭庁」へ名称を変更したり、それまで承認していなかった統一教会から世界平和統一家庭連合への名称変更を安倍政権時代に突如変更したり、改憲賛成や夫婦別姓反対、同性婚反対など、統一教会の主張する政策をまるごと自民党が取り入れたりする、などということがありえるだろうか。
まるで、自民党は、統一教会を恐れ、ひれ伏しているようにみえる。
ここで、一つの仮説が考えられる。それは、統一教会が米国の権力中枢に、その資金力で食い込んでいる、というものだ。
つまり、自民党が統一教会のほぼ言いなりなのは、統一教会の背後に存在する米国の権力中枢を恐れているから、という仮説である。
この仮説を裏付ける記事が、統一教会の創立者、文鮮明氏が亡くなった2012年に、Free Pressというメディアから出ている。
Free Pressは、1970年10月のオハイオ州立大学の反戦運動に起源を持ち、コロンバス現代ジャーナリズム研究所(CICJ)が運営する非営利団体である。
ボブ・フィトラキス記者が執筆した2012年9月4日のFree Pressの記事は、「カルト・リーダーでCIAアセット(スパイ)、ブッシュ・ファミリーの友人の文師死す」というタイトルの追悼記事だ。
以下に、全文を仮訳する。
統一教会信者が、米大統領選で窮地のブッシュ(子)候補を支援!
「文鮮明の死が、米国の安全保障産業複合体の歴史の中で、最も奇妙な章の一つを終わらせることを望む。自称『救世主』の彼は、カール・アームス(Kahr Arms)を含む数多くの企業を所有し、キリスト教の救世主を天国に連れて行くために、死後もイエスの結婚式を取り仕切ったと主張したが、結局はジョージ・ハーバート・ウォーカー・ブッシュ(父ブッシュ)のようなCIAの友人のための米国での隠れ蓑であった。
ムーンは1982年にワシントン・タイムズ紙を設立し、ワシントン・ポスト紙は2012年9月3日月曜日に、92歳で亡くなった彼の死後、『月の暗黒面(「狂気」を意味する)』について一切言及することを避けた。2000年の初めにジョージ・W・ブッシュがニューハンプシャーで失速した時、サウスカロライナでその救援に来たのは、文の影のカルト的な右翼ネットワークであった。
文氏の勢力は、ムーニーズと呼ばれるゾンビのような信者を州内に蔓延させ、予備選での敗北を二桁の勝利に変えるのに貢献した。ワシントン・ポスト紙が報じたように、『さまざまな保守派グループが、テレホンバンク、ラジオ広告、独自の郵便物などでブッシュのメッセージを強化するようになった』のである。
一方、文のワシントン・タイムズは、『右へ行き過ぎたという主張をブッシュは嘲笑う』という見出しを掲げた。ブッシュ一族と文師の奇妙な、ほとんど信じられないような政治的同盟は、米国の国内政治へのCIAの関与を示す汚い小さな秘密の一つである」
文鮮明の資金源となる戦争犯罪人・笹川良一と児玉誉士夫は、米軍への情報提供と引き換えにCIAが巣鴨プリズンから釈放!!
Free Pressの記事は、続く。
「文師とムーニーズの歴史的重要性を理解するためには、1992年のフロントラインの調査報告で、文氏の遠く離れた世界の宗教・ビジネスの帝国の背後にある重要な資金源として特定された笹川良一氏から始めなければならない。笹川はタイム誌に『世界で最も裕福なファシスト』と自慢していた。
1930年代、笹川は日本の代表的なファシストの一人であった。1500人の私兵を組織し、20機の戦闘機を装備していた。彼の信奉者は日本版ムッソリーニの『黒シャツ隊』であった。笹川は日本を第二次世界大戦に導いた重要人物であり、『死刑囚でないA級戦犯』であった。第二次世界大戦後、笹川は戦争犯罪の罪で捕らえられ投獄された。
▲笹川良一氏と児玉誉士夫氏が、A級戦犯として投獄された巣鴨プリズン(1945年撮影)(Wikipedia、Sugamo Prison)
米国の資料によると、笹川は、もう一人の戦争犯罪人、児玉誉士夫(日本の組織犯罪シンジケートであるヤクザの有力者)とともに突然釈放された(同じくA級戦犯だった、政治家・岸信介氏も、東條英機ら仲間が首を吊られた当日、釈放された)。彼らは、国家安全保障法が戦略情報局(OSS)の後継としてCIAを設立した1年後の1948年に解放された。
1995年1月、日本の共同通信社は、児玉氏が解放されたのは、その2ヶ月前に米軍情報部と情報提供者としての役割を果たすことで合意していたことを示す文書を公開した。機密解除された文書は、児玉氏の釈放とCIAを結びつけている。
第二次世界大戦中の児玉の活動は、米軍の防諜記録によると、『中国の原材料を組織的に略奪』し、ヘロイン、銃、タングステン、金、工業用ダイヤモンド、ラジウムなどを扱っていたという。笹川氏と児玉氏のCIAとのつながりは、文師との関係で繰り返し出てくるテーマである」
文鮮明は賄賂、銀行詐欺、違法なキックバック、武器販売に関与!? 統一教会は、米CIA設立の韓国中央情報局(KCIA)が作った!?
