─ 最後まで国民の声を無視し続けてきた政府 ─
政府は11日、午前中に開かれた閣議の中で、「子ども・被災者支援法」の基本方針を決定した。
これを受けて、12時15分から、法律の制定に関わってきた被災当事者や支援者が記者会見を開き、骨抜きの基本方針に強く抗議。今後も、法律に基づいた基本方針の見直しを求めていく粘り強い姿勢を見せた。
(IWJ・ぎぎまき)
─ 最後まで国民の声を無視し続けてきた政府 ─
政府は11日、午前中に開かれた閣議の中で、「子ども・被災者支援法」の基本方針を決定した。
これを受けて、12時15分から、法律の制定に関わってきた被災当事者や支援者が記者会見を開き、骨抜きの基本方針に強く抗議。今後も、法律に基づいた基本方針の見直しを求めていく粘り強い姿勢を見せた。
■ハイライト
8月30日に示された基本方針案に対し4900件のパブコメが寄せられたが、復興庁は国民の意見を公表しないまま、微細な文言修正を加えたのみの修正案を提出。国民の意見を反映していない基本方針が閣議決定されたことは、「今後、違法性が問われかねない」と指摘する声もある。
記者会見に出席したSAFLANの河崎健一郎弁護士は、「基本方針には市民の要望の99%は反映されていない。明文の規定に書いてあること、立法の過程で審議されたこともほとんど反映されてない。これから施策を実施していく段階で、法律に書かれていることを参照するのは政府の責務。法律を一つの武器として闘っていく」と、今後も基本方針の改善を求めていく姿勢を見せた。
静岡県に自主避難中の長谷川克己氏は、「私たちを振り切るかのごとく、政府は閣議決定までこぎつけた。国民を守るのは為政者の責任。それが成し遂げられなければ、身を退くことはできない」と、悔しさを滲ませながら訴えた。
復興庁は閣議決定と同じ日、ホームページ上でパブコメとそれに対する見解を発表。記者会見中にそれを知ったFoE Japanの満田夏花氏は、「(閣議決定後にパブコメを公表したことは)反論する機会が与えられなかったということ。非常にアンフェアだ。強く抗議する」とコメントを残した。