┏━━【目次】━━━━
┠■はじめに~<本日の岩上安身によるインタビュー>ノルドストリーム爆破事件の教訓、米国は誠実な同盟国と言えるのか?「自国の国益のためには同盟国の利益をも犠牲にする」国際政治の厳しい現実に日本も目を向けよ!~本日午後3時半から岩上安身による経済産業研究所コンサルティングフェロー・藤和彦氏インタビューをフルオープンで生配信します!
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┠■本日【IWJ号外】を発行します! シーモア・ハーシュ氏の続報の第2弾!「隠蔽」を仮訳! 副題は「ノルドストリーム・パイプライン破壊の責任を隠し続けるバイデン政権」! 情報操作が成功するのは、その受け手が、「望ましくない真実を矮小化したり、置き換えたりできるストーリーを必死に求めている場合だけ」! 捏造記事を書いた『ニューヨーク・タイムズ』の記者たちは見事にこの条件にあてはまった!
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┠■IWJは創業以来、最大の経済的危機です! 3月27日までの27日間でいただいた3月のご寄付は、137万4400円と月間目標の35%でした! ご寄付をお寄せいただいた皆さまありがとうございました! しかし、3月の月間目標までには残り3日で残り65%、252万円以上が必要です! 毎月、累積赤字が増え続けている状況で、第13期の7ヶ月間の累積の不足分は1655万4500円となりました! 3月こそは少なくとも月間目標額390万円を達成できますよう、また累積の不足分を少しでも減らせますよう、緊急のご支援・ご寄付・カンパのほど、どうぞよろしくお願いします!
┃
┠■【中継番組表】
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┠■<IWJ取材報告>統一教会との戦いはまだまだ終わってはいない! 山口広弁護士「正義の歯車はゆっくりだが回り始めた。止めることがあってはならない」と、統一教会解散へ向け監視を訴え!~3.18 全国弁連東京集会―内容:二世問題、政治と統一教会の癒着、特に地方政治についてなど
┃
┠■<岩上安身『あらかじめ裏切られた革命』復刻連載(その45)>第三部 権力のはらわた「第八章 塗りかえられたレーニンの肖像 ―一九九一年九月、九三年二月―」(part4)
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┠■IWJ書店新刊入荷! ジャーナリスト田崎基氏の直筆サイン入り!!『ルポ 特殊詐欺』を10冊限定で、IWJ書店から販売いたします!
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┠■【インターン(短期の方は無給実働なし研修見学のみ・中長期希望の方は実働、報酬あり)募集】IWJでは、テキスト班・パワポ作成担当班・動画班・WEB班など各部署で、ご本人の希望と適性を見た上での部署で、春休み期間中に研修したり、働いていただいたりするインターンを募集しています。
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■はじめに~<本日の岩上安身によるインタビュー>ノルドストリーム爆破事件の教訓、米国は誠実な同盟国と言えるのか?「自国の国益のためには同盟国の利益をも犠牲にする」国際政治の厳しい現実に日本も目を向けよ!~本日午後3時半から岩上安身による経済産業研究所コンサルティングフェロー・藤和彦氏インタビューをフルオープンで生配信します!
おはようございます。IWJ編集部です。
岩上安身は、本日午後3時30分から、経済産業研究所コンサルティングフェローで現役の経済産業省キャリア官僚の藤和彦氏へのインタビューを行います。インタビューはYouTubeで、フルオープンで生配信いたします。
藤氏は、1960年生まれ。1984年に通商産業省に入省後、JETRO研修生として1991年からドイツに留学、1998年には石油公団へ出向されました。石油公団での経験を通して、エネルギー資源の問題に精通されています。
また、2003年には内閣官房へ出向、内閣情報調査室内閣参事官、内閣情報分析官をされました。外交・安全保障分野への知識と見識は、この頃に培われたものと思われます。
前回、2022年7月21日に行われたインタビューでは、ウクライナ紛争をめぐるウクライナの原発へのミサイル攻撃から、日本の原発政策への批判、ロシアから欧州と日本への天然ガス供給に関する見通し、米国の「代理戦争」としてのウクライナ紛争と、対米追従一辺倒の日本の危険性、ウクライナ政府の腐敗の実態などについておうかがいしました。
※「米国によるウクライナでの『代理戦争』モデルの失敗はアジアに有利」~岩上安身によるインタビュー 第1082回 ゲスト 現役経産官僚、経済産業研究所コンサルティングフェロー 藤和彦氏 2022.7.21
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/508888
前回のインタビューの後に、パイプライン「ノルドストリーム」の爆破事件が起こり、しかもその犯人は米国とノルウェーである、と暴露するシーモア・ハーシュ氏のスクープが世に出ました。
※How America Took Out The Nord Stream Pipeline(Seymour Hersh、2023年2月8日)
https://seymourhersh.substack.com/p/how-america-took-out-the-nord-stream
※【IWJ号外】ドイツとロシアを結ぶ天然ガスパイプライン・ノルドストリームを爆破したのは、米国だった! ピューリッツァー賞を受賞した米国の最も著名な独立調査報道ジャーナリスト、シーモア・ハーシュ氏が大スクープ! (その1) 2023.2.10
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/514010
※【IWJ号外】ドイツとロシアを結ぶ天然ガスパイプライン・ノルドストリームを爆破したのは、米国だった! 米国の著名なジャーナリスト、シーモア・ハーシュ氏が大スクープ!西側メディアは既読スルー!(その2) 2023.2.11
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/514032
※【IWJ号外】ドイツとロシアを結ぶ天然ガスパイプライン・ノルドストリームを爆破したのは、米国だった! ピューリッツァー賞を受賞した米国の最も著名な独立調査報道ジャーナリスト、シーモア・ハーシュ氏が大スクープ!(その3) 2023.2.14
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/514069
※【IWJ号外】(最終回)ノルドストリームを爆破したのは米国! 大統領命令は無原罪!? 米国に正義も倫理も法の支配もなし! ピューリッツァー賞 ジャーナリスト、シーモア・ハーシュ氏が大スクープ! 2023.2.15
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/514104
藤和彦氏は、大きな衝撃を受けて、この問題について講談社の『マネー現代』に「『ロシアー欧州パイプライン』を破壊したのは“アメリカ”なのか!? ウクライナ戦争最大のミステリーにバイデンが焦る『ヤバすぎる事情』」と題して寄稿しています。
※「ロシアー欧州パイプライン」を破壊したのは“アメリカ”なのか!?ウクライナ戦争最大のミステリーにバイデンが焦る「ヤバすぎる事情」(講談社『マネー現代』、2023年3月15日)
https://gendai.media/articles/-/107420?imp=0
本日のインタビューでは、ノルドストリームを爆破したのは誰か、ウクライナ紛争が起きて以来、最大の問題をはらむ出来事と藤氏が重大視するこの事件についての真相に迫り、ドイツときわめて似た立場に立たされている、同じ米国のジュニア・パートナー(従属国的同盟国)の日本は、「他山の石」として、この事件をどう考えるべきか、お話をうかがいたいと思います。
詳しくは、ぜひ本日の生配信をご視聴ください。
仮に、その日の都合で観られなくても、会員になっていただければ、一般会員なら2ヶ月以内、見逃し配信を自由な時間に観られますし、サポート会員ならば、いつまでも、いつでも好きな時にコンテンツを無期限で視聴できます!