「1997年(本文ママ、フレイザー報告書が発表されたのは1978年)、ドナルド・フレイザー下院議員は、文の教団に対する調査を開始した。444ページに及ぶ議会報告書は、賄賂、銀行詐欺、違法なキックバック、そして武器販売に文が関与していると主張した。この報告書は、ムーニーズ2万人の会員からなる統一教会が、韓国中央情報局(KCIA)によって作られたことを明らかにした。
ムーニーズたちは、米国の外交政策に影響を与える政治的道具として、KCIA長官のキム・チョンフィルと協力していたのである。米国CIAは、第二次世界大戦後にKCIAを設立した主要な機関である。文氏の組織は、米国の情報機関や韓国政府との関係を否定している」
※本記事は「note」でも御覧いただけます。テキストのみ単品購入も可能です。全編動画は会員様のみご視聴可能です
https://note.com/iwjnote/n/naf2811f6b14b
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文・笹川・児玉が「アジア人民反共産主義者連盟」をKCIAの援助で結成し、アジアの反共勢力統合! 「世界反共連盟」に拡大し、レーガン政権のイラン・コントラ疑惑で暗躍!
「韓国人である文氏と2人のファシストの日本人仲間である児玉と笹川は、1960年代初頭に、KCIAエージェントの援助を受けてアジア人民反共産主義者連盟を結成するために一緒に仕事をした。
この連盟は、日本の組織犯罪の資金と中国の蒋介石総統からの資金援助を利用したと言われている。連盟は、ファシストと右翼の軍国主義者をアジア全域の反共産主義勢力に統合することに力を注いだ。(※統一教会=国際勝共連合は、その始まりから、台湾の国民党と無関係ではなく、台湾有事となれば日本を巻き込む必然性があるのだといえる)
1964年、連盟の資金で米国に文のフリーダム・センターを設立した。児玉は、文の関連団体である『勝共連合』の最高顧問を務めていた。この団体は、文の韓国への金融投資を保護するためのパイプ役だった。笹川は『勝共連合』の会長を務めていた。
1966年、連盟は別のファシスト組織である反ボルシェビキ・ブロック・オブ・ネイションズと合併した。この合併により、世界反共連盟(WACL)が誕生した。
その後、1980年代になると、退役したジョン・シングラウブ少将が連盟の影から現れ、イラン・コントラ疑惑に巻き込まれた。シングラウブはWACL会長として、ニカラグアでサンディニスタに対抗するコントラ活動を支援するため、傭兵やその他の準軍事組織を参加させたのである。
▲ニカラグアでサンディニスタ政権に対抗するコントラの兵士(1985年1月2日)(Wikipedia、DIRECCION DE DIVULGACION Y PRENSA EJERCITO DE NICARAGUA、BLI en operación)
文のフリーダム・センターは、米国における連盟の本部として機能した。イラン・コントラ公聴会の間、連盟は『ナチの戦争犯罪者、ラテンアメリカの死の部隊のリーダー、北米の人種差別主義者、全大陸の反ユダヤ・ファシスト政治家の多国籍ネットワーク』として描写された」
文鮮明はアイゼンハワー、トルーマン両元大統領ともつながり、コリアゲート事件でロビー活動!!
