日刊IWJガイド・非会員版「ウクライナ全土にロシア軍侵攻で世界に衝撃! 核戦争までエスカレートさせるな! 岩上安身による元外務省国際情報局長 孫崎享氏インタビュー報告」2022.3.4号~No.3459号


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~<インタビュー報告>「ウクライナ東部独立は悪? 東の『台湾有事』危機と西の『ウクライナ有事』危機が同時に迫る!(第4回)まさかのウクライナ全土にロシア軍侵攻で世界に衝撃! 世界は制裁へ! 核兵器の配備や使用の声が東西から! 核戦争までエスカレートさせるな! 岩上安身による元外務省国際情報局長 孫崎享氏インタビュー」をお送りしました。

■皆さまへ緊急のお願いです!! 2月のご寄付・カンパは月間目標額の65%にとどまっています! 8月1日から始まったIWJの今期第12期7か月間にわたる累積の不足金額は、トータルで470万4268円です! これに今月3月分の目標額420万円が加わります。どうか3月も緊急のご支援をよろしくお願いいたします!!

■IWJは、市民の皆さまお一人お一人の会費とご寄付・カンパで運営しています。2月のご寄付者様のご芳名を感謝を込めて順次掲載させていただきます! IWJの経済危機に手を差し伸べてくださった皆さま、誠にありがとうございます!

■【中継番組表】

■在日ウクライナ大使館の「義勇軍」募集ツイートに元自衛官ら約70人が応募! 政府は退避勧告を理由に「目的の如何を問わず、同国への渡航を止めていただきたい」と表明。大使館に「然るべく」申し入れ、大使館側はツイートを削除! 東京外大・伊勢崎賢治教授はウクライナが「傭兵の募集、使用、資金供与及び訓練を禁止する条約」を批准していると指摘!

■岸田総理が会見でウクライナ情勢を受けたロシアへの制裁やコロナ対応を発表! 穀物価格高騰への対応は「各大臣にどんな影響が想定されるのか、どんな対応が考えられるのか、検討するように指示したい」と、何も考えていなかったことが判明!

■2014年のウクライナ、ユーロ・マイダンの武力衝突の中心に立っていたのはイスラエル軍人だった!! 2014年8月1日収録「岩上安身による板垣雄三・東京大学名誉教授インタビュー」より、ウクライナ、イスラエル、ネオナチと米国の関係を指摘した【切り抜き】動画をYouTubeにアップしました!

■<IWJ取材報告>日本随一のウクライナ専門家が情勢をレクチャー、安倍・プーチン外交の見直しも提案!~3.3 立憲民主党ウクライナ対策本部~ウクライナ情勢及び今後の見通しについて―講演:岡部芳彦 国際ウクライナ学会日本支部会長(神戸学院大学経済学部教授)

■<新記事紹介>米国・NATOの対露制裁案、国際決済網「SWIFT」からの排除実施へ!! しかし欧州のガス不足招く「諸刃の剣」! ロシアは独自決済システムも! 北京五輪で披露「デジタル人民幣」で経済制裁の力低下!?

■2月発行の「岩上安身のIWJ特報!」は、1月27日収録「岩上安身によるインタビュー 第1066回 ゲスト 元外務省国際情報局長 孫崎享氏」から、「ウクライナ・クライシス」の本質に迫っていく部分を抜粋しました! テキストに詳細な注釈をつけて発行! ぜひ、まぐまぐからご登録ください!! バックナンバーの単独購入も可能です! サポート会員になればバックナンバーすべて読むことができます!
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■はじめに~<インタビュー報告>「ウクライナ東部独立は悪? 東の『台湾有事』危機と西の『ウクライナ有事』危機が同時に迫る!(第4回)まさかのウクライナ全土にロシア軍侵攻で世界に衝撃! 世界は制裁へ! 核兵器の配備や使用の声が東西から! 核戦争までエスカレートさせるな! 岩上安身による元外務省国際情報局長 孫崎享氏インタビュー」をお送りしました。

 おはようございます。IWJ編集部です。

 3月3日木曜日、午後6時30分頃から「ウクライナ東部独立は悪? 東の『台湾有事』危機と西の『ウクライナ有事』危機が同時に迫る!(第4回)まさかのウクライナ全土にロシア軍侵攻で世界に衝撃! 世界は制裁へ! 核兵器の配備や使用の声が東西から! 核戦争までエスカレートさせるな! 岩上安身による元外務省国際情報局長 孫崎享氏インタビュー」をお送りしました。

 2022年2月24日に始まったロシアによるウクライナ侵攻から、昨日3月3日で1週間が経ちました。当初、侵攻があるとしても、ウクライナ東部のロシア系住民が多く住むドネツク州、ルガンスク州の2州だろう、というのが大方の見方でした。

 ウクライナからの独立を2014年に宣言して、ウクライナ共和国軍と戦ってきたこの2つの州の独立を現地時間21日にロシアが承認したため、この二州の安全を確保するために一定数の部隊は出すのではないか、と見られていたからです。

 ところが、ふたを開けてみたら、ロシア軍はウクライナの首都キエフ、北東部で第二の都市ハリコフ、南部オデッサなどウクライナ全土に侵攻を開始し、全世界を驚かせ、同時に反発と非難を招きました。

 また、プーチン大統領は2月28日に、核戦力を含むロシア軍の戦力を特別態勢にするよう、ショイグ国防相、軍参謀総長に指示しており、かつてない程に核戦争の脅威が高まっています

 インタビューの冒頭、孫崎氏と岩上安身は、ロシアによるクライナ侵攻でこれまでの核保有国同士は核を使用しないという、相互確証破壊戦略(MAD)が崩れつつあることを指摘しています。

岩上「先生は、相互確証破壊戦略(MAD)があるから大国間の間で、これ以上はやらない、という絶対のラインがある、核が開発されて以降、日本にこそ2発落としましたけど、その後、一回も使われてないわけですね。核保有国同士が睨み合いをして、お互いに使わないことによって、小国で代理戦争みたいなのはありましたけど、ずっとやらない歴史が(第二次世界大戦終了後)70数年続いて来たわけですよね。

 しかし、戦術核とか中距離核ミサイルとか、こういう物を必至に配備しようとし、さらには使用してしまうかもしれない(という瀬戸際にきている)。今、そこが問われているんですね。