※会員のご登録はこちらからお願いします。
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php
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【IWJ_YouTube Live】15:30~
岩上安身による経済産業研究所 コンサルティングフェロー 藤和彦氏インタビュー
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured
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■本日【IWJ号外】を発行します! シーモア・ハーシュ氏の続報の第2弾!「隠蔽」を仮訳! 副題は「ノルドストリーム・パイプライン破壊の責任を隠し続けるバイデン政権」! 情報操作が成功するのは、その受け手が、「望ましくない真実を矮小化したり、置き換えたりできるストーリーを必死に求めている場合だけ」! 捏造記事を書いた『ニューヨーク・タイムズ』の記者たちは見事にこの条件にあてはまった!
米国のバイデン政権によるノルドストリーム爆破を暴露したシーモア・ハーシュ氏が、3月22日、自身のホームページで、このノルドストリーム爆破事件に対する米国政府の姿勢を痛烈に批判する新しい記事を公開しました。
記事のタイトルは、ずばり「隠蔽(THE COVER-UP)」です。
この記事には「ノルドストリーム・パイプライン破壊の責任を隠し続けるバイデン政権」という副題がつけられ、バイデン政権の背信的な体質と、見て見ぬふりをしているNATOや日本などの同盟国を痛烈に批判するものとなっています。
IWJは、ハーシュ氏の全テクストのうち公開された最初の4段落を全訳し、残りの有料部分は、論旨を抄訳する形でご紹介します。
今回は、その第2弾です。
「『ドイツに伝わったのは、米国諜報機関による完全な捏造で、あなたの話の信用を失墜させることが目的だった』と、私は米国諜報機関の関係者から聞かされた。CIAの情報操作のプロは、プロパガンダ作戦がうまくいくのは、受け取る側が、望ましくない真実を矮小化したり、置き換えたりできるストーリーを必死に求めている場合だけであることをよくわかっている」
ここで、ハーシュ氏は、非常に重要なことを述べています。情報操作が成功するのは、その受け手が、「望ましくない真実を矮小化したり、置き換えたりできるストーリーを必死に求めている場合だけ」だというのです。
苦い事実・真実を直視し、信じたくない、嘘であってくれ、と願うのは、危機的な状況に立ち至った人間の普遍的な心理です。そこまで見越して、ドイツ側のショックをやわらげ、彼らに受け入れやすい、代替のストーリーを米国は用意した、ということです。
まさに、『ニューヨーク・タイムズ』の記者たちは、この条件に見事にあてはまったと、ハーシュ氏は述べます。
続きは、ぜひ号外でお読みください! 会員登録をまだの方は、ぜひ、この機会に会員登録をお願いします!
会員へのご登録はこちらからお願いいたします。ぜひ、新規の会員となって、あるいは休会している方は再開して、御覧になってください!
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■IWJは創業以来、最大の経済的危機です! 3月27日までの27日間でいただいた3月のご寄付は、137万4400円と月間目標の35%でした! ご寄付をお寄せいただいた皆さまありがとうございました! しかし、3月の月間目標までには残り3日で残り65%、252万円以上が必要です! 毎月、累積赤字が増え続けている状況で、第13期の7ヶ月間の累積の不足分は1655万4500円となりました! 3月こそは少なくとも月間目標額390万円を達成できますよう、また累積の不足分を少しでも減らせますよう、緊急のご支援・ご寄付・カンパのほど、どうぞよろしくお願いします!
いつもIWJをご支援いただきまして、誠にありがとうございます。
IWJの第13期も半期の折り返しを過ぎ、この3月で8ヶ月目に入りました。
3月の1日から27日までの27日間でいただいたご寄付は、106件、137万4400円となっています。これは月間目標額390万円の35%にあたります。ご寄付をお寄せいただいた皆さま、まことにありがとうございます。
しかし、3月の月間目標額達成まで、あと65%、252万5600円が必要です! 毎月のように月間目標額を割り込む月が続き、3月の時点では、月間目標額を含め、第13期の累積不足額は1655万4500円となっております! ぜひ、皆さま、今月こそは、まずは月間目標額を達成できますよう、あと252万5600円のご寄付を、どうぞ緊急のご支援をお願いいたします!
その上でさらに、累積の不足額を少しでも削れるように、引き続き、どうぞご支援をお願いします!