「KCIAと協力して、文は1965年に初めて米国を訪れ、ドワイト・D・アイゼンハワー元大統領に謁見するという驚くべき結果を得た。アイゼンハワー元大統領とトルーマン元大統領は、文氏が設立した韓国文化自由財団のレターヘッドに名前を連ねている。1969年、文は笹川と共同でベトナム戦争推進団体『フリーダム・リーダーシップ財団』を設立し、米国政府への働きかけを行った。
▲ハリー・S・トルーマン第33代米大統領(Wikipedia、National Archives and Records Administration. Office of Presidential Libraries. Harry S. Truman Library.Harry S.Truman)
1970年代、文はいわゆるコリアゲート事件で悪名を馳せた。統一教会の女性信者たちは、ムーニーズが借りたワシントン・ヒルトン・ホテルのスイートルームで、『ロビー活動』した人々の機密ファイルを保管しつつ、米国の議員たちを接待し、水平的なロビー活動を行ったとして告発されたのである。
米上院は、文の『米国の外交政策に影響を与えるKCIAの活動の一環として、米国の高官、ジャーナリスト、その他に対する計画的な贈収賄』に関する公聴会を開催した」
レーガン政権で影響力拡大!元CIA長官のブッシュ副大統領と文はボリビアで麻薬国家を樹立!
「フレイザー報告書は、『国連でデモを行い、親韓国プロパガンダ・キャンペーンを行うためにKCIAから文に資金提供があった』ことを文書化した。フレイザー報告書の議会調査官は、『我々は、少なくとも当時の米国における彼ら(ムーニーズ)の主要な関心は、まったく宗教ではなく、政治であり、それは権力・影響・権威を得る試みであったと判断する』と述べている。
1980年にロナルド・レーガンが大統領選に勝利した後、文の政治的影響力は飛躍的に増大した。
元CIA長官のジョージ・ブッシュ副大統領は、レーガンの就任式に文をゲストとして招いた。ブッシュ副大統領と文は、南米の裏社会と深いつながりがあった。1980年、ボリビアで起きた右翼の軍事クーデターに協力し、同地域で最初の麻薬国家を樹立したのである」
自民党が統一教会にひれ伏すのは、米権力と世界の反共ファシスト・ネットワークとの強い結びつきから!
ここまでが、前半である。後半は別途、掲載の予定だ。
どうだろうか。
Free Pressのボブ・フィトラキス記者の記事には、驚かされる。
統一教会は、世界の反共ネットワークを束ねるような位置にあり、米国での活動の中心が、文鮮明の「フリーダム・センター」や「フリーダム・リーダーシップ財団」であることが明らかとなっている。
そして、文鮮明によるG.W.ブッシュ(子ブッシュ)の大統領選挙への介入、そして、ブッシュ副大統領(父ブッシュ、当時)とともに、ボリビアで麻薬国家の樹立にさえ関与しているのだ。
統一教会が、レーガン大統領以降、米国の権力中枢、とくに、共和党と結びつきを強めてきたことが示唆されている。
そればかりか、南米の麻薬ビジネスへの関与さえ疑われる。仮に統一教会が麻薬ビジネスを裏社会で行っているとしたら、非常に潤沢な資金を持っていることになり、その資金が、さらに、米国の権力中枢への政治的な関与に使われている可能性も考えられる。
統一教会は、霊感商法や巨額献金で多くの日本の幾多の家庭を破産と崩壊に追い込んできたばかりではなく、米国を中心とした、世界の巨悪と結びついているのだ。
自民党が統一教会を恐れひれ伏すのは、こうした米国の権力を中心とした世界の反共ファシスト・ネットワークと強い結びつきがあるからだと考えられる。
本記事の欠点は、岸信介元総理の存在が消えている点!! それはなぜか?
ただ、このボブ・フィトラキス記者の記事には、一つ、欠点がある。それは岸信介元総理の存在がきれいに消えている点だ。
文鮮明と岸氏が旧知の仲だった点や、統一教会の日本布教の拠点が岸信介元総理の渋谷南平台の住所だったという点に、言及がないのだ。自民党清和会と統一教会は、その始まりから、一体だった。
この日本の自民党と統一教会の一体性は、恐らく、意図的に、書かれていないのだ。この記事が書かれた2012年当時、岸元総理の作った清和会や、その孫にあたる安倍晋三総理が、現存し、日本の権力の中枢の座に座っていたからかもしれない。
※「ANPO」の中で、「CIA秘録」の著者のティム・ワイナーが、岸について異例のことに、「ファイルがない」と言及している。
※これは日刊IWJガイド2022.7.20号~No.3597号に掲載された記事に8月20日時点の情報を加えて加筆・修正したものです。