 先生は70年以上、私は60年以上世界を見てきたわけですけども、人類史として初めて核を使用してしまう、相互に使用してしまう世界に入ってしまうのかもしれない、ということを自覚しながら、続きをお伝えしていきたいと思っています」

孫崎「岩上さんとお話した時に、アリソンを出しましたよね。彼は歴史の転換点であることを示したわけですよね。冷戦というものがあった。冷戦が終わったあとアメリカ一極支配になったと、誰もがみんな、『アメリカの言うことを聞きます』と、こういう時代になった。

 ところが、中国の経済的台頭と、ロシアはアメリカに支配されているのは嫌だということを言い始めて、新しい時代に入りつつある。

 しかし、新しい時代に入りつつあるものに対して、アメリカはまだ『ブループリント』ができてないと、これがアリソン論文なんですね。

 ところが、『ブループリント』はあったようだと。そのブループリントの一番大きいことは、1950年くらいから米ソの間で核の戦争はしないと、いうことを決めてたわけですね。

岩上「相互確証破壊戦略、MADですね」

孫崎氏「それまでの私の理解は、一時期は相互確証破壊戦略があるから、それを守るために小さい紛争は米露の間でやらないようにしましょうと、これが冷戦時代だったんですね。

 ところが、ある時期から、核戦争ができないならば地域紛争やっていいじゃないかと。どんなことやったって、大陸間弾道弾を使うところまでエスカレートしないから、それなら取れるだけ取ろうと言うのがアメリカ(新たなやり方)だったんですね。そういう時代があって、今なんですね。

 ここが、ウクライナ問題の一番重要なところなんですね。NATOにウクライナを入れることによって、そこに中距離弾道ミサイル、短距離弾道ミサイル、クルーズミサイルを配備するわけですよね。今までは、大陸間弾道弾は相互に打てないよ、というのはあったわけですよね。ところが(違うところから)全然別のものが出てきたわけですよ。

 アメリカに対しては、中距離弾道ミサイル、短距離弾道ミサイル、クルーズミサイルを使えないですけど、ロシアに対しては使える。ということになると、これだけでアメリカ側は、いつでもロシアに戦争を仕掛けられると。自分たちは核の分野で優位を取れるんだってところに、入ってきたってことですね」

 また、孫崎氏は米国がこれまでウクライナと合同軍事演習をやってきたにも関わらず、いざロシアが攻め込んできたら、米国は自ら派兵しなかったことを上げて、日本の日米同盟も信用ならないと解説しています。

岩上「『2020年7月20日から黒海で、ウクライナ海軍、米海軍らの共同訓練「シーブリーズ」が実施された。オデッサを拠点に、8カ国から20隻の艦艇、19機の航空機、2千名以上の将兵が参加。「問おう。演習は何の意味があったのだと」』と、孫崎さん書いてらっしゃいますが、どういう意味ですか」

孫崎氏「要するに、ロシアとの緊張が高まったらこれが動くから演習をやっているわけですよね。だけど、今回は全く動かなかったわけですよ。20隻の船で2千名が入ったんですよ。そうしたら少なくとも黒海に並べばいいんですよ」

岩上「今、沿岸沿いを潰していってますからね。オデッサをとられたらもう終わりですよね」

孫崎氏「並べれば、(ロシア側にとって)下手すればアメリカとやらないといけないかもしれないから、ちょっとやめようとか、いろんなことがあるのに、全く出ない。ついこないだこういう訓練やっていて、いざ必要だとなったら何もやらないんですから」

岩上「だから、日米同盟を信用している人ってどういうこと、って感じですね」

孫崎氏「だから、今回起こったのに対して普通の頭を持っていれば、『アメリカは助けに来ないのではないか』と思うわけですよ」

 この後も、孫崎氏と岩上安身は、以下の項目で大手メディアでは得ることのできない情報をお届けしました。

1.「ロシアがウクライナへの全面侵攻を開始」
2.「和平への道は遠い!? ゼレンスキー大統領がEU加盟を申請」
3.「西側では誰も『直視』しないドンバス地方の惨状!!ロシア・ウクライナ間に横たわる諸問題」
4.「実は、米欧に利用されただけ…? ウクライナの誤算」
5.「NATO―ウクライナ関係史」
6.「コメディアンから大統領へ『ゼレンスキー』とは何者なのか」
7.「イスラエル・ロビーを上回る『ウクライナ・ロビー』が米国で猛烈な活動を展開!」
8.「ロイター/イプソスによる 最新米世論調査」
9.「バイデン大統領『選択肢は2つだ。第3次世界大戦を起こすか。または、国際法に反した国に、その代償を支払わせるか』」
10.「欧米諸国によるロシアへの経済制裁」
11.「欧州の戦後最大の変貌か!? 欧州はエネルギー資源でもロシアと切断を決心」
12.「黒海の通行権を握るトルコ『ロシアによる侵攻を 戦争と認識する』『すべての国に対して軍艦の海峡通過を認めない』」
13.「注目が集まる中国の反応『米国が火に油を注ぎながら、他の人を非難するのは無責任で不道徳』『制裁は決して問題を解決するための根本的かつ効果的な手段ではない』」
14.「ウクライナにいる 6000人の中国人が出国開始」
15.「戦況がエスカレートしてゆくとともに、核使用の現実性が高まり始めている!!」

 これまでのウクライナ危機の経緯について、岩上安身は今年に入り孫崎氏に3回の連続インタビューを行っています。詳細は下記のURLから御覧ください。

※「この国(日本)には考える場所がない」東の「台湾有事」危機と西の「ウクライナ危機」が同時に迫る!~岩上安身によるインタビュー 第1066回 ゲスト 元外務省国際情報局長 孫崎享氏(2022年1月27日、IWJ)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501593
 
※「米国の方が現状変更」!「東の『台湾有事』危機と西の『ウクライナ有事』危機が同時に迫る!(続編)」~岩上安身によるインタビュー 第1067回 ゲスト 元外務省国際情報局長 孫崎享氏(2022年1月31日、IWJ)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501693

※東の「台湾有事」危機と西の「ウクライナ有事」危機が同時に迫る!(第3回)岩上安身による 元外務省国際情報局長 孫崎享氏インタビュー
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867

■皆さまへ緊急のお願いです!! 2月のご寄付・カンパは月間目標額の65%にとどまっています! 8月1日から始まったIWJの今期第12期7か月間にわたる累積の不足金額は、トータルで470万4268円です! これに今月3月分の目標額420万円が加わります。どうか3月も緊急のご支援をよろしくお願いいたします!!