IWJの内部留保も底を尽き、キャッシュフローが不足したため、私、岩上安身が、個人的な私財から、IWJにつなぎ融資をいたしました。
私がこれまでにIWJに貸し付けてまだ未返済の残高は約600万円。これにつなぎ融資1000万円と合計すると、IWJへの私の貸し付け残高は約1600万円にのぼります。
私の貯えなどたかがしれていますから、この先も同様の危機が続けば、私個人の貯えが尽きた時、その時点でIWJは倒れてしまいます。
皆さまにおかれましても、コロナ禍での経済的な打撃、そしてこのところの物価上昇に悩まされていることとお察しいたします。
しかし、ご寄付が急減してしまうと、たちまちIWJは活動していけなくなってしまいます。IWJの運営は会員の方々の会費(最近の流行語ではサブスク)とご寄付・カンパ(最近の用語でいえばドネーション)の両輪によって成り立っていますが、それが成り立たなくなってしまいます。
2023年、「新たな戦争前夜」を迎えて、私、岩上安身とIWJは、少しでも正確な情報を皆さまにお届けできるように、その結果として、日本が戦争突入という悲劇に見舞われないように、無謀な戦争を断固阻止するために全力で頑張ってゆきたいと思います。
先月、2月における、最も特筆すべきエポックメイキングな出来事は、ピューリッツァー賞を受賞した経歴をもつ、米国屈指の独立調査報道ジャーナリストであるシーモア・ハーシュ氏が、米国が、ノルウェーと協力し、ドイツとロシアを直接つなぐ天然ガスパイプライン・ノルドストリームを爆破したという驚愕のスクープを出したことでしょう。日本の新聞・テレビなどのメインストリームメディアは、一切このスクープを報じませんでした。
IWJは、全文の仮訳を進め、全4回を号外でお送りしました。
※【IWJ号外】ドイツとロシアを結ぶ天然ガスパイプライン・ノルドストリームを爆破したのは、米国だった! ピューリッツァー賞を受賞した米国の最も著名な独立調査報道ジャーナリスト、シーモア・ハーシュ氏が大スクープ!(その1~4)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e3%82%b7%e3%83%bc%e3%83%a2%e3%82%a2%e3%83%bb%e3%83%8f%e3%83%bc%e3%82%b7%e3%83%a5
私は、ロシア軍がウクライナに侵攻して1年となる2月24日の岸田総理会見で、ハーシュ氏のスクープについて岸田総理に直接、質問しました。
私が「日本政府は、このノルドストリーム爆破疑惑について、独自に検証や調査を行なっているのでしょうか?」と質問したのに対し、岸田総理は、「米政府は完全なるフィクションであるという評価をしております」「ノルウェー外務省もナンセンスと言っています」「多くの国においてこうした記事に関しては、否定的な評価がされている」とはぐらかし、日本政府・日本国総理としての判断を示しませんでした。
※【IWJ代表:岩上安身質問】ノルドストリーム爆破疑惑について、日本は独自に検証や調査を行なっているのか?岸田内閣総理大臣記者会見-令和5年2月24日(Movie IWJ)
https://www.youtube.com/watch?v=9uUrTxr_Mss
※はじめに~岩上安身が岸田総理に対して会見で質問!~(日刊IWJガイド、2023年2月25日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51926#idx-1
このウクライナ紛争は、米国主導の戦争です。
ハーシュ氏のスクープが事実であれば、米国は、同盟国のドイツも多額の出資をしたノルドストリーム・パイプラインを爆破し、ドイツとロシアの仲を引き裂き、ウクライナを戦場にして、欧州とロシアの友好的な関係を完全に破壊し、欧州に天然ガスと石油を高値で売りつけて市場を奪い取ったということになります。
つまり、米国は「敵国」のロシアだけでなく、米国の重要な同盟国であるはずのドイツにも大損害を与えた疑いがあるのです。これは同盟国への重大な背信であり、裏切りです。
IWJでは、独自のIWJ検証レポートで、ノルドストリームの建設の経緯から、完成したもののウクライナ紛争の勃発と制裁によって使用できなくなり、さらに爆破に至るまで、断続的に連載してお伝えしています。この経緯を知ると、ウクライナ紛争以前から、米国はノルドストリームの完成と開通を何としても阻みたいと思っていたという事実が明らかになります。
岸田文雄総理は、1月早々に昨年末閣議決定した「改定版安保3文書」を携えて訪米、バイデン大統領と会談し、日本の軍拡をバイデン大統領から賞賛されて岸田総理は鼻高々でした。
しかし国会での議論と承認がなされなくても、閣議決定し、米国からの承認があれば軍拡のアクセルを踏んでしまう岸田政権は、日本の主権を米国に丸投げしたも同然です。米国を守るために日本が代わりに犠牲となり、日本は米中の「代理戦争」の戦場とされてしまいます。
上記の24日の岸田総理会見で、私は、「米国は誠実な同盟国なのかどうか、疑いの出ている中、日本の安全保障を米国に丸ごと委ねていていいのか」、「有事の際の自衛隊の指揮権まで米国に渡してしまっていいのか」と問いました。
岸田総理は「自衛隊及び米軍は、各々独自の独立した指揮系統に従って行動をする、これはいうまでもないこと」などと、自衛隊の指揮権はあたかも米軍から独立して存在しているかのように述べました。
しかし、この総理の発言は、事実と異なります。従来の幕僚長を事実上廃止し、新たに米軍との「統合司令部」を設置する「安保3文書」の改定は、自衛隊を米軍の司令下におく「2軍」にしてしまうものです。
自衛隊が米軍と司令部を統合してしまい、自身で状況判断するための目と耳(情報衛星他)をもたず、独自に判断する頭(内閣に直結し、米国から独立した司令部)をもたない、そんな日本が、安全保障において、米軍から独立した主権をもつ、といくら岸田総理が口先だけで言っても、自衛隊のおかれたリアルな現実を国民に説明していることにはなりません。
2月28日、衆議院本会議は与党の賛成多数で、「安保3文書」の改定を踏まえ、防衛費を大幅増額した2023年度予算案を可決しました。過去最大の114兆3812億円に上る2023年予算案は、参議院が仮に可決せずとも、3月中に自動成立してしまいます。
日本は、このまま米国追従を続け、米国の単独一極覇権を支えるために、日本自らは世界最悪の財政危機に直面しているというのに、米国の要請に従って、軍拡という重い財政支出を重ねてゆくのはあまりに愚かではないでしょうか!?
そもそも日本が依存している米国は、誠実な、信頼に値する同盟国といえるのでしょうか!?
日本は、米国への依存から脱却をはかり、独立した主権国家として、そもそも「敵」を作らない、多極的な外交姿勢をめざすべきではないでしょうか?
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ゆうちょ銀行
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店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
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どうか、ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます!
岩上安身
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◆中継番組表◆
**2023.3.29 Wed.**
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。
【IWJ_YouTube Live】15:30~「岩上安身による経済産業研究所 コンサルティングフェロー 藤和彦氏インタビュー」
視聴URL:https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured
岩上安身による藤和彦氏インタビューを中継します。これまでIWJが報じてきた藤和彦氏関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E8%97%A4%E5%92%8C%E5%BD%A6
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◆中継番組表◆
**2023.3.30 Thu.**
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。
【IWJ・Ch5】12:00~「3.30 全国の税理士550人超がインボイス制度の中止を求める決起集会」
視聴URL:https://twitcasting.tv/iwj_ch5
「インボイス制度の中止を求める税理士の会」主催の集会を中継します。これまでIWJが報じてきたインボイス関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9C%E3%82%A4%E3%82%B9
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【IWJ・Ch5】15:00~「『3.30 全国の税理士550人超がインボイス制度の中止を求める決起集会』フリーランス当事者のオープンマイク街宣」
視聴URL:https://twitcasting.tv/iwj_ch5
「インボイス制度を考えるフリーランスの会」主催の街頭宣伝を中継します。これまでIWJが報じてきたインボイス関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9C%E3%82%A4%E3%82%B9
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◆昨日アップした記事はこちらです◆
「ウクライナは、自分が持ってるアセットをうまく使えば、ロシアと渡り合えたはず」 ~岩上安身によるインタビュー第1114回 ゲスト 独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構 調査課長 原田大輔氏 第4回
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/514875
<シリーズ特集! 福島第一原発事故から12年、進む事故への危機感と恐怖の記憶の風化! 他方、急激に高まる原発への武力攻撃リスク!>「低効果、遅すぎ、原発回帰、不透明」と「四拍子揃った」問題法案!~3.24 オンライン緊急記者会見:問題だらけの「GX推進法案」は廃案にすべき
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/514939
【IWJ号外】シーモア・ハーシュ氏の続報!「隠蔽」を仮訳! 副題は「ノルドストリーム・パイプライン破壊の責任を隠し続けるバイデン政権」! ワシントンとベルリンによれば爆破の真実が明らかになるには長い時間がかかる!? その間、真相の追求は捜査当局に任せて報道陣と市民は質問するな!?
