何が何でも米国の手先として破滅的戦争へと走り抜く、岸田政権の暴走!! 高田健氏が指摘!「岸田首相は、自分の任期中(今年9月まで)に改憲発議ではなく、国民投票までやると言っている! ほとんど妄想に近い!!」~2.22 緊急院内集会「憲法審査会は、今!」―登壇:浅倉むつ子氏(早稲田大学名誉教授)、高田健氏(許すな! 憲法改悪・市民連絡会共同代表) 2024.2.22

記事公開日:2024.3.25取材地: テキスト動画
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(取材、文・浜本信貴)

 2024年2月22日午後2時より、東京都千代田区の衆議院第一議員会館にて、緊急院内集会「憲法審査会は、今!」が開催され、早稲田大学名誉教授の浅倉むつ子氏、「許すな! 憲法改悪・市民連絡会」共同代表の高田健氏らが登壇し、講演を行なった。

 主催の「九条の会」事務局の小澤隆一氏は、集会の目的を次のように説明した。

 「岸田首相は今年の年頭から、ことあるごとに改憲への意欲を表明しており、また、この間、野党側からは、改憲をせっつく様々な発言が行われている。

 このような動きの中で、憲法審査会の中にある『改憲の動き』を止めること、それがこの集会の目的です。

 今国会(第213回)で、実質的な審議はまだ行われていないようですが、昨年の臨時国会等では、憲法の条文案を下拵えするための検討委員会を作ろう等という物騒な発言も出ております。

 私たちはこのような動きを、まず、車止めを立てて止めるという、そういう行動を取るとともに、立憲野党の皆さんと互いに交流しながら、励ましあって、改憲の動きを止める先手を打っていきたいというふうに思っています」。

 2024年1月30日の施政方針演説において、岸田文雄総理は改憲について、以下のように述べている。

 「(前略)その他の先送りできない課題についても取り組んでいきます。

 まずは、憲法改正です。衆・参両院の憲法審査会において、活発な議論をいただいたことを歓迎します。国民の皆様に御判断をいただくためにも、国会の発議に向け、これまで以上に積極的な議論が行われることを期待します。

 また、あえて自民党総裁として申し上げれば、自分の総裁任期中に改正を実現したいとの思いに変わりはなく、議論を前進させるべく、最大限努力したいと考えています。

 今年は、条文案の具体化を進め、党派を超えた議論を加速してまいります」。

第二百十三回国会における岸田内閣総理大臣施政方針演説(首相官邸、2024年1月30日)

 また、今国会では、「日本国憲法の改正手続に関する法律の一部を改正する法律案」として、自民党、公明党、日本維新の会、有志の会により、議案が提出されている。

第213回国会 議案の一覧(衆議院)

 「九条の会」事務局長の小森陽一氏は、「九条をめぐる状況は本当に緊迫しています」と述べた上で、次のように講演者の2人を紹介した。

 「今の岸田政権が、何が何でもそこを突破していこうとする、非常に強い政治的な意志も見えている状況になっています。

 九条の会を結成して、今年で20年になります。(中略)

 私たちが積み重ねてきた運動を世話人として引き継いでいただいている浅倉さんと、事務局の高田さんに、今日は、今の緊迫した局面について、お話をしていただきたいと思います」。

 浅倉むつ子氏は、「今、二つの訴訟の原告として考えること」と題した講演を行なった。

 「二つの訴訟とは何か。

 一つは、『安保法制違憲訴訟』ですね。そして、もう一つは、学術会議の会員任命拒否に関する『情報不開示処分の取消し請求訴訟』というものです。(中略)

 私は、労働法、そして、ジェンダー法というのが専門です。今日は、その専門で、自分が考えていることと、今の安保法制、それから、学術会議の会員任命拒否という問題とをちょっと絡めて、お話をさせていただこうと思います」。

 高田健氏は、「岸田改憲と憲法審査会の動向」というタイトルで講演を行ない、開口一番、次のように激しい口調で述べた。

 「正月、元日からの能登大震災、あるいは、自民党とカネの問題、こうした問題が、今、国会で大騒ぎになっている中で、この憲法審査会というのが、何となくかすんでいるんですね。

 ただ、はっきりしているのは、2月、いや3月になるかもしれませんが、もし衆議院の予算審議が終われば、すぐに、憲法審査会は再開されるでしょうし、そこで、改憲の問題が出て来る。

 今、少し、静かに見えますけど、私は本当に『嵐の前の静けさ』だな、そういう感じで思って、見ています。

 というのは、岸田さんは、総理大臣、自民党の総裁になって以降、繰り返し、『自分の任期中に改憲をやる』ということを言ってきました。

 『任期中』ですから、今年の9月で任期は終わります。今年の9月までに改憲をやるということです。改憲を発議するのではないんです。国民投票までやるという約束なんです。これを総理大臣になって以来、ずっと言ってきた。

 今度の施政方針演説でも、『先送りできない課題(改憲)についても取り組んでいく』としている」。

 また、高田氏は、この岸田総理の改憲に向けた前のめりの姿勢について、「ほとんど妄想に近い」と断じた上で、「それを施政方針演説というところで口にしたというのは、これは大変重大なことだと思うんですね」と警戒感をあらわにした。

 院内集会の詳細については、ぜひ全編動画を御覧いただきたい。

■全編動画 前半

■全編動画 後半

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