 IWJ代表の岩上安身です。

 IWJでは、今期第12期の年間の予算を立てる上での見通しとして、代表である私、岩上安身への報酬をゼロにすることを筆頭に、支出をぎりぎりまでにしぼった上で、IWJの運営上、必要なご寄付・カンパの目標額は月額420万円(年間5040万円)と算出させていただきました。

 昨年8月から始まったIWJの今期第12期は、3月で8か月目に入りました。

 2月のご寄付・カンパの集計が確定しましたので、ご報告いたします。

 2月の月間目標額も420万円ですが、28日間で256件、271万8683円のご寄付・カンパをいただいています。大変ありがたいことですが、この金額は、月間の目標額の65%にとどまっています。2月の目標額で420万円には、あと148万1317円が足りませんでした。

 1月末までの6ヶ月間の累計の不足分は、322万2951円となっております。

 今期8月1日から2月末日まで7か月間の不足額は、合計すると470万4268円になっております。さらに今月3月の月間目標額420万円が加わりますと、3月末までに、890万4268円が必要となります。このままですと、 不足額が雪ダルマのように膨れ上がっていきます!

 どうか会員の皆さまのお力で、3月もIWJをお支えください!

 IWJの会員数は現在3254人です。そのうちサポート会員は1130人です(2022年2月28日現在)。本当に心苦しいお願いではありますが、会員の皆さま全員が1446円ずつカンパしてくださるか、サポート会員の皆さまが全員1人4163円ずつカンパしてくださったならば、なんとかこの赤字は埋められます!

 伏してお願いいたします! どうか皆さまのお力で、この窮状をお助け願います!

※ご寄付・カンパはこちらからお願いします。
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

 コロナ禍は、日本のすべてを直撃しています! IWJも例外ではありません!

 同じように皆さまもそれぞれ、コロナ禍で厳しい状況に直面されていることと拝察いたします。こうした状況で皆さまに、会員登録のお願いとご寄付・カンパを繰り返しお願いすることは、心苦しいことではあります。

 しかし、どうしても声を大にして、お伝えしなければならないことがあります!

 改憲による緊急事態条項の導入と、米国による中国との戦争に日本が巻き込まれる現実的な懸念が、迫っているからです!

 また、ロシアによるウクライナへの侵攻とそれに対する世界中からの反発・非難が、どのような第2幕を迎えるか予断を許しません。

 台湾をめぐる米中の対立と、このウクライナ危機が連動する可能性も、しきりに取り沙汰されています。その際、日本が米国にとって都合の良いミサイル前線基地となり、ウクライナのような運命をたどることになってしまう可能性があり、それは絶対に避けなければいけません!

 IWJは、中立の立場を守り、ロシアとウクライナの間でどのような確執が起きてきたのか、2014年のユーロ・マイダンのクーデターの時点から、ずっと注目して報じてきました。

※【IWJブログ】ウクライナ政変~揺らぐ権力の正当性――西部の首都キエフを支配した反政権派には米国政府とネオナチの影、プーチンに支援を求める東部の親露派住民 2014.3.6 
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/128095

 2022年の今日、突然、ロシアのプーチン大統領が狂気にとりつかれて、ウクライナに侵攻し始めたのではありません。そこに至るプロセスがあります。

 それを伝えず、「ロシア侵攻」のみを大騒ぎして伝えるイエローペーパーばかりですが、これは本来のメディアの役割を放棄していると言わざるをえません。我々はメディアの王道をいく仕事をし続けます。

 戦争は発火した時が、最終段階です。その前に、政治的・経済的・社会的な不満がマグマとしてたまっているのであって、戦争が勃発する前にそのマグマの存在を明らかにし、対話と議論によって平和的解決の道を探して、「戦争」という「政治的解決の最終手段」に至る前に、未然に防ぐことが一番重要です。

 そのためには、「戦前」の段階で、現状を正確に把握することが必要であり、メディアは戦時だけ騒いで、洪水のような情報量で一方を「悪」とし、一方を「善」と決めつけて、他方だけの言い分しか取り上げないような偏向報道だけを行えば、一般国民の間に、「悪」とされた国への敵視感情だけが醸成されていってしまいます。

 以前、取り上げている通り、ロシアのメディアを欧州のジャーナリズム協会が排除する、というのは、あってはならぬことです。

※EUが「プーチンの戦争を正当化」を理由にロシアの『RT』と『スプートニク』を排除! しかも「排除要求」したのは欧州ジャーナリスト協会! ジャーナリストが対抗言論を封殺!?「言論・報道の自由」は、民主主義の基盤中の基盤! 欧州は自ら目と耳をつぶすのか!?(日刊IWJガイド、3月2日号)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/50332#idx-6

 日本においてロシア、中国のメディアを排除するようなもので、結局、戦況にしても何にしても自分にとって都合の悪い情報、聞きたくない事実・真実が入ってこなくなり、戦中の日本のような情報統制をされて、デタラメな「大本営発表」のみをメディアが伝えて、あげく自滅してしまいます。

 相手のプロパガンダであれ、フェイクまじりであれ、相手を知る手がかりを失う、というのは、目と耳がつぶれるに等しく、絶対にやってはならないことです。

 世界は今、100年に1度あるかないかの、巨大な政治的・経済的・軍事的な地殻変動に見舞われています。

 いうまでもなく、日本を含む世界全体に対し、単独覇権国として支配的な影響力を及ぼしてきた米国が衰退し、中国が米国の国力を上回る勢いの新興国として台頭してきており、その中国とロシアは結束を強めています。

 米国対中露が激突する時、日本は地理的にも両者の間にはさまっている、ということを忘れてはなりません! 戦争において地理的位置は、絶対的な条件となります。我々は、米国対中国、あるいは米国対中露の戦いに、日本が巻きこまれず無風のままやりすごすのは、非常に困難です。

 地球上の覇権国の力関係が、劇的に変わろうとしつつあります。この米中のせめぎあいに、米国の「従属国」に甘んじてきた日本は、モロに巻き込まれつつあります。

 米国につき従っていきさえすれば、安全で繁栄も約束される、というのは、第二次大戦後の米国がゆるぎなく軍事力も経済力も圧倒的に強大で、余裕があり、そしてまだしもモラルが残っていた時代の話です。現在の米国は、昔日の米国ではないのです。

