岩上安身が元陸上自衛官・末延隆成氏に直撃インタビュー!「トモダチ作戦」の裏の目的は島嶼奪還訓練だった? 「私程度の訓練を受けた者なら、一人で原発を破壊できる」  2015.11.5

記事公開日:2016.3.15地域: テキスト 動画 独自
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 「私は自衛隊上層部とか、政権のほうからすれば裏切り者だ。反対派と言われるが、命が、まずありきです」と口火を切ると、友だち作戦の裏の目的は、島嶼奪還訓練か? 裏金帳簿を見た自衛隊員の謎の自殺、1人で破壊できる原発の脆弱性など、11月5日、元陸上自衛官の末延隆成氏は岩上安身のインタビューで、赤裸々に語った。

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  • 日時 2015年11月5日(木) 15:00~
  • 場所 KKRホテル札幌(札幌市中央区)

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私は自衛隊上層部とか、政権のほうからすれば裏切り者だ

岩上安身(以下、岩上)「私はいま札幌に来ております。この札幌でどうしてもお会いしたいなという方がおりました。元陸上自衛隊の自衛官・末延隆成さんです。末延さんは、胸にご病気があって、その話もこれから聞いていくんですけれども。ついこの間まで、陸上自衛隊で務めていたと。今は退職ということでよろしいですか?」

末延隆成氏(以下、末延・敬称略)「はい、そうです」

岩上「現在53歳。米ソ睨み合う冷戦期の1980年に陸上自衛隊に入隊。第5戦車大隊などに所属。大半を北海道の戦車隊で過ごし、後方支援にあたる弾薬補給陸送も務めていたと。弾薬補給陸送ってどういうことをするんですか?」

末延「文字通り、前線のほうで戦闘します。私がいたのは戦車部隊なんですが、自分の部隊の戦車が前線において敵と交戦している、そこに弾薬を補給する。また、燃料とか、状況においては食料や水も補給する、そういう業務ですね」

岩上「後方支援というのが安保法制ではたいへん重大なカギを握る言葉になりましたが、その後方支援そのものをおやりになられてたということなんですね。安保法制における後方支援の欺瞞性については、後で詳しく聞こうと思います。

 まず2012年以降、肺の病気で休職されたと。そして、ご本人を前にはばかられるんですけど、覚悟されて、こういうインタビューもうけるということなので、余命は5年から10年と診断されていると。これも、この後くわしく聞きたいと思います。いろんなところで声を上げていらして、その末延さんの言葉の一つです。『国民を守る盾としてなら命を賭しても悔いがない。他国の喧嘩に首を突っ込み、死を強いられるのはゴメンだ』と。安保関連法に対しては、反対の声を上げていらっしゃる」

末延「私は自衛隊上層部とか、政権のほうからすれば裏切り者ですよね。反対派ということを言われていますけども、命が、まずありきなんですよ。右とか左とか、そういうイデオロギーの前に、まず命がなければ、という思いを言ったんですね」

岩上「間質性肺炎という病名がくだされていて、診断書に、高濃度の煤煙等吸引したことによる病状への悪影響増悪、誘発の可能性の関しては皆無とは言えないとある」

末延「蜂巣肺っていう病名があるんですね。それができれば、もう、予後は芳しくないと。要は、助からないということです。私は24年に診断されたので、もう早ければ、あと2年とか7年ぐらいだと考えています」

岩上「なるほど。なお、平成24年5月8日からの訓練中に、体調不良を訴え、隊員に救急搬送されたが、受診ならびに精査加療が遅れたため、病態が悪化した可能性があると。これは、どういうことですか?」

末延「10日間ほどの訓練があったんです。演習場の中に拘束されて、外に出られない状況です。第一日目に体調が悪くなりまして、その時、救急車に乗って、深夜だったんですが、近くの街の病院に救急搬送されたんです。

