2022年4月7日、午後1時より、東京都千代田区の衆議院第二議員会館にて、「改憲問題対策法律家6団体」、「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」の共催により、「いま、憲法審査会は? 4・7院内集会」が開催された。
集会冒頭、憲法審査会の委員である立憲民主党の近藤昭一衆議院議員が、憲法審査会について次のように報告した。
「今日も憲法審査会がありましたけれども、なかなか厳しい。昨年の総選挙、私どもの政党もなかなか厳しい結果でありました。そして、今は、国民民主党もですね、この憲法審査会については、『とにかく開け、開け』と、こういう圧力でありまして、なかなかこれに抗し切れないというところであります。
ただ、改憲ありきの議論には応じることはできない、ということ。また、今日も、実は、これまでの議論を与党側(自民党・新藤義孝衆議)がとりまとめるようなことを言い始めましたけれども、今日の委員会でのとりまとめは『絶対にダメだ』ということで、抗してきているところです。
また、国民投票法案も不備があるということです。ご承知のとおり、これまでの議論の中で、与党の人もですね、いわゆる放送協会や日報連が『自主規制する』と言ったのに、そのことを後でひっくり返したわけです。自民党、与党の人もそれは『おかしい』と認めているわけです。
そういった意味では、国民投票法案がきちっとできないうちは、それをまずやるべきだ。公平な、つまり国民の皆さんの声をきちっと反映することのできる国民投票法案でなければならない」。
続いて、「法律家6団体」の大江京子弁護士が、「衆議院選挙後の改憲法審査会の動向」について、次のように危機感を訴えた。
「昨年までの憲法審査会の雰囲気とは随分と変わってしまった。ガラッと変わっちゃったなと思う人が多いのではないでしょうか。
昨年までは『改憲手続法』の改正をめぐって、丁々発止のやりとりがあったり、あるいは『安倍改憲4項目』、安倍の強引な改憲案を憲法審査会に持ち込んだことに対して、国民の多くが反発し、怒り、3000万署名をはじめとして、『一方的な改憲は許さない』という市民の力で、いわば、憲法審査会の中で、手続法の改正問題も進ませなかったし、もちろん改憲本体の議論も進ませなかった。
立憲野党と市民が団結して、無謀な改憲案を進ませないということで頑張ってきました。
ところが、今国会は、毎週開催、毎週開催との圧力、何を議論するかよりも、とにかく開くことに意味があると言わんばかりの圧力。改憲派の勢いが吹き荒れている」。
さらに、田中隆弁護士は、「オンライン審議・任期延長問題など、今何が議論されているのか」と題して、以下のように語った。
「大江さんがおっしゃったように、(憲法審査会が)毎週開催されているんですよ。我々弁護士が日常的な仕事にしている民事裁判なんて、大体、月に1回なんですね。これを毎週やって、もつ弁護士がいるかというと、簡単に、もたないです。
その審査会ですが、毎週のように局面が変わります。今日は、『任期延長』で、何かのとりまとめ文書が作られちゃうんじゃないかということを大変心配致しまして、(中略)そんな際どいことをやっています」。
その後の、質疑応答、集会アピール採択、行動提起など、集会の詳細については、ぜひ全編動画を御覧いただきたい。