 財政赤字と国民の格差の拡大については、そっくりそのまま日本で同じことが起こっています。日本が米国のマネをしてこなかった(できなかった)のは、軍事力の行使だけでしたが、今後の行方次第では、米国からの「命令」で対中戦争に参戦することとなり、そのタガも外れてしまうことでしょう。

 私がIWJというインターネット報道メディアを立ち上げた(会社登記)のは、正式には2010年12月のことですが、準備期間に約1年間かけました。その際、IWJという社名だけを決めて、「移行期通信」というメルマガを支持者の方々にお送りしていました。

 社名になぜIndependent(独立)という言葉を入れると決めていたのか。独立メディアである、という意味はもちろんのことですが、日本の独立に少しでも資するように、という願いを込めたからです。それが私の志であり、一貫した「初期衝動」です。

 日本よ、独立せよ。

 米国への過度の依存から離れ、米国に都合よくふりまわされ、利用されずに、世界の国々、とりわけ周囲・隣国との友好に尽くし、独立国としてサバイバルせよ、という思いです。

 その思いを込めてスタートしたIWJですが、私の願いはかなわず、危機感の方が、次々的中してしまっています。日本は国力を落としながら、さらに一段と米国への依存を深め、集団的自衛権まで突破してしまい、米軍と軍事的に一体化して、どんどんと危うい方向に向かいつつあります。

 敗戦から冷戦の終わりまで、日本は当たり前のように米国に、外交・安全保障を依存してきました。たしかに、「軽武装・経済優先」という、当時、自民党の主流派だった宏池会のような考えでも、実際、日本は豊かになっていきました。

 しかし、冷戦に「勝利」した米国は、傲りたかぶり、世界を一極支配する単独覇権システムを強引に構築しようとし、かえって世界の反発を買って多極化を招いてしまいました。

 にもかかわらず日本は、米国を不動のヘゲモン(覇権国)としてあがめたてまつり、依存をさらに深めており、米中対立の「最前線」に立たされつつあります。

 その戦争準備と遂行のために、国会から立法権を奪って、内閣独裁を実現し、法律の代わりに、内閣が独断で超法規的な「政令」を繰り出せる緊急事態条項を含めた改憲をしようと躍起になっているのです。

 米国の利益のために、日本が「身代わり」「鉄砲玉」になるというような戦争を遂行し、国民にムチャクチャな無理強いを押しつけることなど、緊急事態条項による独裁体制がなければできないからです。

 中国と相討ちとなる中距離ミサイルを日本列島中に「敵基地攻撃論」とからめて配備し、あげく、全土が中国のミサイルの餌食になる。そうやって中国のミサイル戦力を多少、消耗させ、米国軍と米国本土への被害を軽減する役割をになうなどという「愚行」を挙国一致でやらせることは緊急事態条項による独裁体制抜きではできないからです。

 「戦争となれば、南西諸島や九州は当然、戦域になる」と、自衛隊トップだった河野克俊元統合幕僚長は、2021年9月2日に、南日本新聞の取材に答えて明言しています。

※「台湾有事なら沖縄・鹿児島も戦域に。これは軍事的常識」 河野前統幕長 対中抑止へ「正面切って議論を」(南日本新聞、2021年9月2日)
https://373news.com/_news/storyid/143030/

 住民の避難などの対策を立て始めると、戦争反対の声が高まるため、国民に何も知らせず、現時点でも、何の避難対策も打っていません。これでは国民はだましうちにあうようなものです! 国民のための政府ではなく、米軍の傀儡として動くだけの政府であることは明白です。

 こうした現実は、既存の大手新聞、テレビなどの御用マスメディアに頼っていては、まったく見えてきません。意図的に、国民の目を現状からそらせるような情報操作ばかり行われているからです! IWJは、国民をないがしろにして戦争準備を進める政府にこれでいいのか! と声を上げ続けてきています!

 こうしたことがIWJに可能なのは、特定のスポンサーをもたないことで、何者にも縛られず、忖度せずに真実をお伝えしてゆく、独立メディアだからです!

 特定の政党や、特定の政治団体などから、隠れ資金を受け取ったことなど、IWJは1度もありません! 市民の皆さまに直接、真実をお届けすることができるのは、市民の皆さまから直接の、会費、ご寄付・カンパによるお支えがあってこそです!

 非会員の方はまず、一般会員になっていただき、さらに一般会員の皆さまには、サポート会員になっていただけるよう、ぜひご検討いただきたいと存じます!

 その会費と、ご寄付・カンパによって支えられてはじめて、IWJは、市民の皆さまのために役立つ、真の独立市民メディアとしてその活動を継続し、その使命を果たすことが可能となります。

 マスメディアが報じない事実と真実を報道し、売国的な権力への批判を続け、主権者である日本国民が声をあげ続けることができるようにすることが、今、絶対に必要なことであり、それが我々IWJの使命であると自負しています。

 本年、2022年は、本当に日本の分水嶺の年となります!

 決して負けられないこの戦いに、私は、IWJのスタッフを率いて全力で立ち向かいたいと腹をくくっています! 皆さまにはぜひ、ご支援いただきたくIWJの存続のために、会員登録と緊急のご寄付・カンパによるご支援をどうぞよろしくお願いしたく存じます。

 下記のURLから会員登録いただけます。ぜひ、会員登録していただいてご購読・ご視聴お願いいたします。

https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

※ご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします。

みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル カンリブ

 どうか、ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます!

岩上安身拝

■IWJは、市民の皆さまお一人お一人の会費とご寄付・カンパで運営しています。2月のご寄付者様のご芳名を感謝を込めて順次掲載させていただきます! IWJの経済危機に手を差し伸べてくださった皆さま、誠にありがとうございます!

