IWJ記者の「PCR検査を全国民へ」の問いかけに、田村厚労大臣「民主主義・自由主義国家の日本で、国民の皆さまを無理やり連れてきて一人ずつ、検査させることはできない」!?~2.16田村憲久 厚生労働大臣 定例会見 2021.2.16

記事公開日:2021.2.16取材地: テキスト動画
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(取材・文、浜本信貴)

 2021年2月16日(火)、午後9時10分頃より、東京・厚生労働省にて、田村憲久 厚生労働大臣の定例会見が行われた。

 冒頭、田村大臣より、国内での新型コロナウイルスワクチン接種について、以下のように報告があった。

 「厚生科学審議会にて、新型コロナウイルスにかかる臨時の予防接種を指示することについて了承が得られたこと。16歳以上を対象に、すでに承認されているファイザー社のワクチンにより接種を行い、実施期間は、2月17日から令和4年2月28日までとなる。

 接種の『努力義務』については、データが少ないため、『妊婦』には適用しない。本日(2月16日)、関係政・省令を交付するほか、速やかな接種開始への指示が各自治体に発出され、まず、17日から医療従事者向けの先行接種が始まることになる」

 報告に続いて、田村大臣と各社記者との質疑応答となった。IWJ記者は、ワクチンとPCR検査に関して、次のように質問した。

 「新型コロナウイルス感染症の『無症状者からの感染』が、感染全体の約6割に上るという衝撃的な研究結果が、米国医師会の査読付き総合医学ジャーナル『JAMA Network Open』に、米国CDC(疾病管理予防センター)の研究者たちの論文として1月7日付で発表されました。

 これは、ワクチン接種によって、無症状感染者の感染力を抑制できるかどうかまだわからない、という事実と突き合わせると、さらに深刻です。

 つまり、この研究の知見は、新型コロナウイルス感染症では、症状のある人だけが検査を受け、陽性が判明した時点で隔離するという方法では、新型コロナの感染拡大を食い止めることができないことをはっきりと示しています。

 この重要な研究結果が1月に米国の権威ある医学専門誌に掲載されているにも関わらず、日本ではまったく顧みられている様子がありません。

 さらに、ワクチンが変異株には効かない可能性も判明しました。アストラゼネカ社のワクチンの南アフリカ変異株への有効性について、南アフリカ政府が公式に効き目がないと判断し接種を見送っており、ビオンテック/ファイザー社は、変異株自体に対する試験結果をいまだに公表していません。

 これらの点について、国立感染症研究所の脇田隆字(わきたたかじ)所長は、2月11日のオンラインブリーフィングでIWJ記者の質問に対して、『変異株に対する臨床試験はできていないので、「本当に効くのでしょうか」というのは、我々も知りたいところです。「ワクチンが感染力を持った無症状感染者を抑制できるかどうか不明」は、おっしゃるとおりですね。「流行を本当に抑えられるかについてはデータがない」も、そのとおりだと思いますね』と回答されています。

 したがって、ワクチンを打つだけでなく、無症状者を含めた全員検査によって、隠された陽性患者を発見して、隔離することなくしては、感染拡大の防止は不可能なことが、明らかです。

 もし東京五輪を本当に決行するのであれば、ワクチンだけではなく、PCR検査の全国民を対象とする、さらなる拡大が必須と考えられます。この問題について、大臣はどのようにお考えですか?」

 この質問に対し、田村大臣は、以下のとおり回答した。

 「まず、変異株に関しては、ご承知のとおり、日本では今、スクリーニングを徐々に広げているが、まだ全国で一定程度見られるが、圧倒的に今までのウイルスのほうが多い。そういう意味では、日本の中で、今のワクチンというのは当然効果を示すことになると思う。

 変異株に対するワクチンについては、それぞれワクチンメーカーがそれに対応するものについて検討を始めるだろうと思う。
ですから、その速度にあわせて、まあ日本で、変異株がこれからどれくらいの速度で広がるか、我々はなるべく広がらないような形で、積極的疫学調査や水際対策など対応するが、それにあわせて次のワクチンが、本当に広がるようであれば、そういうものの供給等々、考えていくのはひとつの検討課題だと思う。

 それから、無症状者ですが、これも国会でも質されて、ワクチンで無症状だった場合どうするのか、という話は、国会でも質問を受けている。それに関しては、まあ、エビデンスがまだありませんので、我々としてもまだ正確なお答えはできません。

 ですが、無症状者の方々が一定程度、他の方にうつしているということは、今までも、それは我々もわかってきていることで、無症状者であろうと有症状者であろうと、感染拡大、感染をさせるような行為、感染するような生活様式はなるべく避けてくださということですので、ワクチン打ったからって、お酒飲んで、騒いでというのはやめてくださいと。

 これはもう、ワクチン打っても、打たなくても同じです、ということはお願いさせていただいている。すべての国民に、無症状者も含めて、検査をやる、それができれば一番早いと思います。

 そのかわり、無症状でも感染者であるとわかった場合、隔離、というか、療養いただかなければならないので、そのための場所をつくらないといけない。

 でも、一番の問題は、日本の国、民主主義国家、自由主義国家でそんなことできない。国民の皆さまを無理やり連れてきて、一人ずつ、嫌だって言ってんのに、検査させるということはできない」

 IWJ記者の質問に対する田村大臣の回答の詳細については、全編動画にて御覧ください。

■全編動画

  • 日時 2021年2月16日(火)9:10~
  • 場所 厚生労働省 記者会見室(東京都千代田区)

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