総務省広報室長がIWJ記者に「地元メディアが『大阪都構想』で質問するので了解を」!? IWJ「大臣は都構想が大阪府民・市民にメリットあるとお考えか?」に大臣は「イエス・ノーで答えるべき問題じゃない」~10.13 武田良太総務大臣 定例会見 2020.10.13

記事公開日:2020.10.13取材地: テキスト動画
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(取材・文: 木原匡康)

 10月13日午前10時40分から、武田良太総務大臣の定例会見が総務省で行われた。IWJが中継し、IWJ記者は、その是非を問う住民投票が12日に告示された「大阪都構想」に関する質問を行った。

 その前夜、総務省広報室からIWJに、質問内容を問い合わせる電話があった。質問内容を事前に探る、最近の各省庁に共通する動きである。総務省は質問の詳細を知ろうとしたが、電話を受けたIWJの編成担当者は、大阪都構想に関してとだけ回答した。

 13日当日朝、IWJ記者が総務省に向かっていると、記者の携帯に総務省広報室から電話があった。「10時に広報室長を訪ねてほしい」とのことである。理由を問うと、「質問者をあてる際に間違わないよう、顔合わせしておきたい」と言う。

 IWJ記者は総務省に着いて、中継機材のセッティングをした後、広報室を訪ねた。すると広報室長は「今日は大阪の地元メディアが大阪都構想に関して質問し、地元に報告する予定なので、了解いただきたい」と言うのである。単なる顔合わせではなかった。

 IWJ記者が「地元メディアの質問にかぶらない質問なら問題ないのか」と聞くと、「それは構わないが、地元メディアの質問で、大臣は大方のことを答えてしまうだろう」という回答だった。地元メディアとはどこかを聞くと、MBS(毎日放送)とのことである。

 大臣会見が始まり、質疑応答の中で毎日放送の記者が質問した。

毎日放送記者「昨日、大阪都構想の住民投票が公示されました。二重行政の解消であったり、24区が4区になるといったことで、いろいろな争点があるかと思うんですけれども、大臣の受け止めと、今後にこういった議論がなされるとよいのではないかという期待がありましたら、教えていただけますでしょうか?」

武田大臣「こうした一連の動きがですね、まさに二重行政の解消だとか、行政サービスの拡充につながることは期待していきたいと思いますけれど、あくまでもこれは大阪府民、地元の方がお決めになる判断なわけですけども、ぜひ地元の皆様方には、これを決断するにあたって、都構想はどういう影響を与えるか等々についても十分理解した上で、適切な判断をしていただきたいと、このように思います」

 司会が「あと一問くらいにしていただきたいのですが」と言い、IWJ記者は手を挙げたが他社が指名された。その質疑応答のあとでIWJ記者が再度手を挙げると、今度はあてられた。

IWJ記者「先ほどの都構想の件で追加的にうかがいたいんです。大阪都構想の目的は『二重行政の解消』と言われますが、市民プール、スポーツセンター、老人福祉センター、子育てプラザなどの大幅な削減が掲げられる一方で、特別区を設置することで、15年間で1300億円もかかるとされており、効果は疑問視されているという声もございます。

 そのうえ、松井一郎大阪市長は、大阪市議会で『大阪の成長を阻害し、現在も存在して大阪市を廃止しなければならない二重行政とは何か』との質問に対して、『吉村知事と意思疎通ができているから、今二重行政はない。人間関係によって解消できている』と答弁されております。

 こういった点から考えると、大阪都構想に必然性はないと考えられます。そのため、一度は住民投票で否決されたわけです。それにもかかわらず、再度の住民投票を行う意味はないと考えられるんですけれども。

 総務大臣は、大阪都構想実現が、大阪府民・市民にとってメリットがあるとお考えでしょうか? イエス・ノーでお答えいただけると幸いです」

 武田総務大臣は、ややいらだったような様子で答えた。

武田大臣「イエス・ノーで答えるべき問題じゃないと思いますよ。10月1日(ママ)に告示を受けた、今から投票を迎える段階で、そうした軽率なコメントは差し控えさせていただきたいところです」

■全編動画

  • 日時 2020年10月13日(火)10:40~
  • 場所 総務省 会見室(東京都千代田区)

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