 2月は28日間で、256件、271万8683円のご寄付・カンパをいただきました。ご寄付をくださった皆さま、本当にありがとうございます。

 ここに感謝のしるしとして、掲載の許可をいただいた方122名様につきましては、順に、お名前を掲載させていただきます。また、弊社ホームページにも掲載させていただくと同時に、ツイッター、フェイスブック等のSNSにて告知させていただきます。

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I.T. 様
宮の沢自然環境を守る会 様
A.K. 様
M.T. 様
F.J. 様
ことりんご 様
中嶋 誠司 様
dd9hs 様
青野 博行 様
O.M. 様
水野  博 様
N.T. 様
A.M. 様
野島 哲朗 様
マツモト ヤスアキ 様
M.H. 様
三浦 聡一郎 様
Y.M. 様
藤林弘資 様
K.S. 様

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 皆さま、コロナ禍の厳しい経済情勢の折、誠にありがとうございました。

 いただいたご寄付は、大切に、また最大限有効に活用させていただきます。

 今後とも、ご支援をよろしくお願い申し上げます。

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◆中継番組表◆

**2022.3.4 Fri.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・Ch4】9:30メド~「岸信夫 防衛大臣 定例会見」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch4

 岸信夫 防衛大臣 定例記者会見を中継します。これまでIWJが報じてきた防衛大臣関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e9%98%b2%e8%a1%9b%e5%a4%a7%e8%87%a3
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【IWJ・エリアCh5・東京】18:00~「原発反対八王子行動(スタンディング)」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_areach5

 「キンパチデモ実行委員会」主催の原発反対八王子行動を中継します。これまでIWJが報じてきたキンパチデモ実行委員会関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/kinpachi-demo-executive-committee
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【IWJ・Ch5】18:30~「ウクライナを侵略するな!ロシアは即時撤退を! #総がかりユースアクション 緊急行動 @ロシア大使館前」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会青年PT」主催の、総がかりユースアクション緊急行動を中継します。これまでIWJが報じてきたロシア関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/russia

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◆中継番組表◆

**2022.3.5 Sat.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・エリアCh2・福島】9:30~「2022年 福島県立医科大学『県民健康調査』国際シンポジウム サイエンスで支える福島のWell-being(心身の幸福)」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_areach2

 「公立大学法人福島県立医科大学放射線医学県民健康管理センター」主催のシンポジウムを中継します。これまでIWJが報じてきた放射線被曝関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E6%94%BE%E5%B0%84%E7%B7%9A%E8%A2%AB%E6%9B%9D
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【IWJ・Ch5】13:00頃~「SUPPORT UKRAINE FREEDOM MARCH ウクライナ支援サポート」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 「Stand With Ukraine in Japan」主催の抗議行動を中継します。これまでIWJが報じてきたウクライナ関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/ukraine

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

東京大学・外村大教授が指摘! 『反日種族主義』は「韓国保守経済史研究者による進歩派批判」「日本の植民地統治賛美論と受けとめるのは誤り」~2.28日本の植民地主義は何をもたらしたのか?「反日種族主義」を読む
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/502878

大変厳しい状況が続くIWJに温かいご支援をいただき、まことにありがとうございます。お力添えいただきましたみなさまへ心より御礼を申し上げるとともに、お名前を掲載させていただきます<ご寄付・カンパのお礼とご報告(2022年2月)>
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/post/50338

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■在日ウクライナ大使館の「義勇軍」募集ツイートに元自衛官ら約70人が応募! 政府は退避勧告を理由に「目的の如何を問わず、同国への渡航を止めていただきたい」と表明。大使館に「然るべく」申し入れ、大使館側はツイートを削除! 東京外大・伊勢崎賢治教授はウクライナが「傭兵の募集、使用、資金供与及び訓練を禁止する条約」を批准していると指摘!

 ウクライナ政府が2月27日に海外の志願者でなる「国際」外国人部隊を編成することを表明し、在日ウクライナ大使館も27日、公式ツイッターで「ゼレンスキー大統領は、ボランティアとして共に戦いたい各国の方々へ、領土防衛部隊外国人軍団への動員を呼びかけた」とツイートしました(現在は削除済み)。

※ウクライナ、外国人部隊編成へ 国外から志願募集(ロイター、2022年2月27日)
https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-foreign-legion-idJPKBN2KW07K

 問い合わせ先はウクライナ大使館となっており、応募条件には「専門的な軍事訓練」とあり、元自衛官らが想定されていました。

 IWJが中継した3月1日の林外務大臣記者会見では、朝日新聞記者が「ウクライナ大使館に多数の問い合わせがあったということですが、外務省としてウクライナ側と連絡を取り合っているのか? 日本側の希望者が実際にいるのか? 私戦予備罪にあたるなど、法的な問題はないのか?」と質問しました。

 これに対して林外務大臣は「在日ウクライナ大使館が、そうした呼びかけをしているということは承知をしておりますが、いずれにしても、現在、外務省として、ウクライナ全土に退避勧告を発しておりまして、目的の如何を問わず、同国への渡航を止めていただきたいというふうに考えております」と、回答しました。

※安倍元首相の「核シェアリングについて日本でも議論すべき」との発言について「政府としては『非核三原則』を堅持していく考えには変わりはない。認められない」と林外務大臣!!~3.1林芳正 外務大臣 定例会見 2022.3.1
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/502991

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■岸田総理が会見でウクライナ情勢を受けたロシアへの制裁やコロナ対応を発表! 穀物価格高騰への対応は「各大臣にどんな影響が想定されるのか、どんな対応が考えられるのか、検討するように指示したい」と、何も考えていなかったことが判明!

 岸田文雄総理は昨日3日、ウクライナ情勢に伴うロシアへの制裁措置や、原油価格高騰対策、新型コロナウイルスを巡るまん延防止等重点措置の解除と延長、水際対策の緩和措置や中小企業への支援措置について、記者会見を行いました。

 岩上安身は会見に申し込みましたが、またも抽選に外れ、参加できませんでした。

 岸田総理は「ロシアによるウクライナ侵略は、力による一方的な現状変更の試み。国際秩序の根幹を揺るがす行為で、明白な国際法違反の暴挙だ」と非難しました。

 さらに「ロシアの核抑止力部隊が警戒態勢を引き上げたことは、言語道断。唯一の戦争被爆国であり、また被爆地広島出身の総理大臣として、核兵器による威嚇も、ましてや使用も、万が一にも許されるものではない」と述べ、「我が国はウクライナの国民と共にある」と表明しました。

 岸田総理は、ウクライナへの1億ドルの緊急人道支援を表明すると共に、ロシアへの制裁措置として、次のように発表しました。

 「プーチン大統領を含むロシア関係者等の資産凍結に加え、ロシアの財閥であるオリガルヒなどの資産凍結についても決定しました。

 金融面では、欧米とともにロシアを国際金融システムや世界経済から隔離するため、ロシア中央銀行との取引を制限する措置に加え、本日(3日)SWIFTからロシアの7つの銀行を排除するために必要な国内措置を取りました。あわせて国際合意リスト品目や半導体など、汎用品の輸出管理強化といった制裁も講じています。

 さらに今回の侵略に対するベラルーシの明白な関与に鑑み、ルカシェンコ大統領をはじめとする個人・団体への制裁措置や輸出管理措置など、ベラルーシに対する制裁も本日決定をいたしました」。

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■2014年のウクライナ、ユーロ・マイダンの武力衝突の中心に立っていたのはイスラエル軍人だった!! 2014年8月1日収録「岩上安身による板垣雄三・東京大学名誉教授インタビュー」より、ウクライナ、イスラエル、ネオナチと米国の関係を指摘した【切り抜き】動画をYouTubeにアップしました!