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/515020
山口広弁護士「正義の歯車はゆっくりだが回り始めた。止めることがあってはならない」と、統一教会解散へ向け監視を訴え!~3.18 全国弁連東京集会―内容:二世問題、政治と統一教会の癒着、特に地方政治についてなど
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/514784
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■<IWJ取材報告>統一教会との戦いはまだまだ終わってはいない! 山口広弁護士「正義の歯車はゆっくりだが回り始めた。止めることがあってはならない」と、統一教会解散へ向け監視を訴え!~3.18 全国弁連東京集会―内容:二世問題、政治と統一教会の癒着、特に地方政治についてなど
3月18日午後1時より、東京都千代田区の主婦会館プラザエフにて、全国霊感商法対策弁護士連絡会(以降、全国弁連)の主催により、「全国弁連東京集会」が開催され、「二世問題」、「政治と統一教会の癒着(特に地方政治)」などについて、講演、および報告・議論が行われました。
冒頭、全国弁連・代表世話人の山口広弁護士が、以下の通り、今後の取り組みについて、具体的な方向性を示しました。
「昨年の7月8日の、あの決してあってはならない事件(安倍晋三元総理銃撃事件)からの8ヶ月、本当にこんな大変な事態になるとは、誰も予想していませんでした。
『不当寄付勧誘防止法(法人等による寄附の不当な勧誘の防止等に関する法律)』ができました。
岸田首相は、統一教会は宗教法人法にもとづいて、解散させるべきだと、国会で、国民に明言しました。そして、政治家は、統一教会と決別すべきだ、とも明言されました。
全国弁連は極めて不十分ですが、この法律を担当する消費者庁・河野(太郎)大臣に、法律施行後の統一教会の問題活動を、具体的事実を適示して、指摘して、新法三条一号に定められた『個人の自由な意思を抑圧し、寄付の勧誘を受ける個人が適切な判断をできない状態を作っている』ということを、具体的な事実をもって、消費者庁に通告したいと思っています。
そして、新法の六条にもとづいて、統一教会に対して、遵守すべき事項を示して、これに従うべき旨を勧告するよう求めます。これに従わない場合、その事実を公表して、報告するよう、統一教会に求めるよう、消費者庁に要求していきます。
その実施状況を見て、必要ならば、法律の改正を要求していきたいというふうに考えています。
また、文化庁は、人員を補充して、『宗教法人解散請求』に向けて、真摯にその請求を準備していると聞いています。
我々は、『正義の歯車はゆっくりだが、回り始めたら、止まることはない。止めることがあってはならない』と、行政の動きを監視していきたいと思います。
そして、今、宗教二世のみなさんが、自らの苦しみの体験を自分の言葉で発信し始めてくれました。私たちは、その魂の叫びを正面から受け止めて、その苦しみから解放されるための歩みを、本日の討議からも、弁連としても始めなければなりません」。
※法人等による寄附の不当な勧誘の防止等に関する法律(e-Gov)
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=504AC0000000105_20230105_000000000000000
※法人等による寄附の不当な勧誘の防止等に関する法律(令和4年法律第105号)(消費者庁)
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_system/other/#law_001
山口弁護士は、最後に、このあとに来る地方議員選挙、および知事選挙(統一地方選)について触れ、各党議員が「統一教会(の価値観)と決別する」ことの重要性について強調しました。
続いて、二世問題についての講演と、宗教二世当事者の体験談が紹介され、また、地方政治と統一教会の癒着の実態についての報告が行われました。
地方政治と統一教会について講演を行った、ジャーナリストの鈴木エイト氏は、「不当寄付勧誘防止法」について、以下のように指摘しました。
「あくまでも、偏った宗教団体、偏った教えのもとで、人権侵害の起こっている宗教団体の中の問題である、というところを言わないと、どうしてもですね。(中略)
結局、本来であれば、こういう、統一教会であり、過度な献金集めをするような、人権侵害を行なうような団体を規制すべきところを、宗教団体・NPO団体一般を規制するような法律になってしまったというところも、『宗教』の問題と『カルト宗教』の問題がごっちゃになってしまっている議論があると思う」
また、統一地方選を前に、久保内浩嗣弁護士が、「政治家の皆様へ統一教会との関係断絶を求める声明」を読み上げました。
※政治家の皆様へ統一教会との関係断絶を求める声明(全国霊感商法対策弁護士連絡会、2023年3月18日)
https://www.stopreikan.com/seimei_iken/2023.03.18_seimei.htm
詳細については、ぜひ全編動画を御覧ください。
※山口広弁護士「正義の歯車はゆっくりだが回り始めた。止めることがあってはならない」と、統一教会解散へ向け監視を訴え!~3.18 全国弁連東京集会―内容:二世問題、政治と統一教会の癒着、特に地方政治についてなど
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/514784
■<岩上安身『あらかじめ裏切られた革命』復刻連載(その45)>第三部 権力のはらわた「第八章 塗りかえられたレーニンの肖像 ―一九九一年九月、九三年二月―」(part4)
岩上安身は、1989年から1994年まで、29歳から35歳まで、足かけ6年かけて、崩壊前夜のソ連から、ソ連崩壊後の「民主ロシア」誕生の裏面まで、現地で取材しました。
現地取材をまとめた著書『あらかじめ裏切られた革命』(1996年、講談社、講談社ノンフィクション賞受賞作)は、当時のソ連・ロシアの実態を記録した貴重な資料ですが、残念ながら絶版となっており、入手困難な状況となっております。
ウクライナ紛争の長期化、そして西欧諸国が世界を支配してきた構造、米国による一極支配構造に揺らぎが見え始めた今こそ、改めて1991年のソ連崩壊前後に戻って、歴史を振り返る必要があると思われます。日刊IWJガイドで、『あらかじめ裏切られた革命』の復刻連載を進めていきます。ぜひお読みください。
下記URLから、初回の復刻連載(その1)をお読みいただけます。
※<岩上安身『あらかじめ裏切られた革命』復刻連載(その1)>序文「ゴーリキーパークの世界精神」(日刊IWJガイド、2022年11月20日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51557#idx-4
直近の復刻連載は、下記URLからお読みいただけます。
※<岩上安身『あらかじめ裏切られた革命』復刻連載(その43)>第三部 権力のはらわた「第八章 塗りかえられたレーニンの肖像 ―一九九一年九月、九三年二月―」(part2)(日刊IWJガイド、2023年3月21日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/52031#idx-6
※<岩上安身『あらかじめ裏切られた革命』復刻連載(その44)>第三部 権力のはらわた「第八章 塗りかえられたレーニンの肖像 ―一九九一年九月、九三年二月―」(part3)(日刊IWJガイド、2023年3月26日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/52048#idx-5
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◆殺せ!奪え!震えあがらせろ!