 そこで応急処置を受けて、そのまま演習場に帰ったんです。その理由は、お前の代わりがいないから、頑張ってやってくれと。町立病院のドクターは、これは尋常な状況じゃないから、すぐに専門病院に行ってくれと言った。ところが、部隊に戻された。

 これは後日の話ですけども、旅団長は朝から専門の病院に通ってたんですよ。自衛隊の介護士や、お付の運転手や副官がいて。わたくし病をもって、その病院に行って時間を潰してるんです。命の危険にも関わるような、そんな緊急性のないような状態で、それが、私らみたいな下っ端の隊員には、命の危険に関わるような状況においても、必要な適切なる治療を受けさせてもらえないわけです。これは、憲法にも保障された基本的人権の侵害ですよね。健康に生きる権利を侵害、生存権の侵害ですよ。

 自衛隊は、特別職、国家公務員、労働基準法とか適用されないんです。隊員については、時間外において使ってもいい。食事を与えなくてもいい。そういうような状況です。怪我した時でも、労災が適用されない。それが上層部の隊員に対する意識なんですよね。

 私の場合は、特発性間質肺炎というのが元々の大きな病名なんですが、原因不明な間質肺炎については、すべて特発性ってつくんです。私は、後で自衛隊のほうに、公務災害を申請したんですが、原因が分からないということで、自衛隊のほうが認めないんです」

岩上「それはひどい」

末延「それを認めてしまうと、その上官の対応の責任、安全管理監督責任、それから、例えば、私は放射能を浴びる状況にもありました。その可能性もあるんです。だから、なかなか認めない」

岩上「トモダチ作戦に関わったと。そのことを指してるんですよね。トモダチ作戦以外で、明らかに放射線を大量に浴びたな、という記憶は?」

末延「そういうような状況になったことはありませんね。24年の、病院搬送されたのは5月9日なんですが、それ以前から、肺活量とか、そういう前兆があったんです」

岩上「平成24年というのは、つまり、あの3.11の、あの大震災ですね」

末延「その時に、派遣された時に私が乗ったのは、米軍の上陸用舟艇っていうんですか。要は、今度の有事法制で使うと思うんですが、敵前上陸とかする、そういう艦に乗せられて、しかも、これでやったことは、まさに上陸作戦のための予行検証みたいなもんです」

岩上「なるほど。ちょっと一つ戻りますね。2012年5月9日、だから2011年3月11日、あの直後のトモダチ作戦で被曝したとして、それから約1年後に呼吸困難というところまで行った。でも、その前から311以降、心肺の機能が不調になると」

岩上「肺活量が落ちるとか、なにかおかしい変調があったわけですね」

末延「はい。24年の3月に、トモダチ作戦がありましたね。私は、次の年、24年の4月に自衛隊で定期健康診断が年に一回あるんですが、前年比で肺活量が1000cc以上落ちてたんですね」

岩上「上官らが適切な対応を取り、早期受診できたならば、重症化しなかった可能性もある。これ、異議申し立てされたんですか?」

末延「異議申し立ては、防衛大臣にするものなんですね。その前に、苦情申し立てという現場サイドの苦情があるんです。その苦情申し立てをしたところ、これ以上の苦情申し立てはできないと、私に言ったのが直接の上官なんですよ。その上の上官にまで言ったところ、それ以上はもうできないと。本当はできるんですけど。そういうことでもって、騙されたわけです。

 自衛隊のなかに法務官っているんですよ。我々隊員の法律の相談をできる。その方に相談したところ、いや、お前たちは異議申し立てはできないんだと。そう言われましてね。ですが、自分で、今度こういう本を見て勉強したんです。これはできると。それでやったわけです。私が法務官に、できるんじゃないですか?と。じゃあ、やりますと言ったところ、今度は、じゃあ、お前は窃盗したということで処分しちゃうぞと」

岩上「それ脅しじゃないですか」

末延「脅しです。窃盗という話が出たのは、私は燃料弾薬を担当してるので、燃料とか扱った時に、その余った燃料とか投げるわけにいかないです。余った燃料の返納手続きっていうのがあるんですね。でも、やんないです」

