都知事選最終盤!「大本命」小池百合子候補の真の「素顔」は「クリーン」からほど遠い極右政治家!~岩上安身による神戸学院大学教授・上脇博之氏インタビュー(小池百合子候補編・前編) 2016.7.25

記事公開日:2016.7.29取材地: | テキスト動画独自
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(記事構成:関根かんじ、佐々木隼也、平山茂樹 文責:岩上安身)

※7月30日テキストを追加しました

 7月31日に投開票日を迎える東京都知事選の選挙戦も、のこりわずか。大手各紙の情勢調査によれば、自民・公明が推薦する元岩手県知事の増田寛也氏、野党統一候補であるジャーナリストの鳥越俊太郎氏をおさえ、元防衛大臣・元環境大臣で自民党の小池百合子氏が優位に立っていると伝えられている。

 小池百合子候補が大本命であるならば、彼女がどんな人物であるか、改めて徹底検証しなければならない。

 「東京大改革宣言」をキャッチフレーズとして掲げ、イメージカラーであるという緑のタスキを身につけた小池氏は、元環境大臣という経歴をフルに活かし、有権者に対して、「クリーン」で「エコ」な政治家であることを印象づけようとしているようだ。

 そして、「クリーン」というイメージ作りは功を奏し、選挙戦中盤の7月25日の時点では、実際に有権者の間に相当程度、浸透していたことが朝日新聞の調査で明らかになっている。

 しかし、小池氏の素の顔は、そうした「クリーン」「エコ」なイメージとはほど遠い、極めて過激な右寄りの政治思想の持ち主であり、「政治とカネ」の問題も抱えている。

 小池氏は、安倍政権を思想的に支える右派団体「日本会議」の副会長を務めたことがある他、在日朝鮮人に対する「ヘイトスピーチ」が問題視されている在特会(在日特権を許さない市民の会)との関係も指摘されている。他にも、日本の核武装を肯定し、改憲による「緊急事態条項」の創設にも賛同している。

 小池氏には、こうしたタカ派的な政治思想だけでなく、「政治とカネ」に関する疑惑も浮上している。

 7月25日、岩上安身は市民団体「政治資金オンブズマン」共同代表で神戸学院大学教授の上脇博之氏に直撃インタビューを敢行。小池氏の抱えるイデオロギーや「政治とカネ」に関する一連の疑惑に関して話しを聞いた。

 本記事では、インタビューの前編として、小池氏のイデオロギーを扱った部分を掲載する。

■イントロ

  • 収録日時 2016年7月25日(月)
  • 配信日時 2016年7月28日(木) 19:30~
  • 場所 神戸学院大学 ポートアイランドキャンパス(兵庫県神戸市)

小池百合子氏は本当に「孤軍奮闘」なのか?「党紀違反」にも関わらず、誰も除名されていない現状

 

▲神戸学院大学教授・上脇博之氏

▲神戸学院大学教授・上脇博之氏

岩上安身(以下、岩上)「舛添要一前都知事が公費乱用で追い込まれ辞任したことにともない、東京都知事選挙が7月31日に行われます。では、有力な候補者がクリーンなのか否か。そして、政策や思想が都知事にふさわしいのか。本日は、こういった点について、神戸学院大学教授の上脇博之先生にお話をお聞きします。

 7月24日読売新聞の最新情勢調査によると、小池百合子氏と増田寛也氏が競り合い、鳥越俊太郎氏が追う、という展開になっています。自民党支持層の4割弱が増田氏を支持、3割弱が小池氏を支持しているようです。無党派層は、2割が小池氏を支持し、増田氏と鳥越氏への支持はそれぞれ1割程度だとされています。

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 小池氏の来歴ですが、1992年7月に日本新党から出馬し、参議院議員に初当選。その後、日本新党の解党にともない新進党へ移り、さらに新進党の解党にともない小沢一郎議員と自由党へ移りました。その後、自由党分裂で保守党結党に参加。保守党を離党し自民党。小泉内閣で環境大臣に就任し、第1次安倍内閣で防衛大臣に就任しています。これについて、『政界の渡り鳥』とも言われていますが、どう思われますか?」

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上脇博之氏(以下、上脇・敬称略)「1993年に政権交代があり、翌年の1994年は小選挙区制に変わった年です。ですから小池氏は、本来であれば自民党と対峙した人だったはずです。

 しかし、だんだんと自民党に近づいていって、自民党に入ったら、すぐに大臣になれました。政治家にとって主義主張が大事なのにも関わらず、これだけ渡り鳥をしていたら、節操がないと思われても仕方ありません」

岩上「小沢一郎氏の同志だったはずが、対決する身となり、他の議員は消えていったにも関わらず、彼女だけが生き残りました。その意味で、小池氏は生命力はあると言えます。

 今、小池氏が都知事選でトップにいる理由のひとつは、自民党と対決する保守系候補として『孤軍奮闘』のイメージの良さがあるからだと思います。

 7月6日、小池氏は自民党からの推薦が得られなくても立候補すると表明しました。その後の7月11日、自民党東京都連が、『都知事選挙における党紀の保持について』という文書で、『各級議員(親族等含む)が非推薦の候補を応援した場合、除名等の処分の対象となる』と明記しました。