「レーニンは、その生涯において、通算しても一年あまりしか仕事をしたことがありません。カザン大学退学後の二十二歳の頃、弁護士の補佐のような仕事にわずかな期間、従事しただけです。彼は法律家としては決して有能とはいえず、依頼された弁護はことごとく敗北しました。このわずかな期間をのぞいて、彼はまったく仕事をしていません。彼は人生の半分近くを外国で過ごしましたが、この生活費は何によってまかなわれたかといえば、第一に母親からの仕送りなのです。レーニンの母親は父親から相続した二つの別荘を持っていましたが、その一つを賃貸して、そのあがりから毎月、息子に仕送りしていたのでした(*)」
*レーニンの矛盾や欺瞞は数限りなくあるが、その一つは彼自身が中産階級の出身者であり、働かなくても暮らしてゆけるだけの資産の恩恵を受けていて、しかもそのことをうしろめたく思っていた気配がまるで見当たらないことであろう。その厚かましさを知るとき、たとえば、自分が富裕な地方地主の家に生まれてきたことに負い目を感じ、生涯を通じて悩み続けた太宰治のナイーブな苦悶は、いったい何であったのか、嘆息して考え込まずにはいられない。太宰の苦悶は彼一人のものではない。それは二十世紀の知識人ならば、一度は直面しなくてはならない壁だったのだ。
「それからボリシェヴィキのグループからの送金。ボリシェヴィキは、非合法な方法で金を集めていました。彼らは革命の資金のためなら、銀行強盗や金持ちの家への押し込み強盗も辞さなかった。強盗という手段の是非をめぐっては、ロシア社会民主党内で激しい議論が繰り広げられました。メンシェヴィキは強く批判し、反対しましたが、ボリシェヴィキは許されるべきだと、第四回党大会でもはっきり、公的に主張しています。一九〇七年には、チフリス(現トビリシ=グルジアの首都)で現金輸送馬車を襲い、二十五万ルーブルのカネを強奪するという事件を起こしましたが、これはほんの一例です(*)」
*ヴォルコゴーノフの著書『レーニンの秘密』には、「この強盗まがいの仕事の中心になっていたのはボリシェヴィキのヨシフ・ジュガシヴィリ(スターリン)とセミヨン・テル-ペトロシャーン(カモ)だった。(中略)一番大々的な『収奪』は、一九〇七年七月二十六日の真昼、グルジアのチフリス街中のエリヴァンスカヤ広場で行われた」とある。現金輸送馬車に爆弾を投げつけて奪った金は「三十四万ルーブル」。私に語った「二十五万ルーブル」という金額とはくい違う。取材メモもテープも確認したが、間違いなく彼は「二十五万」という数字を口にしており、この食い違いは彼の記憶違いか、資料によって差があるのか、そのどちらかではないかと思われる。
「また、当時の一部の金持ちは、レーニンの理念に共鳴して、自らすすんで資金を提供しました。作家のゴーリキーは原稿料の三〇パーセントをさしだしましたし、シュミットというドイツ系の名前の有名なロシアの実業家は、すべての財産をボリシェヴィキに寄付しました。その他にドイツ政府とドイツの資本家からの援助があったのですが、この件についてはあとで触れます。ともあれ、こうしたカネによって、レーニンは亡命先のパリやロンドン、チューリッヒ、などで贅沢な生活をすることが可能となったのです。
彼自身は農民と労働者の天国をつくると約束していたにもかかわらず、生涯を通じて一度も、ロシアの工場の現場も、農民の農村での生活も見ていません。もちろん肉体労働の体験もありません。彼はすべて頭の中でだけ、夢想していたにすぎませんでした。
そんな人物が、ロシアの数千万人の運命を決めることとなった。いったいレーニンにどんな権限があってそんなことが許されたというのでしょうか!?
レーニンの権力の正統性を揺るがすもう一つの根拠は、彼がテロルによる独裁権力の創始者であったことです。冷酷きわまる独裁者であったことがすっかり暴露され、広く知られているスターリンとは違って、レーニンのしでかしてきたことは今まで徹底的に隠されてきました。しかし実際には彼は直接、数多くの虐殺を命じているのです。スターリンの路線はレーニン主義からの逸脱だと一般に理解されてきましたが、それは事実とは全く違う。スターリンはレーニンから生まれた存在であり、正統な後継者です。レーニンこそはスターリンの精神的な父親なのです。
例の秘密書類の中には、レーニンという人物の残酷さを裏づける書類が多数ありますが、その中から一つだけ典型的なケースの証拠をお見せしましょう(そう言って、二枚にわたる書類のコピーを机のひき出しから出して見せた)。
これはレーニンの手書きの手紙です。一九一八年にウラル地方のペンザ市で騒動が起きたとき、同市の党員にその対処を命じたもので、今まで極秘扱いされ、まったく公開されてきませんでした。彼はこの命令書の中で何のためらいもなく、ボリシェヴィキのやり方に抵抗しようとした農民に対し、有無をいわさず絞首刑にせよ、人々が震え上がるほど残酷なやり方で殺せ、彼らの小麦をすべて奪ってしまえ、と命じています」
〈ロシア連邦ソビエト共和国
人民委員評議会議長
モスクワ・クレムリン 一九一八年八月十八日 ペンザ市へ
クラエフ同志、ボシ同志、ミンキン同志他のペンザ市の共産党員達へ
同志諸君!
