早稲田大学現代中国研究所所長で、『日中対立~習近平の中国をよむ』(ちくま新書、2013.06)、『中華人民共和国史』(岩波新書、2013.08)などの著書がある天児慧氏に岩上安身がインタビューを行った。9月14日(土)に、IWJと香港フェニックスネットが共同配信を行う「日中時事討論会」の開催を控えてのもの。
日本を抜き、世界第2位の経済大国へと急成長を遂げた中国。その中国がアメリカと覇を競っているかといえば、そうではない、と天児氏は指摘する。「中国の指導者たちは、非常に慎重に戦略を練っています。それは、米ソ対立のような構図を作らない、ということです」。
天児氏は、鄧小平が使った「韜光養晦」(とうこうようかい)という言葉を紹介する。国力が整わないうちは、国際社会で目立つことをせず、じっくりと力を蓄えておくという戦略だ。習近平をはじめとする中国指導部はこの考え方を踏襲し、アメリカと敵対関係にならないような外交戦略を取っているのだと天児氏は分析した。
※9月11日12時半より収録したインタビューを、12日19時より配信しました。