 まるで北朝鮮のような『シバリ』が一気に話題になりましたが、むしろ小池氏に同情票が増え、追い風になりました。しかし、当の本人の小池氏は除名されず、応援に入った若狭勝衆議院議員や豊島区議会議員も除名されていない。創価学会婦人部も、小池氏の応援に入っていると言われています」

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上脇「都連の文書で、親族も含むという点は前近代的です。また、除名『等』の処分の対象となるとあるが、除名になる、とはなっていません。だからこそ、小池氏に近い人が支援に駆けつけていて、小池氏がカネで牛耳っている側面も見えてきます。都議会の元みんなの党の会派も支援し、(小池氏は)孤軍奮闘ではまったくありません」

岩上「女一人が改革のために立ち上がるストーリーが判官びいきにつながっています。彼女は表情は優しく、語り口も上品ですが、政治思想的にはものすごいタカ派です。

 小池氏の地盤である豊島区議会議員が、今回の都知事選で小池氏を積極的にサポートしています。なぜなら、小池氏が代表を務める自由民主党豊島総支部は、2009年から2014年までの6年間で、JF豊島区議団に対し合計2390万円を寄附しています。

 小池氏は自民党の推薦を受けられず、1人であることを強調していますが、実際には豊島区議団と組織的な選挙戦を展開しています。その関係を、お金で培ってきたというわけですね。

 さらに、豊島区議団だけでなく、練馬区議団も小池氏を積極的にサポートしていますね。かつて自由民主党東京都第10選挙区支部は、自由民主党練馬総支部に対し組織活動費等の名目で支出しています」

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小池氏の歪んだイデオロギー~「日本会議」副会長、幸福実現党との選挙協力、在特会との密接なつながり

岩上「これまで小池氏は、改憲の旗振り役を務める日本会議の副会長を務め、さらに環境相時代(小泉政権、2003年)には、日本の核武装についてのアンケートに、『国際情勢によっては検討すべき』と回答しています。2009年衆院選では、幸福実現党と選挙協力をしています」

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岩上「2010年には、在特会の女性支部が協賛する集会で講演もしています。日本会議千葉八千代支部などはブログに、『小池百合子知事は、(元在特会代表)桜井誠副知事を』などと投稿するほどです。桜井氏といえば、ヘイトスピーチで有名です。この点についてはいかがでしょうか?」

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上脇「小池氏が政治的に、ヘイトの発言をすることは極めて危険です。一方的な差別発言で自己満足をし、相手を傷つけることを平気でできる。こういう非民主主義的な思想に共鳴する人たちが、自民党とその支持者の中にいることは確かなんです」

崩れてしまった「保守」と「右翼」と「差別主義者」を隔てる壁

岩上「自民党には本来、穏健な『保守』というイメージがありました。しかし、日本会議は右翼です。在特会は差別主義者です。『保守』と『右翼』と『差別主義者』の間にはかつて境界があったはずですが、今やこれらに境界はなくなってしまっているのではないでしょうか。参院選比例区で当選した自民党の青山繁晴氏は、『桜井誠さんとかを含め、保守は四分五裂してしまっている』と桜井誠氏を評価し、『保守』としての団結を呼びかけています。これは、驚きですね」

上脇「2009年に自民党が下野し、それをキッカケにぐっと右に傾き、安倍首相になって変質してしまったのです。野党だったらまだしも、こういった人々が政権にいる。これは、大問題です」

岩上「ヘイトスピーチは明治時代からあって、福沢諭吉はその元祖との指摘もあります。彼は、アジア人を見下し、支配すればいいと主張していました」

上脇「人を殺す最悪の形が戦争です。相手に自分と同じ人格を感じたら殺せません。相手を差別するから、侵略戦争もできる」

岩上「差別が戦争遂行の道具になるわけですね。そうした人たちが、小池氏を支えているようにも思えます」

上脇「ネトウヨは、外国人参政権に賛成の増田寛也氏を叩き、主義主張に合う小池氏だからと、応援しているんです」

岩上「無党派や、野党の一部支持者は、小池氏の温和な姿にほだされて肩入れし、鳥越氏のことを週刊文春が報じた女性問題で嫌う人たち、女性候補で『クリーン』イメージの演出に成功している小池氏。ネトウヨは、タカ派だからと応援する」

上脇「本質を見なければいけません。幸福実現党は、党名と中身は違う。自由民主党も同様。きちっと見極めなければいけません」。

改憲、そして「緊急事態条項」の創設を主張する小池氏

岩上「小池氏は、衆議院憲法調査会(2000年11月30日)で、石原慎太郎東京都知事が『現行憲法を歴史的に否定することこそが国会がすべきことだ』と主張したのに呼応しました。

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