五つの郷での富農の暴動に対し仮借なき鎮圧を加えなければならない。富農達との最後の決定的戦闘に臨むことは、全革命の利益にかなっている。あなた方は模範を示さなければならない。
一、正真正銘の富農、金持ち、吸血鬼を最低百人は絞首刑にすること(市民がみんな見られるように、是非とも絞首刑にしなくてはならない)
二、彼らの名前をすべて発表すること。
三、彼らの所有している小麦をすべて奪うこと。
昨日の電報通りに人質を決める。そして吸血鬼の富農達を絞め殺し、その姿を百マイル四方の市民すべてに見せつけて、彼らが恐怖におののき、叫び声をあげるようにしなければならない。(私の)電報の受取とその内容の実行について、電報を打ちなさい。
あなたのレーニンより
追伸
できるだけ、不撓不屈の精神の人を探しなさい〉
◆ユダヤ陰謀論は悪しきプロパガンダの産物
「レーニンに関する新しい発見は他にも多々あります。
そのひとつは彼の出自をめぐるものです。私は長い間、古文書館(アルヒーブ)でそのような疑問に答えてくれる資料を探し続けてきました。そしてようやく、共産党のアルヒーブの中に『特別重要』とスタンプが押された、レーニンと彼の家族に関する資料のファイルを見つけることができました。その資料が語るのは、従来のレーニン像をくつがえすという意味では衝撃的なものであり、同時に多民族国家であるロシアの現実を反映しているという点では、実に納得のいくものでした。
日本のようなほぼ単一の民族国家は例外として、この地球上の国々は大なり小なり様々な民族が入り混じって社会を形成しているものです。しかしロシアの場合は特にそれが顕著で、百を超えるヨーロッパの諸民族とアジア・オリエントの諸民族との結合によって、ロシア社会は成立しているのです。ですから、レーニンに五つの民族の血が流れているといっても、本来は驚くにはあたりません。
レーニンの体に流れているのは、ロシア人の血が四分の一、北カフカスの少数民族のカルムイク人の血が四分の一、さらに四分の一がドイツ、そして残り四分の一がユダヤ人の血です。片方の祖母にはスウェーデン人の血も入っているので、合計五つの民族の血がレーニンの体に流れていることになるわけです。中でもとりわけ物議をかもすことになるのは、ユダヤ人の血でしょう。
残念なことながら、ロシアでは過去も現在もなお、ユダヤ人への差別意識が根強く残っています。ソ連の指導者たる人物がユダヤ系であることは知られてはならない、というのが不文律でした。レーニンにユダヤ人の血が混じっていることは、スターリン、フルシチョフ、ブレジネフも、ソ連の歴代指導者はみんな知っていましたが、そのことはトップ・シークレット扱いとされてきたのです。
私自身の考えでは、レーニンにユダヤ人の血が流れていることは、彼の弱点ではない。百数十の多民族が混じりあって生きている国家では当然のことです。問題なのは、言葉の上での建前と政治的現実の間のギャップが大きすぎることです。共産主義者は言葉の上では人種差別に反対してきました。しかし共産党は、その創立者の民族的ルーツを隠蔽し続けてきた。これは大きな矛盾です。そして、より以上に問題だと思うのは、指導者のレーニン自身が、人種差別主義者であったことです。彼はロシア人を心底、軽蔑していました。一切公(おおやけ)にはされてきませんでしたが、彼は手書きの命令書や書簡などにたびたび『ロシアの馬鹿ども(イデイオット)』と書きつけています。西ヨーロッパの『先進的』な文明に心服し、外国語ができることを鼻にかけて周囲の人間を見下していたレーニンは、ロシア人もロシアそのものに対しても侮辱的な態度をとってきたのです。
たとえば一九二二年には、部下が書いたイデオロギー宣伝の草案を読んで、そのおそまつさに腹を立て、側近のべルジンにこういう命令を下している書類が残っています」
〈宣伝活動の書類を書くために、ヨーロッパの共産主義者達を招待しなさい。ロシアの馬鹿どもには、単に引用をカットさせるような簡単な仕事だけを命じること。ロシアの馬鹿どもには他に何もできない〉
「彼はロシアを少しも大事に考えていなかった。たとえば第一次大戦中の一九一七年にスイスからペトログラード(のちのレニングラード=現サンクト・ペテルブルク)に着いたときも、彼はドイツとは単独講和条約は結ばない、と言明していた。しかし、その一年後、十月革命によって権力を掌握すると彼は一転して、ドイツ他中欧諸国との間で一九一八年三月三日にブレスト・リトフスク講和条約を締結して休戦し、ロシアのヨーロッパ部の半分を差し出してしまう。彼にそれを惜しむ気持ちはさらさらありませんでした。現に、ドイツとの戦争でペトログラードやモスクワが陥落したら、さっさと退却してヴォルガに首都をつくろう、ヴォルガで敗れたらウラルに首都を移そう、と言っていたくらいなのですから。
ブレスト・リトフスク条約は、長い間、レーニンの『反戦平和主義』的な行為とされて賞賛されてきました。しかし私の考えでは、これは自国民に対するひどい裏切りであり、犯罪です。彼は民族的価値観をもっていなかった。そういう意味で彼は悪しき『国際主義者』であり、国民の利益など眼中になく、自分の権力だけを考えていた人物でした。党幹部の秘密会議の書類には、『モスクワを失っても、ボリシェヴィキの権力を救わなくてはならない』という彼の発言が議事録に残っています。彼はまた、『共産主義のイデアを保存しなくてはならない。何を失っても、革命の火花を守らなくてはならない』とも発言しています。
あの当時、ドイツはすでに破局に直面していました。特にアメリカが戦争に参戦してからというもの、ドイツ軍に勝機はまったくなくなっていた。だから、ドイツに対して積極的に攻撃をかけなくても、彼らの自滅を待てばよかったのです。ところが、レーニンは何をしたか。ノヴォロシースクにはドイツ軍が迫りつつありましたが、そこにはロシア海軍が誇る黒海艦隊がありました。レーニンはそれを活用するどころか、逆に自国の海軍の軍艦を沈めるように急いで命令したのです(*)。こうして約三十隻の軍艦がむなしく沈没させられました。これもレーニンの犯罪です。あまりにも大きな譲歩を重ねてきたのでした」
*十月革命のレーニン政権が、一九一八年にドイツをはじめとする中欧四ヵ国との間で結んだブレスト・リトフスク講和条約では、ソビエトは自国の艦隊を帰還させ、武装解除を行なうことが義務づけられていた。そのためレーニンは「黒海艦隊のすべての船舶と、ノヴォロシースクに停泊中の商船の破壊」を命じる秘密指令を送り、実際に一九一八年六月十八日にその命令が履行され、ロシア海軍自らの手によって黒海艦隊は沈められた。
