2022年4月8日、午後2時から、東京都千代田区の司法記者クラブにて、税金私物化を許さない市民の会、検察庁法改正に反対する会、森友学園問題を考える会の3団体の共催により、「東北新社」接待問題不起訴処分に関する審査申し立て後の記者会見が開催された。
市民の会等は、2021年4月9日、総務省幹部らが東北新社から接待を受けていた問題で、収賄側として菅義偉前総理、山田真貴子・前内閣広報官ら8人、贈賄側として、菅前総理の長男で東北新社の前統括部長・菅正剛氏ら4人の計12名を贈収賄罪で東京地検特捜部に刑事告発した。
しかし、2022年3月29日、東京地検の山口修一郎・検察官検事は、12人全員を不起訴処分とした。菅前総理は「嫌疑なし」、菅正剛氏は「嫌疑不十分」だった。
市民の会等は、この地検の不起訴処分を不当とし、4月8日、東京検察審査会に審査を申し立てた。
検察庁法改正に反対する会の岩田薫氏は、申し立ての理由について次のように述べた。
「菅(義偉)氏に関しては、当時官房長官でしたので、監督する立場にある。しかも、息子が東北新社にいたという立場ですので、癒着は明らかです。
ですから、『嫌疑なし』で終わらせてしまったことは納得できないということを今回の審査申し立て書に書いております。
特に、疑惑の『外資規制違反』の時に担当官であった人物が1万円から4万円の接待を受けたということに対して、処分なし。(中略)
なぜこのことが刑事事件として裁かれないのか、ということが私たちは納得できないので、くじで選ばれた市民からなる検察審査会に期待したい」。
また、検察庁法改正に反対する会の草野智矢氏は、会見に参加した記者たちに次のように訴えた。
「金額の多寡によらず、悪いものは悪い。そして、それが市民感覚だと思うんですね。
記者の皆さん、ぜひジャーナリストとしてのプライドを持って、書いて頂きたい。こんなことが通っていいのか?(中略)
特に最近は、多くのメディアが権力に寄り添い、権力にすり寄って、自分だけ甘い汁を吸おうとするような、書いても、上のデスクに消されちゃうということが多々あるので、皆さんの良心に訴えます」。
記者会見の詳細については、ぜひ全編動画を御覧頂きたい。