末延「予算の問題もあるんだけど、そのなかにゴミとか銅が入ったら、検査しないといけないんですね。クリーン化。弾薬などだったら、雨に濡れていれば、手入れしないとダメだとか、大変なんです。だから、一回出したやつは、使いきってしまうのが原則なんです。

 ところが、実際、そういうのっていうのは余るんですよ。それを他の隊員はどうしてるかというと、捨てちゃう。捨てるところがあるんですけど、そこに撒いちゃうんです。それを私が言ったら問題になるでしょと」

岩上「環境汚染もいいところですからね」

末延「他の隊員にすれば秘密ですよね。その秘密を逆にとって、私が盗んだってことにして。だけど、私はその脅しにめげずに異議申し立てします。今度、その異議申し立てで、私は、自分のとこの部隊長以上の、旅団長のところへ乗り込んだんですよ。普段は、行けないんですよ、我々下っ端の人間は。でも、私は乗り込んだんです、旅団長室に。そしたら、今度は不法侵入で訴えてやると」

岩上「旅団長がそういう脅しを言ったんだ?」

末延「録音を用意したんですよ。その証拠があるから、不法侵入で訴えるぞって言った時に、その録音したやつを出したらば、その話はなくなりました。不法侵入じゃないと。で、私のクビがつながったんです」

岩上「日本の軍隊は西洋の軍を真似していく過程で不服申立て制度が取り入れられたが、どんどん縮小化され、上官の命令は絶対に変質していったと聞いたことがあります」。

末延「異議申し立てした隊員に対し、不利益なことをしてはいけないという項目があるんです。通報すれば『内部告発』。それをマスコミに出すかどうか、担当の許可を受けないと処分される。許可がなかったらできないので、ちゃんとした立派な自衛隊法もあっても建前だけ。『不利益な行為をしてはいけない』となっていますが、私はされました。

 うちの家内が身体障害者なんですが、私の体が悪いから、代わりに自衛隊の駐屯地で用事をお願いしたんです。すると、車を駐屯地に乗り入れる許可証が取り上げられました。それで私自身が行って身分証明書を見せても、入れてくれないんです。それでも入ろうとすると身体検査をされる。いくら自衛隊でも捜索令状がなければやっちゃいけないことですよ。嫌がらせなんです」

岩上「トモダチ作戦での被曝が原因ではないかと、ご自身では疑っていらっしゃると」

末延「そうです」

岩上「東日本大震災で末延さんは、トモダチ作戦に参加した。米軍第7艦隊から派遣されてきた揚陸艦『LSD46トーテュガ』に乗艦。トーテュガは北海道から陸自の車両90両、人員500名を本州に向けて輸送を実施。末延さんはこのうちの一人ですね。

 トモダチ作戦で空母ロナルド・レーガンとの乗組員たちが艦体被爆と海水を淡水化して飲食やシャワーで使い内部被曝し、4843人中、呼吸器系疾患者931人、消化器系の疾患者722人、甲状腺疾患35人、がん45人、計1733人が被害を訴えたと」

末延「非常に多い数ですね。私もシャワーとかを使いました」

岩上「なるほど。同時に、末延さんが見た『トモダチ作戦の真実』…被災地へ向かうはずのトーテュガが、この機会に『日米共同敵前上陸訓練』を兼ねて被災地に直接上陸しようと検証実験をした、と中隊長が『実はあれはな。米軍との共同訓練の一環を兼ねてやったんだ』と言いました。本州に送る部隊は、準備できている部隊ならどこでも良かったんです。だけど、我々が現れた最大の理由は、我々が戦車部隊で、敵前上陸を実践的にやる部隊だからです。

 戦車部隊の隊員に、敵前上陸のノウハウ、要は揚陸艦に乗り込むノウハウを教えるためにやったんだ、と。我々はいざというときにすぐ出動できるよう、一時間呼集の24時間出動だったので、3.11の時も、12日には出発準備できていました。ところが、ロナルド・レーガンに寄って、途中で乗ったのは、苫小牧から乗ったんですけども、15日なんですよね。4日間経っています。震災は3月11日なのに、3月15日まで準備を費やしたと。自分たちの準備は終わっているのに待たされていた」

被災者救援にカモフラージュした友だち作戦は実は島嶼奪還訓練だった?!