三題噺のようだが、レーニンが「ユダヤ系」であり、「非愛国的」で「ロシアを馬鹿」にし、しかも「外国から資金援助」を受けていたとなると、それだけでレーニンは国際ユダヤ組織のエージェントだったという短絡的なオチがついてしまうのが、ロシアの大衆レベルの理解の現実である。今回の取材旅行で「プラウダ」紙編集部のビルに立ち寄ったとき、売店で堂々と「シオンの議定書(プロトコール)」に関する本が売られていたのには愕然とさせられた。御存知の方も多いと思うが、ユダヤ人の賢者が集まって、世界征服の陰謀を練ったとされるこの「議定書」は、実は一九二〇年代にロシアの反ユダヤ主義者がでっちあげ、ヨーロッパ中に広められた偽書である。これはすでに立証ずみの事実である。
日本ではこの「議定書」をタネ本としたいいかげんなユダヤ陰謀論のペーパー・バックスが、娯楽読み物として書店に無神経に平積みとなっているが、社会的文脈を異にするロシアでは、「議定書」が売られ、読まれているというこの事態は、まったく別の意味を帯びることになる。キリスト教圏では、社会が緊張をはらむとフラストレーションの捌け口を求めて反ユダヤ主義が台頭し、ユダヤ人に対して理不尽な暴力がふるわれるという惨劇が繰り返されてきた。「反ユダヤ主義が、ユダヤ人を作る」とはサルトルの言葉だが、そこまで極言しないにしても、「ユダヤ人問題」なるものは、社会が「犠牲の小羊」を必要とするとき、反ユダヤ主義者によって恣意的に喚起され、生み出されるのである。ロシアで「議定書」が売られているということは、明日のポグロム(虐殺)が準備されているのだといっても過言ではない。
ヴォルコゴーノフの真意が奈辺にあるかはともかく、レーニンがユダヤ系であるという事実の暴露は、それだけがひとり歩きしてロシア社会の中で肥大化してゆく怖れがある。彼はパンドラの匣(はこ)を開けてしまったのかもしれない――――。
「あなたがおっしゃる通り、レーニンがユダヤ系だったという話をすると、必ず持ち上がるのが、十月革命そのものが国際ユダヤ組織による陰謀だった、という考え方です。私はレーニンがユダヤ系だったことは証明できますが、しかしユダヤ陰謀説には賛成できません。当時のボリシェヴィキの指導部にはグルジア人、ポーランド人、ラトビア人、ロシア人、ウクライナ人など、たくさんの民族籍をもつ人間が集まっていました。トロツキーとカーメネフはユダヤ人であり、ジェルジンスキーはユダヤ系ポーランド人、ブハーリンはロシア人でした。その中に混血のレーニンが入っていたわけです。
十月革命はユダヤ人の手によるユダヤ人のための革命といわれてきましたが、それは正しくない。ボリシェヴィキの指導部にユダヤ系の人物が多かったことは事実ではありますが、ユダヤ陰謀説は、悪しき反ユダヤ主義プロパガンダの産物です。
レーニンが外国から資金の援助を受けていたことを示す証拠は、彼が権力を握ってから大部分が破棄されてしまいましたが、その一部はまだ残っています。彼は直接にカネそのものを受け取ったのではない。パルヴス、ガネツキー、コズロフスキー、スメンソンら著名な実業家達(*)によって、ドイツからロシアへ、医薬品、衣料、化学薬品などの物資が送られました。ドイツ政府から物資の提供を受けたパルヴスが、スカンジナビア諸国を通じてロシア側の代理人であるガネツキーに送る。ガネツキーがその物資をロシア国内で売りさばいて得た代金はドイツ側に支払う必要がなく、すべてレーニン自身が管理するボリシェヴィキの金庫に納められたのです。非常に巧妙なやり方でした。援助や貿易の形をとった、しかし現実には革命を支援するための資金提供です」
*アレクサンドル・パルヴスの本名はイスラエル・ラザレヴィッチ・ヘルファント(ゲリファンドまたはゲルハルト)。一八六七年白ロシア(現ベラルーシ)のミンスク生まれのユダヤ人で、革命運動に身を投じて警察に追われ、スイスへ、さらにはドイツへと逃れた。ドイツ社会民主党と、ロシア社会民主党の両方の党員だった。永久革命論が持論で、トロツキーは彼の影響を大きく受けたといわれている。一九〇五年の第一次ロシア革命に参加し、逮捕され、逃亡。ドイツで出版社を経営し、ゴーリキーの代理人として彼の作品を西欧に紹介、富を築いたが、『どん底』の公演料を着服して騒動を起こすなど、かなりのいかがわしさがつきまとう人物である。レーニンも彼を批判しているが、ヴォルコゴーノフによれば、その批判はドイツ軍・政府とボリシェヴィキとのパイプ役という、パルヴスの真の役割を隠すための偽装にすぎなかったという。ガネツキーことヤーコフ・スタニラスヴォーヴィッチ・フュルステンベルグもユダヤ人で、ボリシェヴィキのメンバー。レーニンとはきわめて緊密な関係にあり、実際、レーニン直属の秘密工作員として資金調達を中心とする裏工作に従事していた。レーニンの死後の一九三七年に、ドイツおよびポーランドのスパイとされて秘密警察NKVDに逮捕され、妻と息子とともに射殺された。
「ボリシェヴィキは、党員の会費で活動費をまかなったと主張していますが、現実にはとても不可能です。機関紙を大量に発行するにも、多額の資金が必要でしたし、ボリシェヴィキのリーダー達は、亡命先の外国でもいいホテルに投宿していましたし、資金は相当、潤沢だったと考えられます。
レーニンに対して、ドイツ政府から資金援助があったと考えられる間接的証拠もあります。ドイツ政府のボリシェヴィキに対する資金援助計画は、パルヴスがドイツ政府に提案し、ドイツ政府がこれを了承して、実行に移されたのです。この援助はもちろん、ブレスト・リトフスク講和条約の締結に大きな影響を与えました。国内戦争が始まったときに、ドイツ軍が内戦に介入して白軍に攻撃をかける際、どこでどの部隊を叩いたらより効果的か、レーニンがアレンジした手書き書類も残っています。
一九一九年、第一次大戦が終結してヴェルサイユ条約が結ばれ、ドイツ軍は壊滅状態となっていた。そういうドイツに対して、ソ連はモスクワの郊外にドイツ軍のための教育センターを秘密につくる協定を結ぶなど、親ドイツ的な政策をとり続けました。
まずドイツがロシアで革命を起こすために助力し、次にレーニンがドイツにも革命が起きるように援助しました。ですから、コミンテルンはドイツへ多額の工作資金を送金しています。レーニン側近のヨッフェは、ドイツの共産主義者を支援するため特別な基金を創設し、革命に協力しました。実際、ドイツで騒動は勃発しましたが、準備が足りず鎮圧されてしまいました。
ロシア革命は、ですからドイツと密接にリンクしています。どうしてドイツ皇帝(カイザー)はボリシェヴィキに援助したのか。皇帝に近いヒンデンブルクは、こう書き残しています。
『戦争に勝利するためには、ロシアを打倒しなければならない。そのためにはどんな手段でも、たとえばボリシェヴィキを利用することもためらってはならない』