 IWJのYouTubeチャンネルに、2014年8月1日収録「岩上安身による板垣雄三・東京大学名誉教授インタビュー」より、板垣氏が2014年のウクライナの「ユーロ・マイダン」の暴動で、イスラエル軍人がネオナチとともに活動していたことを指摘した部分を【切り抜き】動画としてアップしました。

※世界の「いま」は欧米中心主義の断末魔/繋がりあう尖閣・マレーシア・ガザ・ウクライナ ~岩上安身によるインタビュー 第443回 ゲスト 東京大学名誉教授・板垣雄三氏 2014.8.1
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/159297

板垣氏「ウクライナとガザというのは、これは密着しているんだよと。

 ウクライナのニュースはウクライナのニュース、ガザのニュースはガザのニュースとしてやってますよね? 聞いている方は、別々に考えるのはしょうがないというふうに思いますけどね。つながりがあると言えば、どこかで巡り巡っての、『桶屋が…』式のつながりがあるかもしれないみたいな、そういうあれじゃない、ということを、ここで言いたいわけです。

 事件の同時並行性。マレーシア航空17便が、ウクライナで墜落した。イスラエル軍が地上戦を開始した。空から攻撃するだけじゃなくて。時間のずれは非常に意味深長だと、僕は思っているんですよ。

岩上安身「5時間程度ですよね」

板垣氏「ここから先は、イスラエルがすべて仕組んで、マレーシア機を撃墜し、世界が目を向けている隙に地上戦を開始して…。

 さらにガザの市民の犠牲者が増えて、ニュースが2つになってね。反発が少しは落ちるんじゃないかって。そういうような計算で、イスラエルがやったっていう、そんな単純なことではないんです。

 ウクライナでこの2月に、キエフのユーロ広場で、18日に決定的な武力衝突が起きる。その結果、政権の転覆が起きるわけです。

 この時のユーロ・マイダン、『マイダン』ってのはアラビア語だけど、あの武力衝突が起きた中心に立っていたのは、イスラエル軍人だった人たちですよ」

岩上「ちょっと待ってください、これはビックリですよ。『IDF』ってなんですか?『Israel Defense Forces』、イスラエル国防軍ってことですか?

 イスラエル国防軍の軍人が『青ヘル隊』ってのを組織していた。これはちょっと驚きですけれども。

 確かにあそこに集まったのは、普通の市民だけじゃなくて、ウクライナ民族主義者の右派セクターとか、スヴォボーダとか、ならず者っぽい…」

板垣氏「スヴォボーダに一番密着している人たちです」

岩上「スヴォボーダに密着している!? スヴォボーダに軍事的な訓練を施したということですか?」

板垣氏「だからネオナチっていうね、ユダヤ人嫌いというか、そういう人たちがむしろイスラエルの軍人たちを…元軍人たちに働いてもらっていた」

岩上「ここの『ねじれ』が一番わからない。反ユダヤ主義者のネオナチ達が、ウクライナ西部というのは、かつてユダヤ人が集住していて、そしてそこは、反ユダヤ主義の揺籃の地みたいになっていて、あんなにイスラエルを応援しているアメリカが、応援しているわけでしょ?

 アメリカは片手でネオナチ、反ユダヤ主義を応援し、片手でイスラエルを応援している。まったく呉越(同舟)。敵と味方を応援している。北ではネオナチ、すぐ下の南ではイスラエルってことをやっている。この『ねじれ』は何だ!? と思っていたんですけれども、ねじれてない!? ダイレクトにくっついている」

板垣氏「ダイレクトにくっついている『ねじれ』が、世界中いろんなところにあるじゃないですか。

 シリアを考えたってね、アメリカやイスラエルやサウジアラビアやカタールや。カタールはガザのほうに味方しているみたいですけどね。シリアでは、カタールも、サウジアラビア、トルコやイスラエル、アメリカ…そういう人たちが、イスラムの最も過激な人たち、アサドに対して突っかかっている人たちを応援している。それと似たようなものですよ」

岩上「確かに『ねじれ』はあるとしても、これほどの『ねじれ』というものは、想像もつかなかったから驚いています」

板垣氏「よくよく考えれば、日本の中にだって、そういう『ねじれ』はいっぱいありますよ」

 詳しくは、ぜひ動画を御覧ください。

※2014.8.1 【切り抜き】ユーロマイダンの武力衝突の中心にたっていたのはイスラエル軍人だった!?~岩上安身による板垣雄三・東京大学名誉教授インタビュー
https://youtu.be/dnrW_GfELRQ

■<IWJ取材報告>日本随一のウクライナ専門家が情勢をレクチャー、安倍・プーチン外交の見直しも提案!~3.3 立憲民主党ウクライナ対策本部~ウクライナ情勢及び今後の見通しについて―講演:岡部芳彦 国際ウクライナ学会日本支部会長(神戸学院大学経済学部教授)

 3月3日午前8時より、東京都千代田区の衆議院第二議員会館で、立憲民主党「党ウクライナ本部~ウクライナ情勢及び今後の見通しについて」が開かれ、岡部芳彦・神戸学院大学経済学部教授の講演が行われました。

 泉健太立憲民主党代表、逢坂誠二代表代行ほか、多数の立憲民主党国会議員、関係者が参加しました。

 岡部芳彦教授は経済学者、歴史学者で、ウクライナに造詣が深く、ウクライナ研究会(国際ウクライナ学会日本支部)会長を務め、ヴォロディミル・ゼレンスキー ウクライナ大統領をはじめとする政府要人とも面識がある、日本で最もウクライナに詳しく、かの地を愛する人物です。