末延「そうです。苫小牧の港には民間の船で停まっているのが何隻もいたし、そういうのを使えばいい。あるいはトーテュガは揚陸艦なので、簡単に車両が積める。それをわざわざ一台一台クレーンで積み上げていた。それ以外にも被災地支援と関係ない訓練をしていた。この艦の能力からすれば、苫小牧辺りの舟入埠頭の港湾施設を使えば、ほんの1時間もあれば車両の80台ぐらい積める」

岩上「なるほど。それだと、港湾施設もないような状況のよくない戦場の訓練にならないから、一個一個積み上げたと?」

末延「まさに安保法案の島嶼奪還訓練で、平時にはこういう訓練はできない。米軍とやるということは、まさに日米安保法法制に合致します。当時は、民主党政権でしたが、自衛隊の上層部は米軍との共同訓練をする意識はずっとあったはずです」

岩上「被災地を助けるという理由で、実際には日米で訓練しよう、と」

末延「私は、一番ひどい宮城とかに行って、直接上がるものだと思ってたんですが、海上自衛隊の基地がある青森の大湊にわざわざ行きました」

末延「こんな訓練をやらずに直に駆けつければ、数は少なくても2人や3人は助かったかもしれない。それが、検証実験をやったために、助かる命も助からなかったんです」

岩上「人助けに名を借りて、全然別の目的の訓練をしてた。『あなた方はこれから放射線を浴びるからそれなりの格好をしなさい』とか、そんなことも言われなかったわけでしょ?」

末延「言われないです。青森の八戸駐屯地に行った時にはじめて、防毒マスクが来たんですよね」

岩上「弁護士さんを通じて、自分の病状というのは、こうした人命軽視の作戦とか、その運用とか、それによるものなんだということを立証しようとする、あるいは裁判を起こそうとしている状態にあるんですか?」

末延「安全管理義務違反ですよね。まず、隊員が生きるか死ぬかのような状況になっているときに、なぜ速やかに治療を受けさせないのかと。治療を受けさせるということは、隊員自身の命もあるんだけど、戦力の復旧ということもあるんですよね。自衛隊は戦う組織なので、速やかに隊員を戦闘できるようにしなければならない。自衛隊その本人の人権もある。しかし、兵士の人権なんて考えないんですよね。要は、隊員は消耗品なんです。代わりがいるんです。

 戦車の乗組員とかそういうあれだったら専門性がいりますよね。航空機の乗組員とか。ただ、物資を補給したり、地雷を踏ませるんだったら、専門性はいらないです。男も女も関係ない。子供でもいいし。車運転できればいいんだから。普通の軍隊というのはピラミッド型なんですよね。ピラミッドの頂点に将軍がいる。下に兵隊がいる。今は自衛隊というのは違いますからね。底辺の兵隊が少ないんです。とっくり型をしてるんですよね。

 安倍総理がやった有事法制というのは、わざわざ火をつけたわけですね。そのために犠牲になるのは隊員だけじゃないんです。日本人みんな犠牲になるわけですよ。本来だったら、政治家というのは、まず政治力でもって問題を解決するべき。武力を使うというのは、一番最終手段なんです。自衛官は、『ことに臨んでは』と宣誓してるから、その時は命をかけることが当然じゃないかというけども、それは違うだろうと。

