「日本は集団的自衛権を行使できない」というこれまでの憲法解釈を見直すための報告書を、安倍総理の私的諮問機関である安保法制懇(安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会)が、安倍総理に提出する見通しとなった。日本を「戦争できる国」にしようとする安倍政権に「No」を突き付けるため、5月12日、火炎瓶テツ氏らが総理官邸前で抗議集会を開いた。
(取材・記事:IWJ原佑介/記事構成:IWJ平山茂樹)
「日本は集団的自衛権を行使できない」というこれまでの憲法解釈を見直すための報告書を、安倍総理の私的諮問機関である安保法制懇(安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会)が、安倍総理に提出する見通しとなった。日本を「戦争できる国」にしようとする安倍政権に「No」を突き付けるため、5月12日、火炎瓶テツ氏らが総理官邸前で抗議集会を開いた。
■ハイライト
火炎瓶テツ氏は、産経新聞が記事内で「政府の有識者会議『安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会』」と記載していることを挙げ(※)、「安保法制懇は安倍総理の私的諮問機関であって、政府の有識者会議ではない」と否定する。
「法的根拠のない報告書によって政府方針が決められようとしている。そこで憲法の解釈を変え、運用を変える。そんなことが、私的懇談会という『お友達機関』によってやられようとしている。これをちゃんと報道をしろ」と、国会記者会館に向けてスピーチをした。
解釈改憲による集団的自衛権の行使容認に反対の立場を取る元内閣法制局長官の阪田雅裕氏は、2013年9月18日に行われた岩上安身によるインタビューの中で、「安保法制懇のメンバーは、外交の専門家ばかりで、法律の専門家がいない」と述べ、その不備を指摘していた。
この日、解釈改憲による集団的自衛権行使容認に反対の声をあげた火炎瓶テツ氏。これまで、原発、TPP、ACTA、特定秘密保護法など、「マルチイシュー」について声をあげてきた同氏だが、集団的自衛権もまた、新たな「イシュー」の中のひとつに加わったかっこうだ。
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