 岡部教授はウクライナとロシアの成り立ちや文化を解説しつつ、今回の侵攻の背景と今後の展望を語り、「まずできることとして、これまで『キエフ』と呼称されることが多かったウクライナの首都名を、ロシア語発音に近い『キエフ』から、今ウクライナ語の『キーフ』にすることでウクライナへの支持と連帯を表明してほしい。また、『#StandWithUkraine』のハッシュタグやカードを持った画像をSNSにあげてアピールしてほしい」と呼び掛けました。

 岡部氏は、在京ウクライナ人と日本人支援者によって行われた都内のデモが、即座に駐日ロシア大使館の反応を引き出したことから、「これほどの効果をあげたデモは他にないのではないか」と評価しました。

 また、岡部氏は、対ロシアへの対応について、次のように語りました。

 「野党である立憲民主党の皆さんには、安倍元総理による8提案『日露経済交流』 (2016年5月の安倍・プーチン日露首脳会談)の精査をお願いしたい。

※8項目の「協力プラン」 在ロシア日本大使館HP
https://www.ru.emb-japan.go.jp/economy/ja/index.html

 特に、ロシアのガス大手『ノバテク』が北極海で計画し、日本からは三井住友銀行が融資を行なっている液化天然ガス(LNG)輸出プロジェクト『アークティックLNG 2』を、中止とまでは言わないが凍結してはどうか。

 日本がこのままロシアに対するLNGの依存を高めていくと、毎年のようにガスに関する紛争を起こし、政治も国も不安定になっていったかつてのウクライナのようになるかもしれない」。

 岡部氏は、G7のうちで唯一、NATO非加盟でEUでもない国である日本こそが、今回のロシアによるウクライナ侵攻の停戦仲介役となりうる可能性についても指摘しました。

 詳しくは、ぜひ動画を御覧ください。

※日本随一のウクライナ専門家が情勢をレクチャー、安倍・プーチン外交の見直しも提案!~3.3 立憲民主党ウクライナ対策本部~ウクライナ情勢及び今後の見通しについて―講演:岡部芳彦 国際ウクライナ学会日本支部会長(神戸学院大学経済学部教授)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/503026

■<新記事紹介>米国・NATOの対露制裁案、国際決済網「SWIFT」からの排除実施へ!! しかし欧州のガス不足招く「諸刃の剣」! ロシアは独自決済システムも! 北京五輪で披露「デジタル人民幣」で経済制裁の力低下!?

 2月24日のロシアのウクライナへの軍事侵攻を経て、米国は米国時間の2月26日夜、ロシアの特定の銀行を、「SWIFT」(国際銀行間通信協会)の国際決済ネットワークから排除することを、欧州委員会、フランス、ドイツ、イタリア、英国、カナダ、米国が合意したと発表しました。

 また、日本も27日夜に岸田総理がロシアを「SWIFT」から排除することについて「欧米諸国から声明への参加要請があり、日本も取り組みに加わる」と参加を表明しています。

※「暴挙には高い代償が伴うことを示す」日本もSWIFTからのロシア排除の取り組みに参加 岸田総理が表明
https://times.abema.tv/articles/-/10015834

※欧米がロシアをSWIFTから排除で合意! 市場アナリストは「週明けの世界の金融市場に大きな衝撃を与えるだろう」とコメント! 林外相はNHK『日曜討論』で「金融市場への影響など、注視をしながら対応をしていかなければならない」!!(日刊IWJガイド、2022.2.28号)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/50321#idx-4

 この合意以前の2月22日から23日には、ロシアによるウクライナの「2か国」独立承認と軍派遣の発表を受けて、米国はじめ、EUや日本など各国は第一弾のロシア制裁処置を発表していました。

※米国を筆頭に、EU、英国、日本、カナダ、オーストラリアなどが、次々に第一弾のロシア制裁処置を発表! しかし、制裁の内容を詳しく検討するとその限界が明らかに!(日刊IWJガイド2022.2.24号)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/50296#idx-6

 米国は以前から各種の経済制裁を構想していましたが、その中に「『SWIFT』からのロシアの排除」もありました。実施されれば「ロシアのGDPが最大5%縮小」の可能性があるとロシアの財務相さえ評した強い制裁ですが、第一弾の制裁には入っていなかったのです。

 ロシアへのダメージと同時に、ロシアからの天然ガス供給を不可能にし、欧州のガス不足を招く「諸刃の剣」のため、簡単に実施できなかったのです。ただし、米国や欧州諸国から、日中やアジア諸国に対し、輸入する天然ガスを欧州に分けてくれないか、と打診があったとも報じられており、実施を検討している可能性は高いと考えられていました。

 しかし、これまで繰り返されてきた米国の経済制裁に対抗するため、ロシアはこれまで独自の決済システムを構築しています。経済制裁を受けた国々による「反米連合」形成など、制裁に抗う動きも指摘されています。

 中でも北京冬季五輪で中国がお披露目した「デジタル人民幣」は、今後、「SWIFT」など米国の経済制裁の力を弱める存在となる可能性を秘めているかもしれません。

 詳しくは下記の記事を御覧ください!

※米国・NATOの対露制裁案、国際決済網「SWIFT」からの排除実施へ!! しかし欧州のガス不足招く「諸刃の剣」! ロシアは独自決済システムも! 北京五輪で披露「デジタル人民幣」で経済制裁の力低下!?
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/503081

■2月発行の「岩上安身のIWJ特報!」は、1月27日収録「岩上安身によるインタビュー 第1066回 ゲスト 元外務省国際情報局長 孫崎享氏」から、「ウクライナ・クライシス」の本質に迫っていく部分を抜粋しました! テキストに詳細な注釈をつけて発行! ぜひ、まぐまぐからご登録ください!! バックナンバーの単独購入も可能です! サポート会員になればバックナンバーすべて読むことができます!