 今、自衛官は各人、自衛隊が斡旋する民間の保険に入っています。不法行為による障害とか負傷については、お支払いしませんとなってます。今回の安保法制が違憲だということになれば、不法行為になるわけだから、保険が出ないことになる。それを出せば、自衛隊が責任を認めることになるわけですね。誰も責任取りたくないからやらないんです。日本人っていうのは、日本軍っていうのは、昔から責任を取らないんですよ」

岩上「今回も、駆けつけ警護では、自衛官が判断して発砲を行なったとして、それを国家として、軍事行動として我々がやったんだということで自衛官を守るとかいうことではなく、単に自衛官が現場の判断で発砲行為をやったということになるのではないでしょうか。

 現実化していくわけですよね。違憲のものだけど、現実化していく。そうなると、こういう具体的な話に沿った、この法の下で果たして本当に大丈夫なのか、どういう問題が起きるのか、というのを考えなくてはいけなくなりますね」

末延「例えば、隊員が外国に派遣されて死にました、と。死んだときに、これは果たして、一般の国民の方から見ると、認められることなのか、死なのかと。そういうこともありますよね。みんなが反対してるのに、死んだんだと」

岩上「つい先日、10月の末、一カか月間にわたるイスラム国に対する空爆をロシアが敢行しました。そして、非常に赫々たる戦果を上げているというふうに言われています。実際、そうでしょう。アメリカがごまかしの一年半を過ごしていたから。そういうことになりますと、命を惜しまないという人間が一人いれば、何でもできるというようなイスラム国とか、あるいはアルカイダとかが、民間の航空機を落とし始めたら、これは日本でも起こるわけですよ」

末延「私なんかでも、命を惜しまなければ、長くない命だから、じゃあ原発破壊しちゃおうと。そういうことをやれば、今の原発の警備体制のなかでできるわけですよ」

岩上「安倍政権では、後方支援について、前線から遠く離れた安全な場所で、現に戦闘が行われていないことを確認して行なうんだから、危険度は高くない。自衛隊のリスクはこれまでと変わらないなどと主張してるけれども、そんなわけないだろうと」

末延「言葉のあそびですね。日本語というのは非常に微妙なものがあって、言い方一つでもって、どうでもイメージが変わっちゃうんですけども。後方支援というのは、自衛官の感覚からすれば、後方というのは、銃を撃ってるすぐ近くも後方なんですよ。

 ひげの佐藤さんとかいましたね。彼らはサマワに行ってるんですよ。実際に外地に行ったらどれだけ危険なのか分かってるんです。その彼らが安全だと言ってるんです。それは、自衛隊員に対して背信行為なんです。裏切りなんですよ」

岩上「戦争の実質は、前方も後方もない。末延さんの業務における訓練では、戦闘部隊の戦闘継続のために、戦闘中に弾薬や燃料を寸刻も絶やさぬように戦闘地域に進出して補給業務を行うことだと」

末延「弾がなくなったからといって、その戦場を放棄して、後方に下がってくるわけにいかないですから、こっちから行かないといけないです。弾がないということは戦争できないです。もう負けるということですから。絶対弾を切らしちゃいけないんです。戦車が敵に撃たれれて、一発で全部吹っ飛べば、それで終わっちゃうんだけど、戦車というのは頑丈なもんだから、弾一発で撃たれたぐらいでも、まだ動けるわけですよね。故障する、壊れるから。それを修理しないといかんです。

 現場で戦争というのは、正規軍と正規軍がやるのは愚の骨頂なんですよね。正規軍に対しては非正規軍でやる。非正規軍に対しては正規軍で圧倒的にやる。それが戦いの原則ですよね。相手が弱いとこを突くと。それが戦いの原則なんです。隊員が実際に死ぬまでは、なにもしないわけです。ここに問題があるんですよ。本当は、隊員の命とか、人命を大事にするんであれば、そういう状況になれば、隊員を引き下げさせるとか、もっと兵力を増強するなりするんです。それが何もしないんです」