この点を強調して下さい! ドイツはボリシェヴィキがロシアで権力をとることをのぞんでいたわけではない。ただ単に、ボリシェヴィキを使ってロシアの皇帝(ツァーリ)権力を打倒しようともくろんだのです。ドイツもボリシェヴィキを信頼していたわけでは決してなかったが、利用すればツァーリ打倒が容易になる、という計算があったのです。
さて、十月革命後の一九一八年から二〇年頃にハンガリー、ドイツ、スペイン、イタリアなど、欧州各国での革命が失敗し、世界革命がヨーロッパ全土に広がる可能性が遠のきました。そこで党中央委員会において、トロツキーは革命を東側に向けて展開しなくてはならないと提案しています。ペルシャ、インド、中国、そして日本を重視すべきであると。党の政治局でこの議題は討議され、レーニンはこれを支持しました。そしてこの決定にもとづき、ウラルでは三万から四万の騎兵軍団をつくり、インドへ革命運動の支援のために送ろうという計画が練られましたが、結局、様々な事情によって部隊の派遣は見送られ、宣伝活動の人間だけを送りこみました。中国へも送った。これらの書類はありますが、日本に送ったという証拠は見あたりません。
日本に対しては、日本向けの宣伝放送を行ない、革命の雰囲気づくりをしなくてはならない、という決定はありました。これは党中央委員会で決定され、コミンテルンによって支持されました。主宰者はトロツキーで、レーニンも熱心に支持していました。しかし日本で革命を起こせる可能性はきわめて低いとわかり、努力を主として中国に向けるようになったのです。
日本に関しては興味深い資料が一つあります。一九二〇年五月の党政治局の決定を受けて、ヨッフエが日本へ向かいました。サハリンを十億ドルで売却する『商談』のためです。交渉の結果、値段が折りあわず、この取引は成立しませんでした。十億ドルの代金の七〇パーセントは現金で、残り三〇パーセント分は商品を現物支給する見込みでした。成立していたら、日ソ間の歴史は大きく変わっていたことでしょう」
この「領土の売買」というテーマは、まさしく今日的な主題である。九〇年四月、当時の自民党副総裁・金丸信(九六年三月二十六日他界)は、「北方領土は買いとればいい」と発言して、内外の猛烈な批判を浴びた。ゴルバチョフが「東独で起こるプロセスに、武力介入はしない」というシグナルを送り、結果として、それが東独の解放、そして東西ドイツの無血統合につながったこと、その一方で、旧西ドイツが何くれとなくソ連に援助をする光景をみて、金丸は「西ドイツは領土をソ連から買い戻した」のだと短絡的に合点し、くだんの発言に至ったのであろう。ソ連の面子(メンツ)を考慮に入れない「本音」の発言はたしかに軽率にすぎたが、そこに一定の「真実」が認められることはやはり否定できない。日本は二度にわたり、ロシア=ソ連との間の地政学的安定をもたらす、領土問題の解決と国境の画定にしくじってしまったということになるのだろうか――。
「いずれにしても、日本に革命が起こらなかったのは、日本人にとって幸いなことでした。常々、私はこう考えています。十月革命によって真に勝利したのは、西側世界であり、敗北したのはロシア国民であると。世界はロシアで起きた革命をつぶさに観察して、反面教師とすることができました。赤色テロルの怖ろしさに震え上がり、革命を避けるためにも、西側各国は自ら民主的改革にとりくみ、労働者や社会的弱者の保護につとめ、社会福祉を発達させ、革命の予防措置をとったのです。そのために暴力革命なしに国民の生活水準は確実に向上しました。つまり、ロシア革命は、全世界を恐怖に震え上がらせることで、結果的に世界に貢献したのです。レーニンのもたらした唯一の世界への貢献でしょう。しかしそのためにロシア国民が払った犠牲は、あまりにも大きなものでした。
レーニンの亡霊はまだ消えたわけではありません。レーニン主義を掲げる保守派と改革派の闘争はまだ続いていますから。九一年八月のクーデター事件によって、この闘争は勝負がついたと考える人は大勢いますが、それは正しくない。決戦はこれからです。私の考えでは闘争のピークは九三年半ば以降に訪れると思います。仮に保守派が勝利した場合、八割方完成している私の『レーニン伝』という本も、発行停止となるでしょう。
西側の人々は劇場の二階席に座っているかのような態度で、旧ソ連の政治闘争をながめていますが、しかしいま起きていることは、芝居ではなく深刻な現実なのです。改革派が負けたら、必ずや軍事超大国が復活し、世界はそれとの正面衝突を避けられないのだということを、忘れないで下さい」
ヴォルコゴーノフの「九三年半ば以降に決戦がある」という「予言」は、たしかに的中した。九三年十月、エリツィン政権は、「議会解散」という大統領令に抗してロシア最高会議の建物(ホワイトハ ウス)にたてこもった反対派を、砲弾によって粉砕したのである。この「勝利」によって、ヴォルコゴーノフは、自分の本が出版さしとめとなる不安に悩まされることはなくなった。しかし、その出来事が、民主派の「正義」をひどく傷つけてしまったことは長く記憶されるべきである。
なお、『スターリン伝』『トロツキー伝』に続く、「ソビエト指導者の政治的肖像」三部作の完結編にあたる『レーニン伝』は、九四年に入り、ロシア語版と英語版がほぼ同時に出版された。前二作は朝日新聞社から『勝利と悲劇――スターリンの政治的肖像』『トロツキー――その政治的肖像』として、そして『レーニン伝』は『レーニンの秘密』という題で日本放送出版協会から、それぞれ邦訳が刊行されている。
残念なことは、この『レーニンの秘密』が、ヴォルコゴーノフの最後の著書となってしまったことである。一九九五年十二月六日、入院中のモスクワ州の軍事病院で他界した。享年六十七歳だった。彼がロシア再生の望みを託したエリツィン政権が、レイム・ダック状態に陥ったあげく、チェチェン侵攻によってその大義を自ら葬ってしまったことに、おそらくは心を痛めていたことだろうと思う。
冥福を祈りたい。
(次回へ続く)
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※「今の特殊詐欺グループは、自転車の車輪がいくつも存在していて、そのハブのスポークが、また別の車輪のハブになっているみたいな円環構造」~岩上安身によるインタビュー第1111回 ゲスト 神奈川新聞報道部デスク・田崎基氏 2023.3.7
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/514596
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