 IWJではメルマガサイト「まぐまぐ」で、「岩上安身によるインタビュー」をテキスト化し、詳細な注釈をつけて、「岩上安身のIWJ特報!」として毎月発行しています。

 2月発行の「岩上安身のIWJ特報!」は、1月27日に収録した「『この国(日本)には考える場所がない』東の『台湾有事』危機と西の『ウクライナ危機』が同時に迫る!~岩上安身によるインタビュー 第1066回 ゲスト 元外務省国際情報局長 孫崎享氏」から、「ウクライナ・クライシス」の本質に迫っていく部分を抜粋してお届けします。

※「この国(日本)には考える場所がない」東の「台湾有事」危機と西の「ウクライナ危機」が同時に迫る!~岩上安身によるインタビュー 第1066回 ゲスト 元外務省国際情報局長 孫崎享氏 2022.1.27
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501593

 岩上安身は、英国のMI6で学び、ロシア、イラク、イラン、ウズベキスタンなどに駐留した経験をお持ちの孫崎氏に、今回のウクライナ危機の背景、ロシアを挑発するようなアメリカの狙い、NATO加盟国の対応、中国とロシアの接近、バイデン大統領の息子や米政府高官とウクライナの密接な関係など、複雑に絡んだ糸をほぐすように確認していきました。

 今日に至る経緯として、ウクライナでは2014年、首都キエフにおいて「ユーロ・マイダン」という反政府デモが起こり、親露政権が倒れ、親欧米政権が成立しました。その中で、ネオナチ的な民族主義集団による暴行が放置され、ロシア系住民が虐殺された「オデッサの虐殺」も起きていますが、西側のほとんどの大手メディアはこうした一連の惨劇を伝えていません。

※【岩上安身の「ニュースのトリセツ」】オデッサの「惨劇」、緊迫続くウクライナ東部 米国はウクライナを「戦場」にするのか(IWJウィークリー48号より)(2015年5月3日、IWJ)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/138337

※ウクライナ極右と反ユダヤ主義 ~岩上安身によるインタビュー 第411回 ゲスト 大阪大学助教・赤尾光春氏 第1夜(前編)(2014年3月23日、IWJ)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/130775

※「諸悪の根源はユダヤ人!?」 氾濫する歪んだユダヤ人イメージ ~岩上安身によるインタビュー 第412回 ゲスト 大阪大学助教・赤尾光春氏 第2夜(中編)(2014年3月23日、IWJ)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/134351

※動乱のウクライナ ~岩上安身によるインタビュー 第413回 ゲスト 大阪大学助教・赤尾光春氏 第3夜(後編)(2014年3月23日、IWJ)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/134763

 そして、親欧米政権成立後はロシア語禁止など、ロシア語話者への抑圧が始まりました。孫崎氏は、ウクライナにおけるウクライナ語話者とロシア語話者の比率を州ごとに比較し、住民の9割がロシア語話者であるクリミア(2014年住民投票で「独立」)と、同じくロシア語話者が7割を占めるドネツク州、ルガンスク州をどうするかが重要なポイントだと指摘しました。

 孫崎氏は、インタビュー内でバイデン大統領の支持率が40%台まで下がっていることを指摘し、『(プーチンは)何かをしなければならなくなるはずだ』と言うけれど、何かしなければならないのは自分(バイデン)の方なんですよ」と喝破しました。バイデン政権の支持率が、インフレのために急落し不支持率の方が上回っていることを指摘しました。

 そして、北京五輪の閉幕を待っていたかのように、クレムリン(ロシア大統領府)は2月21日午後10時40分、ロシアのプーチン大統領がウクライナ東部の「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」の独立を承認したと発表。現地ではロシア系住民とウクライナの民族主義グループの間で武力衝突が起きており、ロシアは国境に軍を派兵。そして2月24日午前6時、ついにロシアがウクライナに軍事侵攻を開始しました。

 バイデン大統領は2月23日、ロシアへの制裁を開始しましたが、その中には米国が絶対に稼働を阻止したかった天然ガスのパイプライン「ノルドストリーム2」事業者への制裁も含まれています。これを止められたらロシアがどう出るかということも、このインタビューの中で語られているので、ぜひ、ご確認ください。

 各号の大まかな内容がわかるよう、以下に目次を掲載します。ぜひ、ご一読ください。

(第546号の目次)
・ウクライナ東部には「ロシア語話者」が7割以上! 公職にも就けず迫害された彼らは地域の「自治独立」を求めている!
・第二次世界大戦でナチに侵略されたウクライナ。取り戻したのはソ連の赤軍!「ウクライナの国土はロシア人の血で獲得したもの」
・国際社会が大騒ぎで糾弾した「クリミア併合」は住民投票の結果。ロシアが軍事力で奪い取った訳ではない!
・ウクライナの民族主義者によるロシア系住民への襲撃「オデッサの虐殺」をスルーした欧米メディア!

(第547号の目次)
・自衛隊と米軍の一体化が急速に進む中、安倍総理はウクライナに大盤振る舞い、プーチン大統領には「ウラジーミル」と媚びる奇天烈外交を展開!
・2022年1月、世界は「第三次世界大戦に接近」!? ウクライナ危機を煽るバイデン政権は米国本土が戦場にならなければOK!?
・ソ連崩壊以降、NATOにとってロシアは敵ではなかった。しかし、「ロシアを敵にしたい人たち」がいて、彼らは旧ソ連圏に入り込む!
・米国発の「ロシアが攻めてくる!」に踊る世界。冷静なドイツは罵られ、ウクライナ通貨は暴落という「風評被害」も!

(第548号の目次)
・西のウクライナ危機、東の台湾有事。米国が「危機」を煽るほど接近していくロシアと中国!
・中露が「打算的な結婚」をしたら手に負えない! 米政府に「火遊び」はするなと遠回しに警告する米国家情報長官
・ウクライナ危機と台湾有事は同じ構図! 米国が仕掛ける「オフショア・バランシング」戦略ではないのか?
・米ロのプロパガンダ合戦!? アメリカの得意技「偽旗作戦」をロシアはやろうとしている!?

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 また、孫崎氏に行ったインタビューの続編は、以下のURLから御覧いただけます。

※「米国の方が現状変更」!「東の『台湾有事』危機と西の『ウクライナ有事』危機が同時に迫る!(続編)」~岩上安身によるインタビュー 第1067回 ゲスト 元外務省国際情報局長 孫崎享氏(2022年1月31日、IWJ)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501693

※ウクライナ東部独立は悪? 東の「台湾有事」危機と西の「ウクライナ有事」危機が同時に迫る!(第3回)~岩上安身によるインタビュー 第1068回 ゲスト 元外務省国際情報局長 孫崎享氏(2022年2月18日、IWJ)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/502334

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 それでは、本日も1日、よろしくお願いします。

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IWJ編集部(岩上安身、六反田千恵、千浦僚、渡会裕、八重樫拓也、木原匡康、城石裕幸、富樫航、中村尚貴)

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