岩上「PKO活動に参加した隊員の自殺率は非常に高い。じゃあ、自殺した人は、どのような思いで自殺したのかとか、どういう書きものを残したのかとか、手がかりですね。この自衛隊の隊友とかからの証言というのは本当に少なくて、わかりにくいんです」

自衛隊の裏帳簿を見たと話していた自衛隊員はその話をして何日もしないうちに自殺した

末延「いい大人が自殺するでしょ。おねしょするんです。おねしょ。毎晩。要は、体は健康なんですよ。健康なんだけど、おねしょするんです。いい大人が。それはやっぱり、精神的なものから来てるのかもしれないですけど」

岩上「イラクでも、実際の戦闘で死んだ哨兵よりも、帰ってきてから自殺した人の方が増えたと言います。PKOでさえこの状態であるのに、さらに実戦の戦闘の伴う安保関連法は、戦闘により直接の死傷のほか、PTSDなどによる自殺など、間接的人的被害が出ることは米軍の事例を見ても明白」

末延「なんで、自衛隊とかいうのは、法治国家の組織なのに、こういうことで国民に隠すのかと、私は常々思ってるんです。悪いことでもいいことでもそのままのことを言えばいいんです。発表すればいいんです。それが一番国民に対して、誠意なんですよね。

 納得できて死ぬ隊員のほうが絶対いいんですよね。こうやって、あることないこと言って、言葉で騙してやる。昔の軍隊の大本営と同じですよね。中谷さん言ってますよね。アメリカに協力すると。それが怖いですよ」

岩上「怖いですよ。しかもアメリカは中途半端にしか情報を渡さないから、例えば、中国に対して攻撃的な情報だけを出せば、そう思い込んで動く。だけど、こっち側でアメリカは安全面のために、自分たちは中国と絶対に揉めたくないから、そのように振る舞っていく。

 日本の政府もそうですよ。例えば、南シナ海で中国が油田とか作ってますよね。ガス田、あれだって前からあったのに、有事法制の時になってから出したんですからね。本来、前からあるのに。本当に、自分のいいように情報を操作してる」

末延「意図的情報操作ってあるんです。情報は効果的な時に出すと。おおっぴらに言ってるわけです。情報操作。それが怖いんです。これは、改正自衛隊法になってから、余計怖いですよね」

岩上「これですね。931頁ですけど。『報道機関に対する一般要領。第8条 報道機関に対する広報活動は、周到な準備を行ないその内容及びその及ぼす範囲、影響等を考慮して広報効果を最も発揮できる時機に行なうものとする』と。これはまさに情報操作ですよね。

 次に、強要された遺書の話。これ、陸上自衛隊の北部方面隊で、2010年から12年、隊員たちに遺書とも受け取れる家族への手紙を書くように指示されていたことがわかった。総監部は服務指導の一環で、遺書ではないとしてますが。これは末延さんご自身も」

末延「書きました。ちょうど、時期が12年の12月かな。その時期がちょうど自衛隊にも休暇があるんですよ。年末年始。その時に、休暇の準備態勢に入るために遺書を書いとけと。これはもう、完全に業務命令なんですね。純粋に上官から言われてますから」

岩上「それまで、そういうことはなかったんですか?」

末延「私が自衛隊に入った頃、米ソの冷戦の時代です。函館にミサイルが飛ぶかもという状況だったでしょ。いつ戦闘が始まるかもしれない。それに備えて遺書を書いたほうがいいんじゃないかと。強制じゃない。

 あの冷戦期に、例えばスクランブルの回数だって比べ物にならないわけですね。ロシア軍の、旧ソ連軍のスクランブル回数っていうのは、今の中国軍のスクランブル回数と比べ物にならないほど多かったと思います。現在でもロシアが圧倒的に多いと言われてます。ところが、今は政治的にロシア軍のスクランブルが多くて、大変危険だってことはアナウンスされないで中国をメインにしてますよね」

