「旧統一教会の名称変更時に政治的圧力・官僚の忖度があったのでは!? 調査しないのか?」IWJ記者の質問に大臣は「現時点では特定の政治家から働きかけはなかったと聞いている」!~7.29 末松信介文部科学大臣定例記者会 2022.7.29

記事公開日:2022.7.29取材地: テキスト動画
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(取材、文・木原匡康)

 2022年7月29日(金)午前11時10分過ぎより、末松信介文部科学大臣の定例会見が、文部科学省にて開催された。

 質疑でIWJ記者は挙手し続け、「あと1問で終了」の際も含め指されなかったが、「会見終了」アナウンス時に念のため挙手すると、大臣が幹事社に「ひとつだけ(追加質問)いいですか。いつも手を挙げられていて申し訳ない」と断り、「どうぞ、簡単に、じゃあお願いいたします」と指名。IWJは以下の質問を行った。

IWJ記者「ありがとうございます。旧統一教会の名称変更についておたずねします。

 全国霊感商法対策弁護士連絡会が、2015年の名称変更の直前に、統一教会の活動について、裁判所が教団の組織ぐるみの違法性の責任や信教の自由の侵害などを認定していることなどを詳しく説明し、『名称変更を認証しないように』という申入書を、当時の下村大臣、文化庁長官、文化庁宗務課宛てに出したとして、この申入書を27日に公開しました。

 この申入書を読むと、当時の文化庁は、統一教会の組織ぐるみの反社会的行為を十分に認識した上で、名称変更に応じたとしか考えられません。

 また、26日には自民党の茂木幹事長も、会見で旧統一教会を『社会的に問題が指摘されている団体』と言及されています。

 2015年の名称変更認可にあたって、政治的な圧力があったのか、あるいは官僚の忖度によって行政が歪められたのかについて、再調査するお考えがあるかどうかお聞かせください。

 また、大臣におかれましては、旧統一教会の宗教法人の認可取り消しについては、まったく考えておられないのか、またそのための文科省、文化庁としての独自の調査は行わないのでしょうか?

 また、過去には霊感商法事件の摘発を受けて、文化庁が解散命令を請求した事例もありますが、なぜ旧統一教会は見逃されているのか、宗教法人の認可の取り消しを含めて、実態を把握し、反社会的な要素があれば、監督官庁として、刑事告発しないのかという点についても、大臣のお考えをお聞かせください」

末松文科大臣「はい、IWJさんからご質問をいただきましたんですけれども、事前の通告をいただいておりませんで、今ご質問をいただきましたんですけれども、ざっくりとしたお答えになりますけれども。

 平成27年の8月の26日に、世界基督教統一神霊協会から、世界平和統一家庭連合へ名称変更に係る規則変更の認証の決定を行ったことは事実でございます。

 で、宗教法人から規則変更の認証の申請があった場合、所轄庁は宗教法人法第28条にもとづきまして、その規則や手続きが法令の要件を備えているかどうかを審査しまして、これらの要件を備えていると認めた時は、認証する旨の決定を行う必要がございます。

 で、本件につきましては、申請の内容が法令の要件を備えていることを確認をしまして、認証の決定を行ったものでございまして、現時点では、特定の政治家からの働きかけがあったものではないというように聞いてございます。

 とりあえず、今お話があったので、そこまででございまして。ちょっと今日、最後にご指名して質問いただきましたんですけれども、事務方が今日来ておりませんので、事務方がおりましたら、担当の宗務課のほうから説明をさせますんですけれども、機会があった時にまたお話し申し上げたいというふうに思います。

 とりあえず今日はちょっと、そういうふうにお答をさせていただきたいと思います」

 上記質問に関連する詳細情報を下記の日刊IWJガイドで報じているので、ぜひ御覧いただきたい。

 大臣の冒頭発言では、若年層のコロナワクチン推進と、全国学力学習状況調査の報告があった。

 他社からは、佐渡金山の世界遺産申請に関する批判、授業での1人1台端末の不足、ゲーム・SNS・動画視聴による学力低下、帯広市教委の安倍元総理国葬での半旗掲揚要請について、質問があった。

 会見について、詳しくは全編動画を御覧いただきたい。

■全編動画

  • 日時 2022年7月29日(金)11:10~
  • 場所 文部科学省 試写室(東京都千代田区)

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