岩上「今回、実質的に、遺書ですよね。これは、どういうふうに考えたらいいのかと思いますよね」

末延「自衛隊っていうのは政権関係なく、日米共同訓練がずっと頭のなかに入ってるわけです。その前段階としてこういうことをさせるという話を聞きました。10年12月に書いて、翌年3月に震災が起きた。その震災の時に、米軍との共同訓練の検証実験をやった。時期的なものを考えると、まさに今回の有事法制のためにやられたんじゃないかと。みんな、他の隊員も同じ意見です。これは」

岩上「日米ガイドラインなんかはもっと早くの段階から進んでましたし、法律は後からついてくる。現場が先だみたいな」

末延「河井統合幕僚長とかいますよね。彼らの考え方もそうだったでしょ。最初に、現場ありき。結果はついてくると。だから、アメリカと約束しました。安倍さんもそうですよね。アメリカと先に、9月に法案通すと約束しましたね。

 遺書について。もう一つあるんです。理由が。隊員の自殺率が高いってさっき言いましたよね。その自殺対策のためにこれを書かせたと。そういうのもある。要は正月休みの前ですよね。その時に家族に対する手紙、言葉だったら、嫌なこと書かないでしょう。

 私は上官にいじめられて、これから首吊りますと書きませんよね。これから休みに入る前に。楽しいことを書くんです。私も、妻に楽しい人生、ありがとう。体を養生して、幸せに長生きしてください。そう書いた。そういうことしか書けないんですよ。私がなにかあって自殺した場合、その遺書を部隊側が出すのに対して、いや、部隊が旦那さんをいじめたりして、セクハラとかパワハラとかやってませんよって、通るわけですよ。遺書に書いてないでしょって」

岩上「この家族への手紙というのは、家族に投函して出してしまう?」

末延「違うんです。それだったら、問題ないんですよ。点検すると。遺書を書いたらば、鍵のかからない、この指定されたこの場所に置いときなさいと。そう言われてるんです」

末延「怖いなと思ったのは、何年か前に、うちの白老の駐屯地で自殺した隊員がいるんですよ。若い隊員で。その亡くなる何日か前に、自衛隊の裏帳簿を見たと。裏金の。見たんだと話してたというんです。その話をして何日もしないうちに自殺しちゃった。

 自殺したっていうか、死んだんです。部隊のほうで自殺したって言ってるんです。普通だったら、現場保存のために警務隊が入って、現場保存しなきゃいけない。ですが業務隊の隊員が途中から行って、部屋を荒らしたんですよ。現場保存どころじゃないでしょう。

 たぶん、都合の悪い資料があったのを処分したかもしれないですよね。そういうことをやった事件がありましたね。事件というか、そういう事案があって」

命を惜しまなければ一人で原発は破壊できる

岩上「それは本当に自殺かどうかすら疑われますよね。最後に、原発のことだけ言及してもらいたいなと思うんです。今日、明日、北海道でいろんな人達に向かって話すんですけど、その時に、やっぱりこれはみんな驚くだろうなと思うんですよ。末延さんは、特別な特殊訓練を受けている。

 ですが、例えば原発のようなものを破壊する特別工作員みたいな形では、受けてない。受けてない人でも、単独で行動して、十二分に原発への攻撃が可能だと。こういうふうにおっしゃってる。これは大変びっくりしました」

末延「生還を、生きて帰ることを期さないのであれば、できる話なんです。原子炉を破壊したときは、被曝しますよね。それをやったとき、自分の命がないから、それを考えないでできるわけです」

岩上「『私程度の訓練を積んだものであれば、自動小銃と携帯戦車ロケット砲、爆薬程度の軽装備でできる』と。これは1人で持ち運べるんですか? 車でもあれば」

末延「車でもあればやれますね。私、体のいいときだったら、自分で持って運べるぐらいです。爆弾を2,30キロであれば、けっこう原子炉ダメージ与えるし、もうちょっと少なくても、放射能を拡散させるぐらいの破壊だってできますから」

岩上「それは、原子炉建屋を狙うんですか? それとも、こういう」

末延「コントロールルームですか」

岩上「はい。いわゆる送電線とか、ああいうものが倒れたことで、電源喪失になったということがあったんですけど」

末延「要は、放射能を拡散させることが目的ですからね。やるときは。その時はコントロールルームをやっても、復旧されたら、被害が最小限に収まってしまうわけですよ。どこでもここでも爆薬仕掛ければいいというわけじゃないですから」

岩上「でも、それは想定がつく?」

末延「想定つきます。今、ネットで、原子炉の、出ますよね。まず、原子炉本体は丈夫だけども、それに繋がっている配管とかは弱いんです。接合部分も。そういうとこを集中的にやれば、ダメージを与えることできますからね。ましてや泊原発あたりだったらば、一時間ぐらいで、30キロ圏内ぐらいだったら、汚染できますよね。札幌だって、5時間や10時間もあれば、放射能汚染できますからね。はっきり言って、原発を大規模に破壊できれば、根室あたりまで放射能いきますよね」

岩上「函館の人たちは大間のことを大変気にしてる。泊も気にしてると思いますけどね。対岸には、なにしろ六ヶ所村がありますから。ちょっと衝撃的なのは、ミサイルを撃ち込めれば、という質問を、これ山本太郎議員が、安倍さんに質問しました」

末延「ミサイルなんか使わなくてもいいですね。戦術ミサイルとか。それをやるっていうのは大がかりな話ですよね。ただ、工作員でもってやるんだったらば、簡単な話なんですよね」

岩上「ということは、ISに喧嘩を売るってことは、ISはどこの国でも行けますし、命を惜しまないですからそういうようなテロリストたちに対して、攻撃的な姿勢で日本が臨む。じゃあちょっとただごとじゃないことをやろうとなったら、こんなことは簡単だ」

末延「しかも、今ISって言いましたけど、一番怖いのは、北朝鮮の工作員ですよね。というのは、ほとんど原発って、日本海側にあるでしょ。今の原発の警備態勢っていうのはご存知ですか?」

岩上「まあ、ゆるいというのは」

末延「ゆるいですね。あまりにもゆるすぎますね。はっきり言って。これは、強行突入すれば、わけなく原子炉近くまで行けるって状況です」岩上「だって、原発労働者、だれでもなれるんですよ。あんなの潜入、簡単ですよ。誰でも入れます」

岩上「ちなみに末延さん、原発の状況、ご存じないのかもしれないですけど、外国人労働者だらけですよ。あそこのプールに潜るというのは、相当高濃度の放射能なんですが、外国人にやらせてる。3か月ぐらいとか、決まった時間やらせて、本国へ帰しちゃうんですよ」

末延「それは労働監督基準法とか、全然関係ないですね」

岩上「全然関係ないです。命の使い捨てです。それで、しかもその人間のことをしっかり把握すると、後で面倒だから、どこのだれか分からない人間だったりするんです。まあもう、本当に中東系であろうが、黒人であろうが、何系だろうか、誰なのか分からないまんまに入れる」

末延「人権もあるけども、警備的なものを考えれば、自衛隊を海外でどうのこうのする前に、こういうとこの警備に増強するべきなんですよね。自衛隊は、今ですら定員割れして、人が足らないんです。それをわざわざ外国に送って、手薄にするようなことをしておかしいと思わないですか?」

岩上「おかしいですよ。もう危険だったらば、他に行っちゃだめだって。兵力の分散じゃないですか。誰が日本本国を守るのかと。矛盾だらけですよね。まったく話が合ってない。集団的自衛権なんてやるべきじゃないって本当に思いますよね」 

末延「まず、やるべきの目的と優先事項をよく考えないといけないです」

岩上「ごもっともだと思います。いったんここでお話は区切らせていただきます。しかし、まだまだ、お聞きしたいことがある。ちょっと別な形で、収録を続けて、まとめてみなさんにはお届けしたいと思います。末延さん、今日はどうもありがとうございました」

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